転職・就職に役立つクレジットカード業界研究


キャッシュレス決済は、クレジットカードがけん引する形で支払い比率を伸ばしています。

キャッシュレス化の推進を受け、カード業界は異業種の参入による競争も厳しさを増しています。

転職・就職で押さえておきたいクレジットカード業界の動向、収益ランキング、採用市場をご紹介します。

クレジットカード業界の最新動向(2023年)

クレジットカード業とは

クレジットカード業とは、クレジットカードやチケットを発行し、会員に対して加盟店からの商品などを購入することについてあっせんを行い、加盟店に対しては会員に代わって立替払いを行う事業のことです。

無担保で個人に融資するキャッシング事業や、加盟店の商品を購入する決済手段を提供するショッピング事業を行っています。

クレジットカードには多くの業態が参入しています。

キャッシュレス化は追い風ですが、銀行系、流通系のほかに、フィンテックなどIT企業も含めた競争が激化しています。

割賦販売法改正で、利用限度額10万円のクレジットカード発行が認められるようになり、少額カード事業者の参入も進むと見られています。

国際カード

  1. VISA(ビザ)
  2. MasterCard(マスターカード)
  3. AMERICAN EXPRESS(アメックス)
  4. Discover Financial Services(ディスカバー)
  5. JCB(ジェーシービー)

独立系クレジットカード

独立系クレジットカードは、業界再編により少なくなっています。

銀行を中心にグループ化が進んでいます。

JCB

独立系のクレジットカード大手。

数少ないアメリカ以外の国際ブランドカード会社です。

  • 従業員数:4,389人

流通系クレジットカード

流通系クレジットカードは、スーパーや百貨店など小売企業のグループ企業です。

カードが使われる頻度が高く安定しています。

サービス内容の多様化などにより、会員数を伸ばしています。

楽天カード

楽天グループのカード会社。

ネット通販、ポイント連携で急成長し、業界大手になっています。

クレディセゾン

流通系カード大手。

みずほとの提携を解消して独自路線へ。

  • 従業員数:5,562人
  • 平均年齢:43歳

イオンフィナンシャルサービス

イオングループの金融会社。

アジアでの顧客を拡大しています。

  • 従業員数:16,089人
  • 平均年齢:43歳

セブン・カードサービス

セブン&アイ傘下のカード会社。

クレジットカードの「アイワイカード」、電子マネーの「nanaco」を扱っています。

ライフカード

アイフル傘下のカード会社。

再建を経て再出発しました。

銀行系クレジットカード

銀行系のクレジットカードは発行枚数の4割以上を占めています。

銀行の信用力を背景に勢力を拡大しました。

三井住友カード

三井住友フィナンシャルグループ傘下のカード会社大手。

決済・ファイナンス事業を再構築しています。

  • 従業員数:2,627人

三菱UFJニコス

三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下のカード会社。

システム統合の作業を進めています。

UCカード

みずほフィナンシャルグループ傘下のカード会社。

クレディセゾンとの提携を解消。

  • 従業員数:560人

信販会社

信販会社は分割払いができるノンバンクです。

ショッピングクレジット(個品割賦)は堅調に推移し、カード事業も伸びています。

オリエントコーポレーション

信販最大手。

自動車購入のオートローンは業界トップです。

  • 従業員数:6,084人
  • 平均年齢:42歳

ジャックス

信販大手。

海外事業を積極展開しています。

  • 従業員数:6,145人
  • 平均年齢:40歳

アプラス

新生銀行グループの信販会社。

新生銀行はSBIの傘下となりました。

SMBCファイナンスサービス(旧セディナ)

三井住友カードの子会社で信販・カード大手。

グループ再編が続いています。

自動車関連

オートクレジット、カーリースなど自動車に関連した事業を行っています。

トヨタファイナンス

トヨタグループの金融会社。

自動車ローンとカード事業が主力です。

  • 従業員数:1,928人

日産フィナンシャルサービス

日産グループの金融会社。

ラーライフに役立つ日産カードを発行しています。

  • 従業員数:716人

クレジットカード業界の収益ランキング

クレジットカード業

順位企業名営業収益
(百万円)
1楽天カード425,070
2ジェーシービー331,245
3三井住友カード300,221
4クレディセゾン299,017
5三菱UFJニコス267,611
6オリエントコーポレーション229,806
7トヨタファイナンス196,492
8SMBCファイナンスサービス169,228
9ジャックス164,070
10イオンクレジットサービス149,582
11エポスカード127,661
12auフィナンシャルサービス83,191
13アプラス78,274
14日産フィナンシャルサービス52,731
15PayPayカード50,243
16セブン・カードサービス43,176
17ポケットカード37,233
18三井住友トラストクラブ35,914
19ビューカード32,612
20ライフカード32,368

(帝国データバンク『業界動向2023-Ⅰ』より)

クレジット業界の採用市場

クレジットカード業界の業務

クレジットカード会社には、大きく分けてカードの発行業務と加盟店の獲得業務があります。

イシュア業務

  1. 会員の募集
  2. 受付
  3. 信用調査
  4. 判定
  5. 契約・カード発行

アクワイアラ業務

  1. 加盟店の募集
  2. 加盟店の審査
  3. 加盟店の契約

クレジットカード業界の求人・転職

クレジットカード業界では、DX人材の拡充に力を入れています。

ネット決済だけでなく、実際の店舗においても少額決済のニーズが増加し、非接触を目的としたカード利用が拡大するなど、決済サービスの求人が増えています。

クレジットカード加盟店の開拓営業職では、未経験・第二新卒の採用が活発化しています。

クレジットカード業の給与

区分20~24歳25~29歳42.9歳
(平均)
所定内労働時間156時間155時間156時間
残業17時間27時間17時間
月収253,400円312,700円417,100円
年間賞与等491,800円1,125,300円1,679,500円
年収3,532,600円4,685,100円6,838,300円

(厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より)

20代の転職活動

転職エージェントなどの転職支援サービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアアドバイザーが転職をサポートしてくれます。

非公開・独自案件の求人紹介だけでなく、企業ごとの書類作成や面接対策のサポートなどで、選考通過率のアップが期待できます。

キャリアごとの転職支援

転職・就職のためのスキルアップ

クレジットカード会社で活かせる資格を取得すると、転職・就職でアピール材料になります。

企業が資格取得を推奨していたり、活用度・将来性の高い資格がおすすめです。

貸金業務取扱主任者

貸金業務取扱主任者は、貸金業の営業所に必ず置かなければならない国家資格です。

クレジットカードや消費者金融、信販、リースなどの貸金事業では、営業所ごとに貸金業務取扱主任者を一定数配置することが決められています。

金融業界で有利なおすすめ資格
金融業界には特有の資格が多く、一定の業務を行うために必要であったり、昇格の要件になっている場合が少なくありません。金融業界で有利な資格をご紹介します。

個人情報保護士認定試験

「個人情報保護士認定試験」は、個人情報保護法を正しく理解し、企業実務において個人情報を適正に管理・運用する知識と実践力をもつエキスパートを認定する試験です。

ビジネスパーソンを中心に多くの人がチャレンジしていて、クレジットカード業界においてもアピール材料となります。

短期合格を目指すのであれば、頻出分野を効率的に学習することが必要です。

個人情報保護士の資格を取るには【転職・キャリアアップ】
個人情報保護士は、企業などの個人情報保護に関するスタンダード資格です。情報化社会において個人情報を適正に管理・運用できる人材のニーズは年々高まっています。

まとめ

クレジットカードは個人消費の手段として生活に浸透しています。

ITの進展や決済方法の多様化、キャッシュレス化などにより、フィンテックや電子マネー、デビットカードなどとの競争は厳しさを増しそうです。

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【参考】
・総務省「日本標準産業分類
・一般社団法人日本クレジット協会
・日本貸金業協会
・日本経済新聞出版『日経業界地図2023年版』
・東洋経済新報社『四季報業界地図2023年版』