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冷凍・インスタント食品の業界研究【概要・動向】-転職・就職に

食品メーカーは食料を安定的に供給する重要な役割を担っています。

冷凍・インスタント食品は利便性から需要が拡大し、好調が続いています。

転職・就職で押さえておきたい冷凍・インスタント食品業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

冷凍・インスタント食品業界の最新動向(2023年)

食品業界とは

食品業界は生活に密着した基幹産業のひとつです。

「食料品製造業」と「飲料・たばこ・飼料製造業」の二部門で構成され、食品の種類には生鮮食品と加工食品があり、日本の食の安定供給と安全性に大きな役割を担っています。

加工食品は工程上、一次加工食品、二次加工食品、三次加工食品に分けられます。

生活必需品を提供することから、景気変動の影響が少ない業界といえますが、輸入原材料価格の高騰や人口減少に伴い、売上から利益重視の戦略へ移行しつつあります。

海外展開を進める企業も増えています。

加工食品の種類

  • 一次加工食品
    白米、砂糖、缶詰、味噌、醤油、食用油など
  • 二次加工食品
    食パン、麺類、バター、マヨネーズ、ソースなど
  • 三次加工食品
    菓子、冷凍食品、インスタント食品、レトルト食品など

冷凍食品

冷凍食品は品質が劣化しないように急速冷凍し、品質を保持している食品です。

うどんやコロッケ、チャーハン、ギョウザなどが人気です。

インスタント食品

インスタント食品は調理に時間をかけずにすぐに食べられる貯蔵性食品です。

即席めんが代表的です。

冷凍食品

冷凍食品は長期保存を目的として加工されます。

時短・簡便化志向のトレンドで冷凍食品の市場規模は拡大を続けています。

マルハニチロ

水産最大手。

冷凍食品もトップクラスです。

グローバルに水産・食品事業を展開しています。

  • 設立:1943年3月31日
  • 本店所在地:東京都
  • 従業員数:12,352人
  • 平均年齢:42歳

日本水産

水産の老舗。

水産物に特化した加工食品に強みがあります。

海外事業の選択と集中を進めています。

  • 設立:1943年
  • 本店所在地:東京都
  • 従業員数:9,662人
  • 平均年齢:43歳

極洋

水産会社。

水産物貿易や漁業、加工食品に強みがあります。

  • 設立:1937年9月3日
  • 本店所在地:東京都
  • 従業員数:2,208人
  • 平均年齢:41歳

ニチレイ

冷凍食品大手。

低温物流にも強みがあります。

  • 設立:1942年12月24日
  • 本店所在地:東京都
  • 従業員数:15,296人
  • 平均年齢:45歳

テーブルマーク

JT子会社の冷凍食品大手。

冷凍麺、冷凍お好み焼き、冷凍パン・デザート、パックごはんなどの事業を展開しています。

  • 本店所在地:東京都
  • 従業員数:3,691人

味の素冷凍食品

味の素子会社の冷凍食品大手。

家庭用のギョーザやチャーハンに強みがあります。

  • 設立:2000年10月1日
  • 本店所在地:東京都
  • 従業員数:約2,900人

ヨコレイ

冷蔵倉庫大手。

販売部門は水産物を中心に展開しています。

  • 創業:1948年5月13日
  • 本店所在地:神奈川県
  • 従業員数:1,611人
  • 平均年齢:36歳

インスタント食品

インスタント食品は、広義では缶詰や冷凍食品、レトルト食品、乾燥食品などの加工食品を含みますが、インスタントラーメンなど即席めんが代表的です。

原材料高騰の影響により即席めん各社は主力商品を値上げしています。

日清食品ホールディングス

即席めんで国内シェアトップ。

傘下の明星食品とで全体の5割を占めています。

  • 設立:1948年9月4日
  • 本店所在地:大阪府
  • 従業員数:14,633人
  • 平均年齢:40歳

東洋水産

即席めんを主力とした総合食品メーカー。

「マルちゃん」ブランド。うどん・そば類にも強みがあります。

  • 設立:1953年3月25日
  • 本店所在地:東京都
  • 従業員数:4,839人
  • 平均年齢:41歳

サンヨー食品

袋めん「サッポロ一番」を展開しています。

傘下にエースコック。

  • 創業:1953年11月
  • 本店所在地:東京都
  • 従業員数:7,155人

即席めん

  • 明星食品
  • エースコック
  • シマダヤ
  • まるか食品 など

インスタント・冷凍食品業界の売上高ランキング

冷凍・チルド・インスタント食品製造

順位企業名売上高
(百万円)
1マルハニチロ866,702
2日本水産693,682
3日清食品ホールディングス569,722
4東洋水産361,495
5ニップン321,317
6極洋253,575
7ハウス食品グループ本社253,386
8ニチレイフーズ201,696
9テーブルマーク105,867
10味の素冷凍食品89,709
11ノースイ52,982
12日東ベスト49,746
13明星食品45,127
14サンヨー食品40,831
15ヤヨイサンフーズ35,936
16宝幸33,496
17エースコック31,347
18シマダヤ31,265
19フードリエ24,359
20大冷22,964

(帝国データバンク『業界動向2023-Ⅰ』より)

冷凍・インスタント食品業界の採用市場

食品業界の業務

食品メーカーでは、商品開発から製造、営業などさまざまな部門で重要な役割を担っています。

研究開発

メーカー各社は積極的に新商品の開発に取り組み、毎年多くの新商品を発売しています。

この仕事には、高度は専門知識や技術だけでなく、新しい商品を生み出す探求心も求められます。

生産技術

商品を製造するための工程設計、生産性検討、設備計画、生産性指標の検証、食品加工技術開発などの仕事があります。

工場など現場担当者とのコミュニケーションも重要です。

製造

商品の製造は工場で行われます。

各工程における加工技術を熟知し、納期までに商品を製造する責任があります。

生産・品質管理

生産管理は高品質で安全な食品を経済的に生産するための管理を、品質管理は食品の安全性、栄養機能、食べやすさを経済的に実現するための管理を行います。

マーケティング部門

市場の開発、拡大に関わる業務です。

消費者の好みや流行を敏感に取り入れ、商品企画を行います。

市場調査、コンセプト開発、試作、マーケティングプラン、市場投入、検証などの仕事があります。

営業・販促

食品メーカーの営業で代表的なものは、食品卸会社への営業、スーパーやコンビニ、百貨店などの小売店への営業、レストランなど外食産業への営業などがあります。

食品業界で有利なおすすめ資格-転職・就職・キャリアアップに
食品関連の資格はたくさんあります。転職・就職に資格が必須なわけではありませんが、食に関する意識の高まりとともに資格者が求められるようになっています。

食品業界の求人・転職

食品業界は新卒から中途採用、文系・理系ともに高い人気があります。

食品メーカーには優良企業が多く、地域の中小メーカーも高収益企業が少なくありません。

地方から中央に進出するケースも多く、求める人材に大企業と中小企業の差はありません。

食料品製造業の給与

区分20~24歳25~29歳43.2歳
(平均)
所定内労働時間166時間166時間165時間
残業16時間20時間14時間
月収211,900円240,400円266,100円
年間賞与等319,200円497,500円559,100円
年収2,862,000円3,382,300円3,752,300円

(厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より)

食品業界の転職活動

エージェントサービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアアドバイザーのサポートを受けることができます。

非公開・好条件の求人紹介だけでなく、書類作成や面接対策のアドバイスなどで選考通過率のアップが期待できます。

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まとめ

食品業界は一般的に不況に強いといわれ、転職・就職でも高い人気があります。

これまでは大手企業が主流でしたが、地域に根付いた中小企業にも注目が集まっています。

さまざまな業態がある食品業界は、仕事や働き方も多彩です。

食品産業とは(種類と分類)
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【参考】
・農林水産省ウェブサイト
・一般社団法人日本即席食品工業協会「インスタントラーメンナビ」
・一般社団法人日本冷凍食品協会
・日本経済新聞出版『日経業界地図2023年版』
・東洋経済新報社『四季報業界地図2023年版』

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