広報や宣伝は、人気の高い職種です。
広報や宣伝の職種や業種に就くために必須の資格というものはありません。
しかし、関連する資格を取得することで、広報・宣伝の専門性や技能を証明して、転職やキャリアアップを有利に進めることができます。
広報PR・広告宣伝系の職種に役立つ資格をご紹介します。
広報・宣伝系の資格
PRプランナー資格認定検定試験
PRプランナーは、広報・PRの知識・提案能力を認定する資格です。
広報・PR活動はパブリシティやメディアとのリレーションだけでなく、経営戦略、コンプライアンス、IR、危機管理、マーケティングコミュニケーション、ブランドマネジメントまで広範囲にわたる業務が求められています。
認定資格
- PRプランナー補
1次試験合格かつPRプランナー補書類審査合格者 - 准PRプランナー
1~2次試験合格かつ准PRプランナー書類審査合格者 - PRプランナー
1~3次試験合格かつPRプランナー書類審査合格者
受験資格
- 1次試験:制限なし
- 2次試験:1次試験合格者
- 3次試験:2次試験合格、かつ3年以上の広報・PR関連実務経験者
試験日
1次・2次・3次:年2回(前期/後期)
試験地
全国のテストセンター(CBT方式)
試験内容
- 1次試験:CBT方式による択一問題
広報・PRに関する基本的な知識 - 2次試験:CBT方式による択一問題
広報・PRの実務に関する専門知識(CSR、IR、危機管理等) - 3次試験:CBT方式によるテキスト記述式問題
PRに関する実践技能(ニュースリリースの作成等)
合格率(累計)
- 1次試験:74.8%
- 2次試験:76.5%
- 3次試験:51.0%
問い合わせ
公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会
転職・就職情報
企業の広報・PR活動の重要性は年々高まっています。
一般企業の広報・PR・IR・ブランドマネジメントなどに関連する部門の転職で評価されます。
PRプランナー試験の公式テキスト
イベント業務管理士
イベント業務管理士は、イベントの企画立案から制作・実施まで総合的に管理できるイベント・プロフェッショナルの資格です。
ディレクター職を対象とする1級と、アシスタントディレクター職を対象とする2級があります。
受験資格
- 1級
イベント業務管理士2級登録者で5年以上の実務経験者(アルバイトでの経験も含む) - 2級
イベント業務に関する3年以上の実務経験者(アルバイトでの経験も含む)
試験日
- 1級:1月
- 2級:11月
試験地
全国のテストセンター(CBT方式)
試験内容
1級はCBT方式による記述式問題、2級はCBT方式による択一問題
- イベント概論
- イベントの企画
- イベントの制作と運営
- イベントマネジメント
合格率
- 1級:75%程度
- 2級:80%程度
問い合わせ
一般社団法人日本イベント産業振興協会
転職・就職情報
広告代理店やイベントの企画会社、企業のイベント業務の担当などの転職・就職でアピール材料になります。
イベント業務管理士の公式テキスト
プロモーショナル・マーケター認証資格
プロモーショナル・マーケターはマーケティング活動全体を共通的にとらえる専門技能認証制度です。
SPサービスの次代を担う知識と能力を備えた人材の育成をめざした、唯一の資格です。
受験資格
制限なし
試験日
年1回(11月)
試験地
東京、大阪、名古屋
試験内容
- 基本知識試験科目
・プロモーショナル・マーケティングの概論に関する基礎知識
・プロモーションの手法に関する基礎知識
・プロモーションのツール&メディアに関する基礎知識 - 計画立案実技試験科目
・マーケティングレポートに基づく市場環境分析と戦略策定
・戦術計画(テーマ~施策まで)の立案
問い合わせ
一般社団法人日本プロモーショナル・マーケティング協会
転職・就職情報
プロモーション業界は、対応する領域が広く、それぞれの業種により得意分野が変わってきます。
プロモーション全体を俯瞰できる知識と技能があることは、異業種への転職でもアピールできます。
プロモーショナル・マーケター試験の公式テキスト
マーケティング検定
内閣府認定「マーケティング検定」は、マーケティング能力の基本から応用までの理解度・習熟度・実力を測定するための検定試験です。
マーケディングの重要性が高まるなか、的確な顧客ニーズを把握する販促活動にも役立つ能力といえます。
各級のレベル
- 1級(準備中):上級者レベル
「他企業からスカウトされるほどの実力があるマーケティング・リーダー」を基準として、マーケティングの応用に対する実力を測定します。 - 2級:中級者レベル
「社会で活躍するマーケターとして認定できる能力」を基準として、マーケティングの基礎概念から応用までの理解度・習熟度を測定します。 - 3級:初級者レベル
これまらマーケティングに触れる方を中心に、様々な場面においてマーケティングに関わる方を対象として、マーケティングの基本の習熟度を測定します。
受験資格
- 1級:2級試験の合格者
- 2級・3級:制限なし
試験日
随時
試験地
全国のテストセンター
試験内容
多肢選択式(CBT試験)
マーケティングに関する重要な概念の基礎・応用問題
- 基本概念
- 市場環境
- 戦略的マーケティング
- マーケティング・リサーチ
- 消費者行動
- 製品戦略
- 価格戦略
- コミュニケーション戦略
- チャネル戦略
- サービス・マーケティング
合格基準
正答率70%以上
問い合わせ
公益社団法人日本マーケティング協会
転職・就職情報
マーケティングはさまざまなビジネスで重視されるようになっています。
特定の職種だけでなく、広くビジネスパーソンに必要とされる能力と認識され、導入企業も増えています。
マーケティング検定3級公式問題集
IRプランナー(CIRP)
IRプランナーは、日本初のIR資格です。
投資家向けの広報活動であるIR(インベストメント・リレーションズ)について、資本市場、情報開示、コンプライアンス、コーポレートガバナンス、企業価値評価などの必要な知識を習得していることを証明する資格です。
IRプランナーにはCIRPとCIRP-Sの2つの資格があり、認定講座を受講して、検定試験に合格後、会員登録することで取得できます。
受験資格
- CIRP
IRプランナー講座基礎コースを受講し、受講後3年未満の人 - CIRP-S
IRプランナー講座上級コースを受講し、受講後3年未満の人
試験日
年2~3回
試験内容
- CIRP
・資本市場
・企業分析
・情報開示とIR活動
・総合問題(レポート) - CIRP-S
・買収リスクと敵対的買収防衛
・企業分析と銘柄選択
・企業価値と株式価値の算定
・資本市場の国際化と企業ディスクロージャー
・情報開示制度とインサイダー取引規制
・コンプライアンス
・コーポレートガバナンス
合格率
80%程度(バラつきが大きい)
問い合わせ
特定非営利活動法人日本IRプランナーズ協会
転職・就職情報
一般企業の投資家向けの広報活動の企画・実行を行う部門やコンサルティング企業への転職で活用できます。
TOEIC(R)L&Rテスト
TOEIC(R)L&Rテストは、英語で聞く・読む能力を測定する世界共通の判定試験です。
グローバル化が進み、ビジネス英語が求められるのは、外資系企業や世界中に拠点を持つグローバル企業だけではなくなりました。
対外的な業務が多い広報にとって、語学力は重要なスキルです。
TOEICスコアは有利というよりは、持っていて当然といえるでしょう。
受験資格
制限なし
試験日
毎月1回(午前と午後の2回)
※10月は月2回実施
試験地
全国のエリアごとの試験会場
試験内容
マークシート方式
- リスニングセッション:約45分・100問
・写真描写問題
・応用問題
・会話問題
・説明文問題 - リーディングセッション:75分間・200問
・短文穴埋め問題
・長文穴埋め問題
・1つの文書/複数の文書
スコアのレベル
- 860以上
Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる - 730~860未満
どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている - 470~730未満
日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる - 220~470未満
通常会話で最低限のコミュニケーションができる - 220未満
コミュニケーションができるレベルに至っていない
企業が期待するスコア(例)
- 新入社員:450~650以上
- 中途採用:585~795以上
- 技術部門:480~720以上
- 営業部門:525~775以上
- 国際部門:655~865以上
問い合わせ
一般社団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
転職・就職情報
職種に関連する資格ではありませんが、英語力は欠かせません。
今の仕事では英語を使う場面がなかったとしても、転職活動では企業が期待するTOEICスコアを保有していることが、選考を進むための条件のひとつになると考えた方がよいでしょう。
TOEICテストの公式問題集
まとめ
広報・宣伝の役割は、企業のCSRの高まりやネット広告の拡大など、時代の流れとともに重要性を増しています。
今後も広報・宣伝に対する期待や責務は、ますます大きくなっていくと考えられます。
よりプロフェッショナルな人材が求められるようになるでしょう。
参考:各試験実施機関ウェブサイト