食品会社の業界研究


食品業界は製造業のなかでも事業所数が1番多く、就業者数は100万人を超える、日本の重要な産業のひとつです。

食品会社の転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

スポンサーリンク

食品業界の最新動向(2020年)

食品業界とは

食品業界は生活に密着した基幹産業のひとつです。「食料品製造業」と「飲料・たばこ・飼料製造業」の二部門で構成され、食品の種類には生鮮食品と加工食品があり、日本の食の安定供給と安全性に大きな役割を担っています。

生活必需品を提供することから、景気変動の影響が少ない業界といえますが、輸入原材料価格の高騰や人口減少に伴い、売上から利益重視の戦略へ移行しつつあります。海外展開を進める企業も増えています。

食品の種類

  • 生鮮食品:米、麦、ソバ、野菜、果物、魚介、食肉
  • 加工食品:一次加工食品、二次加工食品、三次加工食品

食肉加工食品

ハム・ベーコンなどの食肉加工食品は、日常の食生活に欠かせない役割を果たしています。食肉惣菜類のハンバーグ、ミートボール、コロッケ、餃子などの調理品の消費量が増加しています。

日本ハム

食肉関連の最大手。食肉をはじめ食肉加工食品、水産加工食品、乳製品、外食事業などを展開しています。

  • 従業員数:17,444人
  • 平均年齢:43歳

伊藤ハム米久ホールディングス

日本ハムに次ぐ業界2位。伊藤ハムと米久が経営統合しました。

  • 従業員数:8,107人
  • 平均年齢:43歳

プリマハム

業界3位。加工食品が主力で、コンビニ向け惣菜にも強みがあります。

  • 従業員数:3,337人
  • 平均年齢:44歳

丸大食品

業界4位。レトルトカレーやデザート、飲料も好調です。

  • 従業員数:2,023人
  • 平均年齢:45歳

スターゼン

食肉3位。卸主力で、加工品にも強みがあります。

  • 従業員数:2,566人
  • 平均年齢:40歳

乳業・乳製品

乳製品は生乳などの乳原料をもとに飲用牛乳や乳飲料、加工乳、ヨーグルトなどの発酵乳、チーズ、バターなどを幅広く生産しています。

明治ホールディングス

乳業・チョコレート最大手。明治製菓と明治乳業が統合しました。

  • 従業員数:17,608人
  • 平均年齢:43歳

森永乳業

明治ホールディングスに次ぐ乳業2位。

  • 従業員数:6,157人
  • 平均年齢:38歳

雪印メグミルク

雪印乳業と日本ミルクコミュニティが経営統合しました。

  • 従業員数:5,105人
  • 平均年齢:40歳

ヤクルト本社

ヤクルトレディによる独自の販売方法。

  • 従業員数:2,848人

水産・冷凍食品

冷凍食品は長期保存を目的とした加工食品です。時短・簡便化志向のトレンドで冷凍食品の市場規模は拡大を続けています。

マルハニチロ

水産最大手。冷凍食品もトップクラスです。

  • 従業員数:11,281人
  • 平均年齢:42歳

日本水産

水産物に特化した加工食品に強み。

  • 従業員数:9,003人
  • 平均年齢:42歳

東洋水産

即席麺を主力とした総合食品メーカー。「マルちゃん」ブランド。うどん・そば類にも強みがあります。

  • 従業員数:4,639人
  • 平均年齢:40歳

ニチレイ

冷凍食品大手。低温物流にも強みがあります。

  • 従業員数:15,787人
  • 平均年齢:43歳

調味料

調味料は味噌、だし、醤油、みりんなどの基本調味料やソース、ケチャップ、マヨネーズ、カレー粉など豊富な種類があります。高付加価値品や小容量タイプなど消費者のライフスタイルに合わせた商品開発に力を入れています。

味の素

調味料最大手。食品業界を代表するグローバル企業です。海外に積極展開しています。

  • 従業員数:34,504人
  • 平均年齢:43歳

キッコーマン

醤油最大手。醤油をグローバルな調味料として確立し、海外売上比率が5割を超えています。

  • 従業員数:7,100人
  • 平均年齢:43歳

キユーピー

マヨネーズ、ドレッシング最大手。海外展開など積極的な市場拡大を進めています。

  • 従業員数:14,808人
  • 平均年齢:40歳

ハウス食品グループ本社

カレールウ首位。中国やアメリカなど海外でも事業を拡大しています。

  • 従業員数:6,066人
  • 平均年齢:42歳

即席麺・製パン・菓子

即席麺は保存食としての需要が増加しています。食生活の変化に伴いパン需要が拡大していることから、製パン業界では供給量を増やす動きが出ています。菓子業界は縮小傾向が続き、海外市場の開拓を本格化しています。

日清食品ホールディングス

即席麺国内シェアトップ。傘下の明星食品とで全体の5割を占めています。

  • 従業員数:12,539人
  • 平均年齢:40歳

山崎製パン

パン、和洋菓子の国内シェアトップ。商品開発力の高さと販売店網の強さからパン市場をリードしています。

  • 従業員数:28,363人
  • 平均年齢:38歳

森永製菓

ロングセラー商品が多く、アイス事業も業界トップクラス。海外戦略を積極的に進めています。

  • 従業員数:2,717人
  • 平均年齢:42歳

江崎グリコ

チョコレート、アイス大手。東南アジアに力を入れています。

  • 従業員数:5,381人
  • 平均年齢:43歳

ロッテ

ガム最大手。アイスにも強みがあります。

  • 従業員数:2,361人

製粉・製糖・製油

小麦は9割、砂糖は全量の6割強を輸入に頼っています。製油は大豆や菜種が主な原料で原料相場や為替の影響を大きく受けます。

国内市場の需要拡大が見込めないことから、売上重視から利益重視の戦略へと転換し、海外強化とコスト削減、収益の多角化を加速しています。

製粉

  1. 日清製粉グループ本社
  2. 日本製粉
  3. 昭和産業

製糖

  1. 三井製糖
  2. 日本甜菜製糖
  3. 日新製糖

製油

  1. 日清オイリオグループ
  2. 不二製油グループ本社
  3. J-オイルミルズ

食品業界の売上高ランキング

食料品製造上位1~50位

順位企業名年商(百万円)
1アサヒビール907,218
2日本ハム793,357
3山崎製パン748,319
4明治724,335
5麒麟麦酒699,382
6伊藤ハム547,536
7アサヒ飲料476,994
8森永乳業430,363
9日本水産396,976
10伊藤園383,212
11雪印メグミルク358,711
12プリマハム297,033
13サントリースピリッツ268,322
14味の素261,372
15江崎グリコ260,242
16キリンビバレッジ256,307
17東洋水産252,384
18サッポロビール250,463
19ロッテ241,029
20日清食品232,155
21サントリービール221,602
22日清オイリオグループ215,765
23イオンフードサプライ204,707
24日本製粉203,641
25キューピー203,449
26カルビー194,096
27ニチレイフーズ191,865
28フィード・ワン185,073
29森永製菓183,061
30ヤクルト本社179,430
31J-オイルミルズ176,983
32日清製粉174,927
33カゴメ169,127
34わらべや日洋169,061
35日清丸紅飼料166,676
36米久166,449
37丸大食品164,746
38昭和産業163,715
39ニチレイフレッシュ159,570
40敷島製パン156,513
41宝酒造152,457
42武蔵野147,399
43中部飼料145,583
44不二製油144,937
45フジパン132,152
46ハウス食品130,222
47ヱスビー食品125,431
48スターゼンミートプロセッサー124,882
49日本農産工業123,520
50サンデリカ118,593

(帝国データバンク『全国企業あれこれランキング2020』より)

食品業界の採用市場

食品業界の求人・転職

食品メーカーは地方の中小企業であっても大企業クラスの高収益企業が少なくありません。地方から中央に進出するケースも多く、求める人材に大企業と中小企業の差はありません。

研究開発部門

国内市場の縮小傾向から、メーカー各社は積極的に新商品の開発に取り組んでいます。この仕事には、高度は専門知識や技術だけでなく、新しい商品を生み出す探求心も求められます。

生産技術部門

商品を製造するための工程設計、生産性検討、設備計画、生産性指標の検証、食品加工技術開発などの仕事があります。工場など現場担当者とのコミュニケーションも重要です。

マーケティング部門

市場の開発、拡大に関わる業務です。消費者の好みや流行を敏感に取り入れ、商品開発を行います。市場調査、コンセプト開発、試作、マーケティングプラン、市場投入、検証などの仕事があります。

生産・品質管理部門

生産管理は高品質で安全な食品を経済的に生産するための管理を、品質管理は食品の安全性、栄養機能、食べやすさを経済的に実現するための管理を行います。

営業・販促部門

食品メーカーの営業で代表的なものは、食品卸会社への営業、スーパーコンビニ百貨店などの小売店への営業、レストランなど外食産業への営業などがあります。ルート営業もあれば新規開拓のための飛び込み営業を行うこともあります。

食品製造業の給与

区分20~24歳25~29歳43.5歳(平均)
所定内労働時間170時間168時間168時間
残業21時間22時間17時間
月収213,800円238,500円262,900円
年間賞与等344,400円509,300円565,200円
年収2,910,000円3,371,300円3,720,000円

(厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」より)

食品業界の転職活動

転職エージェントの転職支援サービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアコンサルタントが転職をサポートしてくれます。

  • 非公開・好条件の求人紹介
  • 専任のキャリアコンサルタント
  • 企業ごとの書類作成・面接対策など
技術系に強い転職エージェントおすすめランキング
技術系の求人は非公開案件が多く転職エージェントの利用が欠かせません。機械系・電気系・制御組込系・ソフト系・化学系などメーカー技術職・エンジニアにおすすめの転職エージェントをランキングでご紹介します。
営業職に強い転職エージェントおすすめランキング
営業職の転職では、幅広い業種やさまざまな営業スタイルの求人を保有する転職エージェントの利用が有利です。営業職の求人に強い転職エージェントをランキングでご紹介します。
工場求人・転職サイトおすすめを厳選
工場の求人には将来的に役立つ技術を身につけたい人や新天地で働いてみたい人にチャンスが多くあります。工場専門の求人・転職サイトを厳選してご紹介します。

まとめ

就業者数が100万人を超える食品業界。一般的に不況に強いといわれ、転職・就職でも人気があります。

これまでは大手企業が主流でしたが、地域に根付いた中小企業にも注目が集まっています。さまざまな業態がある食品業界は、仕事や働き方も多彩です。

飲食・食品業界で有利なおすすめ資格
飲食・食品関連の資格はたくさんありますが、転職・就職に必須の資格があるわけではありません。それでも、スキルアップをアピールできる資格は、飲食・食品業界の転職・就職で有利になります。
工場・製造現場で有利なおすすめ資格
工場・製造現場では、技術と経験の積み重ねが重視されます。経験の浅い20代・第二新卒や未経験者であれば、資格を取得することでキャリアアップや収入アップの可能性が広がります。
飲料会社の業界研究
飲料業界は清涼飲料やチューハイなどの市場が拡大しています。飲料会社への転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。
転職・就職に役立つ業界天気図一覧(2021年)
採用市場と密接に関わる企業の業績。業界の動向は転職活動を進めるうえで、重要な情報のひとつです。2021年度の主要業界天気図を一覧にしました。

 

業界研究・業界地図
タイトルとURLをコピーしました