公務員試験の受験対策(試験内容・学習計画)


公務員試験には、国家機関の職員である国家公務員の採用試験と地方自治体の職員である地方公務員の採用試験があります。公務員になるためには、統一の試験があるわけではなく、採用される機関ごとに試験が実施されます。

公務員試験の試験内容


公務員試験は、公務員となるための能力や知識を評価するために、択一式の教養試験・専門試験と記述式試験、論文・作文試験、適性検査、面接試験などを組み合わせて実施されています。

教養試験(基礎能力試験)

教養試験は、公務員の業務遂行のために必要となる基礎的な知識や知能をもっているかを見極める試験です。

教養試験は、あらゆる程度や区分の試験で実施されていて、主に「一般知識分野」と「一般知能分野」の2つの分野があります。

一般知識分野

一般知識分野は、出題科目が非常に多く、出題範囲も広いのが、特徴です。一定の問題数を自由に選んで解答できる選択解答制を導入しているところもあります。

  • 社会科学:政治、経済、社会など
  • 人文科学:日本史、世界史、地理、思想、文学・芸術など
  • 自然科学:数学、物理、化学、生物、地学など

一般知能分野

一般知能分野は、身につけた知識の応用力が問われる内容です。短時間で答えを導き出す能力も必要となります。

  • 文章理解:現代文・古文・英文の長文読解
  • 判断推理:論理的思考力、推理力、判断力など
  • 数的推理:数的処理能力、計算力など
  • 資料解釈:数表・グラフなどの読み取り

専門試験(択一式)

専門試験(択一式)は、試験区分に応じて、出題科目や内容が決められています。公務員としての専門的な知識が問われます。専門試験がないものもあります。

事務系職種

  • 行政系科目
  • 法律系科目
  • 経済系科目
  • 商学系科目

技術系職種

  • 土木:数学・物理、構造力学、水理学、土質力学、測量、土木材料、土木設計、土木施工、土木計画、都市計画、環境工学、衛生工学など
  • 建築:数学・物理、構造力学、建築構造、建築材料、建築施工、環境工学、建築設備、建築士、建築計画、都市計画など
  • 電気:数学・物理、電磁気学、電気回路、電気工学、電子工学、電子回路、通信工学、情報工学など
  • 機械:数学・物理、材料力学、機械力学、熱工学、流体力学、機械設計、機械工作、機械材料など
  • 化学:数学・物理、物理化学、分析化学、無機化学、有機化学、興行化学、生物化学、化学工学など
  • 農業:栽培学汎論、作物学、園芸学、育種遺伝学、植物病理学、昆虫学、土壌肥料学、植物生理学、畜産一般、農業経済一般など

専門試験(記述式)

専門試験(記述式)は、専門科目に関するテーマについて、文章で記述させる形式の試験です。基本的に大学卒業程度の試験で実施されます。地方公務員試験での実施は少数です。

実施例

  • 国家総合職:第二次試験
  • 外務省専門職員:第一次試験
  • 法務省専門職員:第一次試験
  • 国税専門官:第一次試験
  • 財務専門官:第一次試験
  • 労働基準監督官:第一次試験
  • 食品衛生監視員:第一次試験

適性試験

適性試験は、国家公務員一般職(高卒)試験など、主に高校卒業程度の事務系職種の試験で実施されます。事務の適性を見極める内容です。

この適性試験は、性格検査のような適性検査とは異なります。受験する試験で実施される内容を事前によく確認しておく必要があります。

実施例

  • 国家一般職(高卒):第一次試験
  • 国家一般職(社会人):第一次試験
  • 市役所初級:第一次試験

適性試験の問題集

論文・作文試験

論文・作文試験では、課題に対する理解力や文章の構成・表現力、一般常識、思考などが評価されます。

論文試験は大学卒業程度、作文試験は高校卒業程度の試験で実施されることが多く、作文試験の方が、より日常的な課題がテーマとなり、字数が少ないという傾向があります。

実施例

  • 論文試験:国家一般職(大卒)、地方上級
  • 作文試験:国家一般職(高卒)、地方初級

論文・作文試験の参考書

面接試験(人物試験)

面接試験は、人物試験として実施されています。人柄や意欲、態度など公務員として仕事に取り組める人かどうかが評価されます。

個別面接

個別面接は、1人の受験者に対して、面接官3~5人程度で行われます。ほとんどの公務員試験で実施されています。

集団面接

集団面接は、3~5人の受験者に対して、面接官3~5人程度で行われます。通常、個別面接と併用して実施されています。

集団討論

集団討論は、5~12人程度の受験者で与えられたテーマについて討論します。面接官は討論の状況から受験者の知識や課題解決力、協調性などを観察します。

面接試験の参考書

適性検査

適性検査は性格検査で、受験者の性格傾向や不適応傾向を明らかにするものです。面接試験を補完する目的で実施されています。

適性検査では、特別な対策は必要ありませんが、検査方法を知っておき、落ち着いて正確に回答できることは重要です。

クレペリン検査

クレペリン検査は、たくさん並んだ1ケタの数字の隣り合う数を加算していき、その答えの1の位の数字を書いていくものです。正確性などの特徴を判定します。

Y-G式性格検査

Y-G式性格検査は、自分の性格や行動に関する項目の質問に対して、「はい」「いいえ」「どちらでもない」など少ない選択肢から回答を選ぶものです。性格傾向別に分類され、性格特性を分析します。

性格検査の参考書

公務員試験の学習計画


公務員試験は、「大学卒業程度」「短大卒業程度」「高校卒業程度」など試験内容によりレベル分けされています。

学歴は試験の目安であり、受験資格になっているわけではありません。準備さえすれば、学歴や専攻に関わらず、合格することは可能です。

受験する試験

公務員試験は、試験日が重ならなければ、複数受験することが可能です。第一志望以外に、いくつか併願するのが一般的といえます。

必ず最新の試験情報を確認して、受験する試験を決めましょう。

試験の出題科目

公務員試験の出題科目は、比較的共通していますが、試験によって多少の違いがあります。試験構成や出題科目に共通点が多い試験を併願する方が、効率的に勉強を進めることができます。

試験の準備期間

受験する試験のレベルや専門試験の出題科目と専攻などにより、準備にかける期間は異なりますが、半年から2年程度かけて合格するケースが多いようです。

合格までのステップ

  1. 基礎固め:基礎的な知識を身につける時期
  2. 実戦演習:過去問を解き、実戦力をつける時期
  3. 直前確認:模試など実際の試験レベルで実力を確認する時期

試験の勉強方法

公務員試験に合格するためには、独学や通信・通学講座で勉強する方法があります。自分の状況やかけられる時間・費用に合わせて、選択することになります。

勉強を進める過程で、使い分けたり、組み合わせたりするのもよいでしょう。

独学

公務員のテキストや問題集はたくさんありますので、独学で勉強することも可能です。自分のペースで経済的に勉強できますが、わからないところは自分で解決しなくてはなりません。

通信講座

通信講座では、公務員試験に対応したカリキュラムで効率的に勉強することができます。独学では難しい最新情報の入手や質問回答・相談もできます。

通学スクール

直接講師の授業を受けられるのが、通学スクールの魅力です。ただし、時間や場所の制約があり、費用は高めになります。

公務員試験の対策・通信講座

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まとめ

公務員試験は、幅広い範囲から出題されますので、出題科目の特徴を理解して、出題数、配点、自分の専攻・得意分野などから効率的に勉強を進めることが大切です。

一方で、出題科目の多様化や選択制の導入が進んでいますので、自分の得意分野でチャレンジできる試験も増えています。公務員試験に合格するチャンスは多くの人に広がっているといえます。

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