メンタルヘルス

キーワード解説

メンタルヘルスとは

メンタルヘルスとは、こころの健康状態を意味しています。

企業では業務内容や職場環境、人間関係などのストレスから、メンタルヘルス不調を抱える従業員が増えています。

従業員のメンタルヘルス不調は、企業の経営に与える影響も大きいことから、メンタルヘルス対策への取り組みの重要性が高まっています。

メンタルヘルス不調は、ストレスや強い悩み、不安など、心身の健康や社会生活、生活の質に影響を与える可能性のある精神的および行動上の問題を幅広く含みます。

メンタルヘルス不調にはさまざまな種類があり、その症状や治療方法も異なります。

欠勤していなくても、遅刻や早退が多くなったり、仕事のパフォーマンスが低下するなどの変化にもメンタルヘルス不調は隠れています。

地域の保健所や保健センター、都道府県・政令指定都市に設置されている精神保健福祉センターでは、電話相談、来所相談のどちらも可能で、専門家の意見を聞くことができます。

メンタルヘルス不調

メンタルヘルス不調は、厚生労働省から出されたストレスチェック指針では、

「精神および行動の障害に分類される精神障害および自殺のみならず、ストレス、強い悩み及び不安等、労働者の心身の健康、社会生活及び生活の質に影響を与える可能性のある精神的及び行動上の問題を幅広く含むもの」

と定義されています。

メンタルヘルスケア

メンタルヘルスケアはこころを健康な状態に保つための対処です。

  • 一次予防:未然予防および健康増進
  • 二次予防:早期発見と対処
  • 三次予防:治療と職場復帰、再発予防

企業におけるメンタルヘルス対策

企業が行うべきメンタルヘルス対策として、厚生労働省では「4つのケア」を示しています。

  1. セルフケア
    従業員が自らストレスに気づき、予防対処すること
  2. ラインケア
    管理監督者(上司)が実施するメンタルヘルス対策
  3. 事業内産業保健スタッフなどによるケア
    産業医、保健スタッフ、人事労務担当が行うメンタルヘルス対策
  4. 事業外によるケア
    社外の専門機関や専門家を活用したメンタルヘルス対策

ストレスチェック制度

ストレスチェック制度は、定期的に従業員のストレスの状況について検査を行い、従業員がメンタルヘルス不調になることを未然に防止すること(一次予防)を主な目的として創設された制度です。

労働安全衛生法では「常時50人以上の労働者を使用する事業場」に年に1回のストレスチェックの実施を義務づけています。

この労働者にはパートタイマー派遣社員も含まれます。

ストレスチェックは、簡単な質問票に記入することで自分のストレス状態を知ることができる検査です。

ストレスチェックを実施する対象は「常時雇用されている者」となっています。

ストレスチェックの結果は本人には通知されますが、会社には通知されません。

会社が検査の結果を知るには、本人の同意が必要になります。

休職制度

休職制度は従業員が病気やけがなどで働けないときに、雇用契約を継続したままで一定の期間、労働の義務を免除する制度です。

休職制度は労働基準法で定められた制度ではなく、任意の制度ですが、メンタルヘルス不調の増加が社会問題にもなっていることから、制度を設ける会社が多くなっています。

傷病手当金

病気やけがで会社を休んだ場合に健康保険から傷病手当金が支給されます。

健康保険から傷病手当金が支給されることから、休職期間中に会社からの給与は支給しないケースが多くなっています。

職場復帰プログラム

メンタルヘルス不調により休業・休職した従業員について、企業には産業医などの指導を受けながら、「職場復帰支援プログラム」を策定し、就業を継続できるように、適切な措置を取ることが求められています。

復職の判断

復職の可能・不能の判断については、主治医や産業医などの意思の判断が重要となります。

会社は復職させるかどうか、職務変更や配置転換が必要かどうかを判断するために、復職可能とする主治医の診断書を求めることができます。

主治医の診断書の提出に加えて、会社が指定する産業医の診断を求めることもあります。

  • 本人に働く意欲がある
  • 通勤時間に一人で安全に通勤できる
  • 継続して勤務が可能である
  • 業務に必要な作業ができる
  • 睡眠リズムが整っている
  • 業務遂行に必要な注意力・集中力が回復している など

試し出勤制度

職場復帰を決定する前に復帰の準備のために設ける社内制度です。

体調や職場の状況を確認しながら、正式復帰につなげることができます。

  • 通勤訓練:自宅から勤務地までの通勤経路で移動する
  • 試し出勤:復帰する職場などに一定期間継続して出勤する

休業・休職期間満了による解雇・自動退職

メンタルヘルス不調による休業・休職で、期間満了後も復職できない場合の解雇退職ではトラブルが発生しやすくなります。

就業規則に「休職期間満了後の退職」についての規定がなければ、解雇扱いとなります。

復職か退職かは、期間満了時に復帰できる状態まで回復しているかどうかで判断されます。

メンタルヘルス不調による解雇

うつ病など精神疾患発症を理由として、会社は従業員を解雇することはできません。

就労の拒否や賃金不払いも認められません。

参考:厚生労働省「職場復帰支援の手引き」

メンタルヘルス不調やうつ症状による休職・復職・退職
メンタルヘルス不調の悩みや迷いは誰にも相談できず一人で抱えがちです。深刻な状態になる前の対処が、そのあとのキャリアや人生においては、とても大切です。
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