キーワード解説
リベンジ転職
リベンジ転職とは、新卒のときに希望する企業や業界に就職できなかった社会人が、社会人経験を積み、希望する企業や業界、やりたい仕事に再度チャレンジするために転職することを意味しています。
新卒のときに採用されなかった企業に再挑戦したり、仕事内容や労働条件が今よりよい企業を目指すなど、リベンジ転職の動きは広がりを見せています。
景気が悪化すると企業の採用は絞られ、景気が回復すると採用が活発化し、売り手市場となるため、リベンジ転職も活発になります。
企業側にとっても、人材不足のなか、社会人経験を積み、基本的なビジネススキルを身につけた「リベンジ転職」組を採用することはメリットになると評価する見方が増えています。
採用方法の変化
入社3年以内に離職する第二新卒など、若手の転職市場は活発になっています。
企業の採用意欲も高く、これまで、新卒採用と中途採用(経験者採用・キャリア採用)中心だった大企業も第二新卒など若手の採用に積極的になってきています。
新卒の定期採用中心から、既卒や第二新卒を含む必要な人材を随時採用する通年採用を取り入れる企業が増えています。
通年採用が増えると留学やアルバイトなど多様な経験をした人材の採用が可能になります。
新卒のときに、希望の企業や業界、職種に就けないなど、不本意な就職をした若者にとって、リベンジ転職のチャンスは、多くの業種・職種に広がっています。
転職者の離職理由
転職者が前職を辞めている理由の多くは自己都合です。
20代前半、20代後半いずれにおいても90%近くの人が自己都合により離職しています。
【20~24歳】
- 人間関係がうまくいかなかったから
- 満足のいく仕事内容でなかったから
- 賃金が低かったから
- 会社の将来に不安を感じたから
- 労働条件(賃金以外)がよくなかったから
【25~29歳】
- 満足のいく仕事内容でなかったから
- 賃金が低かったから
- 労働条件(賃金以外)がよくなかったから
- 会社の将来に不安を感じたから
- 人間関係がうまくいかなかったから
転職者の採用理由
企業では人員構成の歪みを是正したり、既存事業の拡大・強化、組織の活性化を重視して、転職者を採用しています。
- 経験を活かし即戦力になるから
- 専門知識・能力があるから
- 離職者への補充のため
- 職場への適応力があるから
- 新卒者の採用が困難なため
転職者の募集方法
企業の採用活動はさまざまな方法で行われますが、企業の規模が大きいほど「民間の職業紹介機関」、「求人サイト・求人情報専門誌、新聞・チラシ等」、「自社のウェブサイト」、「会社説明会(合同説明会を含む)」の割合が高くなっています。
- 自社のウェブサイト
- 求人サイト・求人情報専門誌、新聞・チラシ等
- 民間の職業紹介機関
- ハローワーク等の公的機関
- 縁故(知人・友人等)
- スカウト
- 会社説明会(合同説明会を含む) など
転職者が勤務先を選んだ理由
選んだ理由のうち、一番の理由は「仕事の内容・職種に満足がいくから」が最も高くなっています。
【20~24歳】
- 仕事の内容・職種に満足がいくから
- 自分の技能・能力が活かせるから
- 地元だから(Uターンを含む)
- 労働条件(賃金以外)がよいから
- 転勤が少ない、通勤が便利だから
【25~29歳】
- 仕事の内容・職種に満足がいくから
- 自分の技能・能力が活かせるから
- 労働条件(賃金以外)がよいから
- 賃金が高いから
- 転勤が少ない、通勤が便利だから
参考:厚生労働省「令和2年転職者実態調査」