キーワード解説
失業の認定
失業の認定とは、基本手当の受給資格者について、失業していたかどうかを本人の申告に基づき認定することです。
失業の認定は、原則として4週間に1回ずつ、指定された日(失業認定日)に行われます。
失業の認定を受けるためには、本人が管轄のハローワークに行く必要があり、代理は認められていません。
認定日には、「受給資格者証」「失業認定申告書」「印鑑」を持参して認定を受けます。
原則、失業認定日は他の日に変更することができないことになっています。
失業認定日にハローワークで認定を受けなければ、認定対象期間(28日間)について、基本手当の支給を受けることはできません。
失業とは
失業とは離職した人が「就職しようとする意思といつでも就職できる能力があるにもかかわらず職業に就けず、積極的に求職活動を行っている状態にある」ことです。
次のような状態にあるときは、失業給付を受けることはできません。
- 病気やけがのために、すぐには就職できないとき
- 妊娠・出産・育児のためすぐには就職できないとき
- 定年などで退職して、しばらく休養しようと思っているとき
- 結婚などにより家事に専念し、すぐに就職することができないとき
雇用保険受給者初回説明会
受給資格の決定後、受給説明会の日時が指定されます。
説明会には「雇用保険受給資格者のしおり」、印鑑、筆記用具などを持参します。
雇用保険の受給について重要な事項の説明が行われます。
「雇用保険受給資格者証」、「失業認定申告書」が渡され、第一回目の「失業認定日」が通知されます。
求職活動の実績
基本手当の支給を受けるためには、前回の失業認定日から今回の失業認定日の前日まで(4週間)の間に、原則として2回以上の求職活動を行うことが必要とされています。
求職活動の範囲
具体的な求職活動とは、求人への応募、ハローワークが行う職業相談、職業紹介、各種講習・セミナーの受講などをいいます。
単なる、ハローワーク、新聞、インターネットなどでの求人情報の閲覧、知人への紹介依頼だけでは、求職活動とは認められません。
求職活動となる例
- 求人への応募
- ハローワークの実施する求職申込み、職業相談、職業紹介など
- 許可・届出のある民間機関(民間職業紹介機関、労働者派遣機関)が実施する求職申込み、職業相談、職業紹介など
- 公的機関等(雇用・能力開発機構、地方自治体、新聞社等)が行うセミナーなど
- 再就職に資する各種国家試験、検定等の資格試験の受験
失業認定日を変更できる場合
やむを得ない場合に限り、事前に申し出て認定日を変更してもらうことができます。
- 就職したとき
- 就職のための面接や採用試験のとき
- 各種国家試験、技能検定などの資格試験を受験するとき
- 引き続き14日以内の病気、けがのとき
- 親族の危篤または死亡
- 本人や親族の結婚
証明書により認定を受けられる場合
失業認定日に、急な病気などでやむを得ず、ハローワークに行けなかった場合、その理由を記載した証明書を提出することで、失業の認定を受けることができます。
その理由がなくなった日から最初の認定日までにハローワークへ行って、その日までの期間について、認定を受けます。
- 病気やけがのため(傷病証明書)
- ハローワークの紹介による面接や採用試験のため(面接証明書)
- 天災その他避けることのできない理由のため(その他の証明書)
受給
失業の認定を行った日から通常5日営業日で、指定した指定した金融口座に基本手当が振り込まれます。
再就職が決まるまで、所定給付日数を限度として、失業の認定と受給を繰り返しながら仕事を探すことができます。
基本手当を受けられる期間は、原則として離職の翌日から1年間です。
1年を過ぎると所定給付日数の範囲内であっても基本手当は受給できなくなります。
不正受給
虚偽の申告などにより基本手当の受給を受けようとした場合には、不正受給としてそれ以後の支給はすべて停止され、厳しい処分が行われます。
- 求職活動の実態がないのに失業認定申告書にその実績について虚偽の申告をする
- 就職や就労をしたり、自営を開始した場合に、失業認定申告書で申告しない
- 内職や手伝いをした事実や収入を隠したり、偽った申告をする
参考:ハローワークインターネットサービス
- 基本手当の給付を受けるには、指定された日に失業の認定を受けることが必要
- 原則として失業認定日を変更することはできない