転職・就職に役立つ情報通信機器の業界研究


スマートフォンやタブレット、パソコンなどの情報通信機器の市場は成熟期に向かいつつあり、販売は縮小傾向が続いてきました。

高速通信規格の5Gの本格化は、買い替え需要の活性化につながるとして期待されています。

転職・就職で押さえておきたい情報通信機器の業界動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

情報通信機器業界の最新動向(2023年)

情報通信機器とは

情報通信機器とは、通信機器および関連機器、映像・音響機器、電子計算機および附属装置のことです。(日本標準産業分類より)

パソコンはスマートフォンやタブレットの普及により、市場が停滞していましたが、テレワークやオンライン授業により、新たな需要が生まれています。

情報通信機器の主な製品

  • 通信機器
    電話機、ファクシミリ、携帯電話、ラジオ受信機、テレビ受信機など
  • 映像・音響機器
    ビデオ機器、デジタルカメラ、ステレオ、ICレコーダー、ヘッドホンなど
  • 電子計算機・同附属装置
    電子計算機、パソコン、プリンター、スキャナーなど

スマートフォン

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、スマートフォンの販売は大幅に落ち込みましたが、反動で買い替え需要は活発化しています。

5G向けの普及も進んでいます。

世界では海外メーカーが圧倒的シェアを占めていて、国内メーカーは国内を主な市場としています。

スマートフォンの世界シェア(2021年)

  1. サムスン電子(韓)
  2. アップル(米)
  3. 小米集団(中)
  4. OPPO(中)
  5. vivo(中)

スマートフォンの国内シェア(2021年)

  1. アップル(米)
  2. シャープ
  3. 京セラ
  4. FCNT(旧富士通コネクテッドテクノロジーズ)
  5. サムスン電子(韓)
  6. ソニーグループ

シャープ

国内2位。

「AQUOS」ブランドで低価格から高機能まで幅広く展開。

5G対応を加速しています。

  • 従業員数:47,941人
  • 平均年齢:46歳

ソニー

「Xperia」シリーズ。

高価格帯に強みがあり、ゲーム配信機能を強化しています。

FCNT(旧富士通コネクテッドテクノロジーズ)

「arrows」ブランド。

高齢者向けに「らくらくスマートフォン」も展開しています。

富士通が事業を売却し、国内投資ファンド傘下となっています。

  • 従業員数:507人

京セラ

「かんたんスマホ」など。

耐久性が高く、特徴のある端末でシェアを拡大しています。

  • 従業員数:83,001人
  • 平均年齢:41歳

タブレット

タブレット端末は、価格的にパソコンより購入しやすいものが多く、教育現場での導入もあり、堅調な売上が続くと見られています。

半導体不足が懸念材料となっています。

タブレットの世界シェア(2021年)

  1. アップル(米)
  2. サムスン電子(韓)
  3. レノボ・グループ(中)
  4. アマゾン(米)
  5. ファーウェイ(中)

タブレットの国内シェア(2021年)

  1. アップル(米)
  2. NECレノボ・ジャパングループ
  3. マイクロソフト(米)
  4. アマゾン(米)
  5. Dynabook

パソコン・サーバー

パソコンは、スマートフォンやタブレットの普及に押されきましたが、コロナ禍で、テレワークやオンライン授業が拡大したことにより、出荷台数が過去最高となりました。

国内はリモートワーク向けの需要が落ち着き、マイナス成長となりましたが、世界市場は好調が続いています。

市場の新たなニーズに対応して、今後も安定的にパソコン需要を取り込むことができるかが課題となります。

パソコンの世界シェア(2021年)

  1. レノボ・グループ(中)
  2. HP(米)
  3. デル・テクノロジーズ(米)
  4. アップル(米)
  5. エイサー(台)

パソコンの国内シェア(2021年)

  1. NECレノボ・ジャパングループ
  2. 日本HP
  3. デル・テクノロジーズ(米)
  4. Dynabook
  5. アップル

NECレノボ・ジャパングループ

「LAVIE」ブランド。

NECの個人向けパソコン事業を切り離し、レノボと合併しました。

  • 従業員数:約850人(NECパーソナルコンピュータ)

富士通

「FMV」ブランド。

パソコン事業を分社化しています。

サーバーでは国内首位です。

  • 従業員数:124,216人
  • 平均年齢:44歳

Dynabook

「dynabook」ブランド。

東芝が分社化したパソコン事業をシャープが取得しました。

ブランドを引き継いでいます。

  • 従業員数:3,084人

セイコーエプソン

子会社が直販を行っています。

豊富なラインナップで企業向けに強みがあります。

  • 従業員数:77,642人
  • 平均年齢:44歳

パナソニックホールディングス

「レッツノート」ブランド。

頑丈で軽いノートパソコンで企業向けが支持されています。

  • 従業員数:240,198人
  • 平均年齢:46歳

日立製作所

サーバーに特化。

社会インフラや企業向けに強みがあります。

  • 従業員数:368,247人
  • 平均年齢:43歳

デジタルカメラ

デジタルカメラの世界市場は、日本メーカーが上位を独占し続けています。

スマートフォンのカメラ機能の性能が高まったことで、デジタルカメラは、ミラーレス一眼カメラが主流になってきています。

デジカメの世界シェア(2021年)

  1. キヤノン
  2. ソニーグループ
  3. ニコン
  4. 富士フイルム
  5. パナソニックホールディングス

キヤノン

一眼レフ、コンパクトカメラで世界首位。

ミラーレスへのシフトを進めています。

  • 従業員数:184,034人
  • 平均年齢:44歳

ソニーグループ

ミラーレス首位。

ミラーレスで先行し、一眼レフは事業を縮小しています。

ニコン

フルサイズミラーレス「Z」シリーズ。

一眼レフの開発は中止しました。

  • 従業員数:18,437人
  • 平均年齢:44歳

富士フイルムホールディングス

高級ミラーレス「GFX」シリーズ。

  • 従業員数:75,474人
  • 平均年齢:46歳

情報通信機器業界の売上高ランキング

情報通信機器製造業

順位企業名売上高
(百万円)
1日立製作所10,264,602
2ソニーグループ9,921,513
3パナソニックホールディングス7,388,791
4三菱電機4,476,758
5富士通3,586,839
6東芝3,336,967
7日本電気3,014,095
8シャープ2,495,588
9京セラ1,838,938
10セイコーエプソン1,128,914
11沖電気工業352,064
12NECプラットフォームズ317,454
13日本HP245,000
14三洋電機237,200
15日本ヒューレット・パッカード217,800
16三洋電機203,259
17アンリツ105,387
18日本無線79,687
19ファーウェイ・ジャパン76,480
20バッファロー64,706

(帝国データバンク『業界動向2023-Ⅰ』より)

情報通信機器業界の採用市場

情報通信機器業界の求人・転職

AIIoT、クラウドなど情報関連の技術は将来性が高く、エンジニアを中心に幅広い職種で求人があります。

スキルが合致するだけでなく、中長期的なビジョンが描けることも重要なアピール材料となります。

開発設計系

研究開発、組み込みソフトウェア開発、回路設計、機械設計などエンジニア職種。

高度な専門知識とスキルに加えて、機密性の高い業務に携わるので、情報管理能力と倫理観が求められます。

生産技術系

生産技術、生産管理、品質管理などの技術職。

専門知識とスキルに加えて、問題解決力やコミュニケーション能力が求められます。

顧客サービス系

フィールドエンジニア、技術サポートエンジニア、セールスエンジニアなどの職種。

専門知識とスキルに加えて、コミュニケーション能力が求められます。

情報通信機器製造業の給与

区分20~24歳25~29歳44.7歳
(平均)
所定内労働時間164時間164時間162時間
残業14時間22時間15時間
月収232,500円281,200円366,700円
年間賞与等447,000円756,600円1,236,700円
年収3,237,000円4,131,000円5,637,100円

(厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より)

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20代の転職活動

転職エージェントなどの転職支援サービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアアドバイザーが転職をサポートしてくれます。

非公開・独自案件の求人紹介だけでなく、企業ごとの書類作成や面接対策のサポートなどで、選考通過率のアップが期待できます。

キャリアごとの転職支援

まとめ

情報通信機器業界は、それぞれの事業で参入や撤退、再編を繰り返し、現在に至っています。

新たな技術が新しい市場を生み、成長していきます。

世界トップクラスの技術力を誇る国内メーカー。各社は付加価値の高いサービスに力を入れています。

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【参考】
・総務省WEBサイト
・電子情報技術産業協会
・日本経済新聞出版『日経業界地図2023年版』
・東洋経済新報社『四季報業界地図2023年版』