市役所の教養試験が平成30年度から新しくなりました。
統一試験日の教養試験に、従来型の教養試験とは違うタイプの「新教養試験」が導入されています。
リニューアルされた新教養試験について、内容・難易度と対策をご紹介します。
市役所「新教養試験」の内容・難易度
新教養試験とは
地方公務員の採用試験として行われていた教養試験(統一試験)が、平成30年度からリニューアルされ「新教養試験」として実施されています。
これまでの教養試験は学歴に応じた試験問題でしたが、新教養試験では、各自治体が求める人材像、重視する能力、直面している状況等に応じて選択できる3タイプ5種類の問題となりました。
自治体のニーズ
- これからの地方自治を支える多様な人材を確保したい
- 民間企業志望者も受験しやすい試験にして応募者を増やしたい
- それぞれの団体が重視する能力や様々な受験者層に合った試験にしたい
Standard(標準タイプ)Ⅰ・Ⅱ
出題数:40題
形 式:五肢択一式
解答時間:120分
これまでと比べて時事を重視し、社会的に幅広い分野の題材(ICT、環境問題、社会保障など)が出題されます。
「古文」、「哲学・文学・芸術等」、「国語(漢字の読み、ことわざ等)」の出題はなくなりました。
Standardの難易度
- StandardⅠ:従来の教養1(大学卒業程度)と同程度
- StandardⅡ:従来の教養2・3(高校卒業から短大、大学卒業程度)と同程度
Logical(知能重視タイプ)Ⅰ・Ⅱ
出題数:40題
形 式:五肢択一式
解答時間:120分
知能分野ではStandardよりも文章理解、判断・数的推理、資料解釈の出題が増え、 知識分野では「自然に関する一般知識」の出題はありません。
Logicalの難易度
- LogicalⅠ:従来の教養1(大学卒業程度)よりやや易しい
- LogicalⅡ:従来の教養2・3(高校卒業から短大、大学卒業程度)と同程度
Light(基礎力タイプ)
出題数:60題
形 式:四肢択一式
解答時間:75分
出題分野は、「社会への関心と理解」(24題)、「言語的な能力」(18題)、「論理的な思考力」(18題) の3分野(計60題)です。
社会についての関心や基礎的・常識的な知識、職務遂行に必要な基礎的な言語能力・論理的思考力を測定する試験です。
Lightの難易度
- StandardⅡやLogicalⅡよりもさらに易しい
- 新規学卒者を対象とした基礎的な能力を検証するための試験
市役所「新教養試験」の対策
基本的な試験対策
従来の試験に近いStandardが基本的な出題形式になるといえます。
Logicalについても、問題はStandardと同レベルなので、共通の対策で対応可能です。
StandardⅠ・LogicalⅠの対策
- 市役所上・中級 教養・専門試験と同レベル
- 上級公務員試験向けの対策
市役所試験の過去問題集
StandardⅡ・LogicalⅡの対策
- 地方初級 教養試験と同レベル
- 初級公務員試験向けの対策
地方初級試験の過去問題集
Lightの試験対策
Lightは他より問題が易しいですが、問題を見ておくことは必要といえるでしょう。新教養試験Light向けの問題集で出題問題が復元されています。
新教養試験Light&Logicalの問題集
市役所試験の対策講座
市役所試験の対策は市販のテキストや過去問題集を使用して、独学でも対応できます。
独学に不安があれば、公務員試験の対策・通信講座を上手に活用することをおすすめします。
公務員試験の対策・通信講座
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まとめ
市役所職員の採用試験は、実施日程も出題科目も年齢制限も採用予定人数も、自治体によって異なります。
新教養試験Lightは一般的な公務員試験とは異なりますが、徐々に実施する自治体が増えていくと考えられます。
