情報通信機器の業界研究


スマートフォンやタブレット、パソコンなどの情報通信機器の市場は成熟期に向かいつつあり、販売は縮小傾向が続いてきました。

高速通信規格の5Gの本格化は、買い替え需要の活性化につながるとして期待されています。

情報通信機器メーカーの転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

情報通信機器業界の最新動向(2022年)

情報通信機器とは

情報通信機器には、通信機器および関連機器、映像・音響機器、電子計算機および附属装置が分類されます。

パソコンはスマートフォンやタブレットの普及により、市場が停滞していましたが、テレワークやオンライン授業により、新たな需要が生まれています。

情報通信機器の主な製品

  • 通信機器
    電話機、ファクシミリ、携帯電話、ラジオ受信機、テレビ受信機など
  • 映像・音響機器
    ビデオ機器、デジタルカメラなど
  • 電子計算機・同附属装置
    電子計算機、パソコン、プリンター、スキャナーなど

スマートフォン

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、スマートフォンの販売は大幅に落ち込みました。

一方で、5G向けの普及が進むことで、買い替え需要の販売は伸びる見通しです。

世界では海外メーカーが圧倒的シェアを占めていて、国内メーカーは国内を主な市場としています。

スマートフォンの世界シェア(2020年)

  1. サムスン電子(韓)
  2. アップル(米)
  3. 小米集団(中)
  4. ファーウェイ(中)
  5. vivo(中)

スマートフォンの国内シェア(2020年)

  1. アップル(米)
  2. シャープ
  3. サムスン電子(韓)
  4. ソニー
  5. 富士通

シャープ

国内2位。「AQUOS」ブランドで低価格から高機能まで幅広く展開。

5G対応を加速しています。

  • 従業員数:50,478人
  • 平均年齢:46歳

ソニー

「Xperia」シリーズ。高価格帯に強みがあり、カメラ機能を強化しています。

FCNT(旧富士通コネクテッドテクノロジーズ)

「arrows」ブランド。高齢者向けに「らくらくスマートフォン」を展開。

富士通が事業を売却し、国内投資ファンド傘下となっています。

  • 従業員数:577人

京セラ

「かんたんスマホ」など特徴のある端末でシェアを拡大しています。

  • 従業員数:78,490人
  • 平均年齢:41歳

タブレット

タブレット端末は、価格的にパソコンより購入しやすいものが多く、教育現場での導入もあり、堅調な売上が続くと見られています。

タブレットの世界シェア(2020年)

  1. アップル(米)
  2. サムスン電子(韓)
  3. ファーウェイ(中)
  4. レノボ・グループ(中)
  5. アマゾンドットコム(米)

タブレットの国内シェア(2020年)

  1. アップル(米)
  2. NECレノボ・ジャパングループ
  3. マイクロソフト(米)

パソコン・サーバー

パソコンは、スマートフォンやタブレットの普及に押されきましたが、コロナ禍で、テレワークやオンライン授業が拡大したことにより、出荷台数が過去最高となりました。

市場の新たなニーズに対応して、今後も安定的にパソコン需要を取り込むことができるかが課題となります。

パソコンの世界シェア

  1. レノボ・グループ(中)
  2. HP(米)
  3. デル・テクノロジーズ
  4. アップル
  5. エイサー(台)

パソコンの国内シェア

  1. NECレノボ・ジャパングループ
  2. 日本HP
  3. デル・テクノロジーズ(米)
  4. 富士通
  5. Dynabook

NECレノボ・ジャパングループ

「LAVIE」ブランド。NECの個人向けパソコン事業を切り離し、レノボと合併しました。

  • 従業員数:850人(NECパーソナルコンピュータ)

富士通

「FMV」ブランド。パソコン事業を分社化しています。

サーバーは国内首位。

  • 従業員数:126,371人
  • 平均年齢:44歳

Dynabook

「dynabook」ブランド。東芝が分社化したパソコン事業をシャープが取得。

ブランドを引き継いでいます。

セイコーエプソン

パソコンメーカー。豊富なラインナップで企業向けに強みがあります。

  • 従業員数:79,944人
  • 平均年齢:44歳

パナソニック

「レッツノート」ブランド。企業向けが支持されています。

  • 従業員数:243,540人
  • 平均年齢:46歳

日立製作所

サーバーに特化。社会インフラや企業向けに強みがあります。

  • 従業員数:350,864人
  • 平均年齢:43歳

デジタルカメラ

デジタルカメラの世界市場は、日本メーカーが上位を独占し続けています。

スマートフォンのカメラ機能の性能が高まったことで、デジタルカメラは、ミラーレス一眼カメラが主流になってきています。

デジカメの世界シェア

  1. キヤノン
  2. ソニーグループ
  3. ニコン
  4. 富士フイルム
  5. パナソニック

キヤノン

一眼レフ、コンパクトカメラで世界首位。

  • 従業員数:181,897人
  • 平均年齢:43歳

ソニーグループ

ミラーレス首位。ミラーレスで先行し、一眼レフは事業を縮小。

ニコン

フルサイズミラーレス「Z」シリーズ。

  • 従業員数:19,448人
  • 平均年齢:43歳

富士フイルム

高級ミラーレス「GFX」シリーズ。

  • 従業員数:4,655人

情報通信機器業界の売上高ランキング

情報通信機器製造

順位企業名売上高(百万円)
1ソニーグループ8,999,360
2日立製作所8,729,196
3パナソニック6,698,794
4三菱電機4,191,433
5富士通3,589,702
6東芝3,054,375
7日本電気2,994,023
8シャープ2,425,910
9京セラ1,526,897
10セイコーエプソン995,940
11沖電気工業392,868
12NECプラットフォームズ344,663
13日本HP258,912
14日本ヒューレット・パッカード219,500
15サムスン電子ジャパン212,913
16三洋電機200,456
17華為技術日本106,340
18アンリツ105,939
19日本無線83,150
20バッファロー65,409

(帝国データバンク『業界動向2022-Ⅰ』より)

情報通信機器業界の採用市場

情報通信機器業界の求人・転職

AIIoT、クラウドなど情報関連の技術は将来性が高く、エンジニアを中心に幅広い職種で求人があります。

スキルが合致するだけでなく、中長期的なビジョンが描けることも重要なアピール材料となります。

開発設計系

研究開発、組み込みソフトウェア開発、回路設計、機械設計などエンジニア職種。

高度な専門知識とスキルに加えて、機密性の高い業務に携わるので、情報管理能力と倫理観が求められます。

生産技術系

生産技術、生産管理、品質管理などの技術職。専門知識とスキルに加えて、問題解決力やコミュニケーション能力が求められます。

顧客サービス系

フィールドエンジニア、技術サポートエンジニア、セールスエンジニアなどの職種。専門知識とスキルに加えて、コミュニケーション能力が求められます。

電機業界の給与

区分20~24歳25~29歳44.8歳(平均)
所定内労働時間164時間163時間162時間
残業8時間12時間10時間
月収217,600円270,800円369,200円
年間賞与等487,500円822,700円1,371,300円
年収3,098,700円4,072,300円5,801,700円

(厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」より)

電機業界の転職活動

転職エージェントの転職支援サービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアコンサルタントが転職をサポートしてくれます。

非公開・好条件の求人紹介だけでなく、専任のキャリアコンサルタントによる企業に応じた書類作成や面接対策などのサポートで、選考通過率のアップが期待できます。

キャリアごとの転職支援

まとめ

情報通信機器業界は、それぞれの事業で参入や撤退、再編を繰り返し、現在に至っています。

新たな技術が新しい市場を生み、成長していきます。

世界トップクラスの技術力を誇る国内メーカー。各社は付加価値の高いサービスに力を入れています。

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