専門的なスキルのある人が個人として仕事を引き受ける副業が増加しています。
本業でのつきあいや人脈だけでなく、仕事を発注する企業と仕事を探している個人をつなぐマッチングサービスが充実し、何のコネのない人でも仕事を見つけやすくなっています。
マッチングサービスにはさまざまなサイトがありますが、在宅ワーク探しにおすすめのクラウドソーシングサイトについてご紹介します。
クラウドソーシングの仕事
クラウドソーシングとは
クラウドソーシングとは、仕事を発注する企業が不特定多数の人(crowd)に業務委託(sourcing)するという意味です。
案件ごとに報酬が決められていて、小さい単位から取引ができるので、副業としても人気が高くなっています。
クラウドソーシングの仕事は専門性やスキルを活かせる仕事から特にスキルを必要としないものまで幅広くあります。
相談・アドバイス
- ビジネス・財務会計
- 建築・不動産
- 業界や業務の知識
- ビジネスサポート
- レッスン など
システム・アプリ開発
- スマートフォンアプリ
- SNSアプリ
- HTML/CSSコーティング
- Webシステム
- 業務系システム
- サーバー構築・運用
- データベース
- ソフトウェア
- 運用・保守・更新 など
Webサイト・動画広告
- Webデザイン
・バナー
・アイコン
・Flash - 動画広告
・動画編集
・動画制作 など
デザイン
- ロゴ
- イラスト
- キャラクター
- アイコン
- マンガ・アニメ
- 名刺・カード
- プロダクトデザイン など
サイト運営
- Webマーケティング
- コンサルティング
- リサーチ・解析 など
ライティング
- コピーライティング
- 記事・コラム
- Webコンテンツ
- リライト・校正
- ブログ・メルマガ など
翻訳・通訳
- 出版翻訳
- 映像翻訳
- 同時通訳 など
軽作業
- データ・テキスト入力
- データ収集・分類
- 音源の文字起こし
- 閲覧・登録
- アンケート回答 など
クラウドソーシングサービス
クラウドソーシングの仕事を探すには、仕事を発注する企業と仕事を受ける人をマッチングさせるクラウドソーシングサービスのサイトを利用します。
スポット案件やスキマ時間にできる仕事もありますので、未経験からでもスタートできる副業を探すことができます。
活かせるスキル
- 本業の経験・知識・スキル
- 士業などの国家資格
- 趣味や特技
- 書くことが得意
- 教えることが得意
- 話すことが得意 など
クラウドワークス
クラウドワークスは、業界最大級のクラウドソーシングサイトです。
エンジニア、デザイナー、ライターを中心に仕事の種類は200種類以上。
多くの人が利用しています。
サービスの特長
- 業界No.1のユーザー数433万人
- 大企業・政府をはじめ利用企業は72万社以上
- 仕事発注数は570万件
ランサーズ
ランサーズは、クラウドソーシングサイト大手です。
大企業からベンチャー企業まで多くのクライアントが利用し、経験やスキルに自信がある人におすすめです。
サービスの特長
- 277種類以上の案件からおすすめを紹介
- 案件は常時約210件
- 大手から中堅・中小・ベンチャーまで35万社以上が利用
Bizseek
Bizseekは、大手サイトでは仕事が見つけられない人にもおすすめのクラウドソーシングサイトです。
業界最安級の手数料で、はじめての人にも利用しやすいところが魅力です。
サービスの特長
- 他社で発生する手数料の半額で利用できる
- はじめてでもわかりやすいプラットフォーム
- ちょっとしたお小遣い稼ぎができる
クラウドソーシングサービスを利用する流れ(例)
クラウドソーシングサービスを利用するには、Webサイトに登録することが必要となります。
会員登録
クラウドソーシングサービスのWebサイトから会員登録をします。
メールアドレスがあれば無料で登録できます。
プロフィールの設定
基本的な情報以外に職歴やアピールできるスキルなどの情報を登録します。
仕事を選ぶ
クラウドソーシングのサイトに掲載されている仕事から自分がやりたい仕事を選び、応募します。
複数応募することも可能です。
仕事の決定
応募した仕事に採用されたら、依頼の内容に沿って、作業を進めます。
指定された納品日までに作業を完了して、納品します。
修正の対応
納品の内容について修正の依頼などがあれば対応します。
報酬の入金
納品の内容について確認が完了すると、指定した口座に報酬が振り込まれます。
副業にかかる税金
副業の税金
副業をすると、所得税、住民税、事業税、消費税が生じます。
どのような形態で副業をするかによって、どの税金が発生するかが変わってきます。
所得税
所得税は個人が1年間に得た所得に対して課せられる税金です。
- 給与所得(アルバイト収入など)
- 退職所得(退職金など)
- 事業所得(商品・サービスの販売など)
- 不動産所得(不動産の賃貸料など)
- 譲渡所得(株式の売却益など)
- 利子所得(預金の利子など)
- 配当所得(株式の配当など)
- 山林所得(山林の伐採など)
- 一時所得(賞金や保険金の受取など)
- 雑所得(FXや暗号資産の利益など)
住民税
住民税は住所のある市区町村に所得に応じて納付する税金です。
副業の場合も対象となります。
事業税
事業税は個人が行う事業のうち地方税法等で定められた事業に対して課せられる税金です。
副業で得た所得が290万円を超えた場合に納税義務が発生します。
消費税
消費税は課税売上高によって納付義務が発生する税金です。
課税売上高が1000万円を超えると課税事業者になります。
副業の経費
副業の所得は、種類によって収入から経費を差し引いて計算します。
経費とは、副業で収入を得るためにかかった費用のことです。
経費に該当するもの
- 事業で販売する商品にかかった代金
- 事業の商品発送にかかった運賃
- 事業にかかった通信費
- 事業の打ち合わせなどで支出した飲食費
- 事業の視察などで支出した旅行費 など
経費に該当しないもの
- 事業と関係のない購入にかかった代金
- 私用の飲食費
- 私用の旅行費 など
副業の確定申告
副業を行う場合に確定申告が必要になる場合と必要でない場合があります。
会社員で副業をしている場合、所得金額の合計が20万円を超えると確定申告をする必要があります。
副業も給与所得(アルバイトや派遣など)の人は、本業との給与所得を合算して、所得控除を差し引いて計算します。
副業が給与所得以外に該当する人は、総収入金額から必要経費を差し引いて、20万円を超えるかどうかで判断します。
会社員で確定申告が必要な人
- 各種の所得金額の合計が20万円を超える人
- 給与の年間収入金額が2000万円を超える人
- 同族会社の役員や親族
- 災害減免法により源泉徴収法の猶予などを受けている人
- 源泉徴収義務のないところから給与等を受けている人
- 退職所得の税額が源泉徴収された金額より多くなる人
クラウドソーシングからフリーランスへ
クラウドソーシングの仕事を経験して、実績を積んでフリーランスとして独立する人もいます。
会社員がすぐに独立するのではなく、まずは副業としてクラウドソーシングの仕事をして、スキルアップするなど自信をつけるにも有効な手段といえます。
副業の法人化
個人で副業をスタートしても、法人化した方が仕事がしやすいケースがあります。
信用度は個人より法人の方が高く、なかには法人でなければ契約できない案件もあります。
また税金の面でも法人化した方がよいケースがあります。
個人ではじめた副業で利益が上がるようになると、税率も上がります。
法人の税率はほぼ一定ですので、ある一定程度の金額を超えると法人化した方が利益としては有利とされています。
ただし、所得がない場合、個人に所得税は発生しませんが、法人化すると赤字であっても法人住民税が課せられます。
安定して一定の利益を上げられるようになったタイミングで法人化する方が無難でしょう。
まとめ
クラウドソーシングサイトを利用する人は、年々増加しています。
サイトを利用すれば、リスクを抑えて副業をスタートすることができます。
これから副業をはじめようとする人にとって、自分の経験やスキルをどのように活かせるかを検討するためにも、まずはチャレンジしてみることをおすすめします。
【参考】
・厚生労働省ウェブサイト
・国税庁ウェブサイト
・各クラウドソーシングサイト