IoTとは

キーワード解説

IoT

IoTとは、「Internet of Things」の略で、あらゆるものがインターネットにつながるということです。

インターネットに接続されるものは年々増加し、家電、照明機器、自動車、防犯機器、医療機器、事務機器、産業機器など、多くのものが接続の対象となっています。

これらのもの(対象物)が所有する情報がネットワークを介して収集・分析・フィードバックされ、さまざまな形で活用されます。

人やもの、環境などの動きをデータ化し、自動化を実現したり、単体の機器に接続機能を持たせて、遠隔操作を可能とする新サービスなど、あらゆる情報をネットワーク化しようとする取り組みが進んでいます。

今後は、デジタルヘルスケアの市場が拡大する「医療」、スマート家電やIoT化された電子機器が増加する「コンシューマー」、スマート工場やスマートシティが拡大する「産業用途」(工場、インフラ、物流)、IoT化の進展が見込まれる「自動車・宇宙航空」の領域で高成長が予想されています。

IoT分野は成長が続き、新サービスやベンチャーの動きも活発です。

ビッグデータ

IoTの進歩に伴い、データ量は急増しています。

集めた情報はビッグデータとなり、データベースに保管され、人工知能(AI)などでデータ分析が行われます。

ビッグデータによる分析の重要性は高まり、データ活用の用途も広がっています。

大量のデータを蓄積するには、膨大なデータ通信が必要となり、通信キャリアの役割や関連ソフトのニーズも高まっています。

増え続けるビッグデータの活用を支援する製品やサービスは成長を続けています。

各社は新たなサービスを提供するためのプラットフォームを競っています。

セキュリティ対策

IoT活用に向けた投資は、製造業などを中心にさまざまな産業で活発化し、業界全体で市場は成長しています。

IoTの活用により、ネットとあらゆる情報がつながるようになると、サイバー攻撃を受けるリスクも高まるため、セキュリティ対策の重要度がこれまで以上に高くなります。

ソフトウェア、サイバーセキュリティ対策など関連サービスも拡大しています。

IoT製品やIoTサービスの普及が急速に広がり、セキュリティ対策の重要度は高まっていますが、セキュリティ対策を担う人材の不足が課題となっています。

IoTデバイス

IoTデバイスとは、インターネットに接続可能な機器およびセンサーネットワークの末端として使われる端末などを指しています。

通信

通信キャリアは、5G時代に向けて、IoT関連分野を強化しています。

  • 固定通信インフラ・ネットワーク機器
  • 無線通信インフラ・端末(スマートフォン・タブレットなど)

コンピュータ

IoTはもともとコンピュータ向けの情報技術です。

現在はパソコンだけでなく、スマートフォンやタブレット端末もインターネットに接続されるようになっています。

  • ノートパソコン
  • デスクトップパソコン
  • サーバー
  • ワークステーション など

医療

医療機器やヘルスケア機器のIoT化が進んでいます。

診断や治療を目的とするソフトウェアの体制整備が進められています。

  • 画像診断装置
  • 医療機器
  • ヘルスケア機器(スマートウォッチなど)

産業用途

IoTの国内市場は年々拡大し、製造業での活用のほか、インフラ、物流などの需要も増えています。

  • オートメーション
  • 照明
  • エネルギー関連
  • セキュリティ
  • 検査・計測機器

コンシューマ

製造業では、IoTの活用で先行しています。

機器のデータを収集・分析して、新サービスを提供するために「IoTプラットフォーム」が重要になっています。

豊富なソリューションを武器にフルサービスを目指しています。

  • 家電(白物・デジタル)
  • プリンターなどパソコン周辺機器
  • ポータブルオーディオ など

自動車・宇宙航空

コネクテッドカーの普及などによりIoT化が進むと見られています。

  • 自動車の制御および情報系においてインターネットに接続が可能な機器
  • 軍事・宇宙・航空向け機器(軍事監視システム、コックピット向け電装・計装機器、旅客システム用機器など)

スマートシティ

国土交通省では、スマートシティについて、「都市の抱える諸課題に対して、ICT等の新技術を活用しつつ、マネジメント(計画、整備、管理・運営等)が行われ、全体最適化が図られる持続可能な都市または地区」と定義しています。

IoTソリューションの領域(例)

  • 都市
    ・行政サービス
    ・集客施設
    ・駐車場
    ・建設現場
    ・電力・ガス
  • 製造
    ・工場最適化、SCM最適化
    ・産業機械・設備
  • 物流
    ・人員、輸送、倉庫等の最適化
    ・宅配ボックス
  • 暮らし
    ・住宅(家電、電力、空調、セキュリティ)
    ・オフィス
    ・人の見守り
    ・生体情報モニタ
    ・服薬モニタ
    ・歯科モニタ
  • 流通
    ・無人店舗
    ・無人レジ
    ・店舗機器
    ・接客
  • 金融
    ・決済
    ・ATM
    ・接客 など

(情報処理推進機構「IoTソリューション領域へのスキル変革の指針」より)

【参考】
・総務省「情報通信白書」
・国土交通省ウェブサイト
・情報処理推進機構サイト

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  • IoTの活用が進み、ソフトウェアやセキュリティ対策など関連サービスも拡大
  • セキュリティ対策の重要度は高まっているが、セキュリティ人材の不足が課題