警備業界でキャリアを積むには資格取得が有効です。警備員にかかわる資格は警備業法に基づく国家資格とスキルアップに活用できる民間資格があります。
警備員・セキュリティスタッフに有利なおすすめ資格をご紹介します。
警備・セキュリティ系の資格
警備業務検定
警備業務検定は、警備業務に必要な知識や能力を認定する警備業法で定められた国家資格です。
警備業務の中で特定の警備業務を行う場合には検定合格証明書の交付を受けている警備員に警備業務を実施させなければならないと定められています。
警備業務検定には1級と2級があり、資格を取得するには、公安委員会が行う検定を受験する方法と、登録講習機関が行う講習会を受講して修了考査に合格する方法があります。
空港保安警備業務検定
空港警備に必要な知識・能力を認定する資格です。
施設警備業務検定
オフィスビルや商業施設、イベント会場などの警備に必要な知識・能力を認定する資格です。
交通誘導警備業務検定
工事現場や通行止めでの歩行者の誘導、駐車場警備などに必要な知識・能力を認定する資格です。
雑踏警備業務検定
スポーツ、コンサートなどの会場やレジャー施設など多数の人が集まる場所の警備に必要な知識や能力を認定する資格です。
貴重品運搬警備業務検定
銀行などの金融機関の現金輸送、貴金属など貴重品の運搬などに必要な知識・能力を認定する資格です。
核燃料物質等危険物運搬警備業務検定
核燃料物質に関する事故や盗難の発生を防止するために必要な知識・能力を認定する資格です。
受検資格
- 1級:2級合格後に1年以上の警備業務経験者など
- 2級:制限なし
検定内容
- 学科試験:択一式
- 実技試験:学科試験の合格者のみ
警備業法の参考書
警備員指導教育責任者
警備員指導教育責任者は、警備業務について専門的知識と技能を修得し、警備員の教育・指導を行うことのできる国家資格です。
資格を取得するには講習を受講して、公安委員会から資格者証の交付を受ける必要があります。
受講資格
- 直近5年間に通算3年以上の警備業務経験者
- 警備員検定1級の合格者
- 警備員検定2級の合格者で、継続して1年以上の警備業務経験者など
講習期間
- 施設警備:47時限(7日間)
- 雑踏・交通誘導警備:38時限(6日間)
- 運搬警備:38時限(6日間)
- 身辺警備:34時限(5日間)
機械警備業務管理者
機械警備業務管理者は、機械警備に関する知識と管理能力を認定する国家資格です。機械警備を行うには、必ず機械警備業務管理者を置かなくてはなりません。
資格を取得するには講習を受講して、公安委員会から資格者証の交付を受ける必要があります。
受講資格
制限なし
講習内容
- 講習受講:3日間
- 修了試験:1日間
防犯設備士
防犯設備士は、防犯機器の設置や運用管理などの知識や技能を認定する民間資格です。防犯対策に活用でき、警備会社や防犯機器メーカーなどで評価されます。
受験資格
- 防犯設備士養成講習の受講修了者
- 事前提出レポートの提出者
試験内容
- 知識試験:防犯の基礎知識、防犯建物部品の基礎知識、防犯設備の構造及び機能の知識、 電気の基礎知識(マークシート方式)
- 技能試験:防犯設備設計の技能、防犯設備の名称及び用途等の識別、防犯設備の施工、 防犯設備の保守方法、関係法令(マークシート方式)
問い合わせ
公益社団法人 日本防犯設備協会
セキュリティ・プランナー
セキュリティ・プランナーは、防犯・防災のためのプランを策定、提案、実行するスペシャリストの認定資格です。セキュリティ・プランナー資格の所有が入札の条件となっている官公庁もあります。
資格を取得するには、講習を受講して、筆記による修了考査に合格する必要があります。
受講資格
制限なし
講習内容
- 1日目:セキュリティ・プランナーの役割とセキュリティの提案など
- 2日目:機械警備業務の知識及びセキュリティプランニングの作成など
- 3日目:技能訓練・修了考査
修了考査
- 技能試験
- 学科試験
合格基準
修了考査の合格基準は、技能試験・学科試験ともに 正答率80%以上
問い合わせ
一般社団法人 全国警備業協会
まとめ
警備業はサービス業に含まれますが、人の生命や身体を危険から保護したり、現金・財産を守るなど業務内容は特殊です。
警備員には基本教育と業務別に行われる教育が必須となり、資格を取得することは警備業界で働くうえで、パスポートのような役割を果たします。

