警備保障の業界研究


慢性的な人手不足の警備業界。2017年の警備を含めた保安業界の有効求人倍率は、7倍を超えました。警備会社は東京五輪に向けて増員を急ぎ、採用に積極的です。

警備業界への転職・就職で押さえておきたい業界の動向、業績ランキング、関連資格をご紹介します。

警備業界の最新動向(2019年)

警備保障業界

警備業の市場規模は拡大傾向が続いています。業界全体で東京五輪に向けた協力体制を築いています。

基礎知識

警備業務には、「施設警備」「雑踏交通警備」「運搬警備」「身辺警備」があります。施設警備では、警備員を常時設置する常駐警備のほか、ビルや住宅にセンサーを設置し異常を検知すると警備員が現場に急行する機械警備がありますが、機械警備が一般化しています。

業界の動向

人手不足を補い、生産性向上を目指すために、警備大手ではIT(情報技術)活用で警備の高度化を図っています。

企業や富裕層だけでなく、戸建てやマンションなどでも防犯システムの導入が進んでいます。家庭向けや介護、海外分野の開拓に取り組んでいます。

警備会社

セコムと綜合警備保障の大手2社が市場全体の売上高の4分の1を占めています。民間警備会社では、東京五輪に向けて共同企業体を設立し、100社以上が参加する見通しとなっています。

セコム

業界最大手。データセンターを保有し、医療系にも注力しています。

  • 売上高:9,706億円(セキュリティサービス、防災、メディカルサービス、保険、地理情報サービス、情報通信サービス、不動産開発・販売、その他)
  • 従業員数:54,648人
  • 初任給:250,300円
  • 平均年齢:43歳

綜合警備保障(ALSOK)

常駐警備は業界首位。金融機関向けが強みです。

  • 売上高:4,359億円(セキュリティサービス、施設管理・防災、介護、その他)
  • 従業員数:37,519人
  • 初任給:244,500円(東京)
  • 平均年齢:39歳

セントラル警備保障

JR東日本系、売上高の24%がJR関連です。

  • 売上高:537億円(セキュリティサービス、ビル管理・不動産)
  • 従業員数:5,845人
  • 初任給:212,000円
  • 平均年齢:42歳

全日警

常駐警備が6割、機械警備や警備輸送も展開しています。

  • 売上高:381億円
  • 従業員数:5,094人

アサヒセキュリティ

セコム子会社。集配金・売上金管理が強みです。

  • 売上高:441億円
  • 従業員数:5,347人

セコム上信越

新潟、群馬、長野3県で事業展開。

  • 売上高:240億円
  • 従業員数:1,737人
  • 初任給:223,650円
  • 平均年齢:42歳

東洋テック

関西を地盤とする中堅です。

  • 売上高:221億円
  • 従業員数:1,411人
  • 初任給:191,680円
  • 平均年齢:43歳

セノン

空港警備が強みです。

  • 売上高:357億円

警備業界の業績ランキング

順位 企業名 収入高(百万円)
1 セコム 970,624
2 綜合警備保障(ALSOK) 435,982
3 セントラル警備保障 53,714
4 アサヒセキュリティ 44,111
5 テイケイ 38,325
6 全日警 38,122
7 セノン 35,700
8 セコム上信越 24,094
9 東洋テック 22,184
10 にしけい 19,534
11 コアズ 16,581
12 グリーン警備保障 15,343
13 シンテイ警備 15,258
14 ALSOK常駐警備 12,938
15 カンソ― 11,180
16 ALSOKビルサービス 10,791
17 スリーエス 10,590
18 広島総合警備保障 10,500
19 北関東綜合警備保障 10,049
20 トスネット 9,971

(帝国データバンク『業界動向2019-Ⅰ』より)

警備業務の資格

警備業務検定

警備業務検定は、警備業務に必要な知識や能力を認定する警備業法で定められた国家資格です。警備業務の中で特定の警備業務を行う場合には検定合格証明書の交付を受けている警備員に警備業務を実施させなければならないと定められています。

警備業務検定には1級と2級があり、資格を取得するには、公安委員会が行う検定を受験する方法と、登録講習機関が行う講習会を受講して修了考査に合格する方法があります。

空港保安警備業務検定

空港警備に必要な知識・能力を認定する資格です。

施設警備業務検定

オフィスビルや商業施設、イベント会場などの警備に必要な知識・能力を認定する資格です。

交通誘導警備業務検定

工事現場や通行止めでの歩行者の誘導、駐車場警備などに必要な知識・能力を認定する資格です。

雑踏警備業務検定

スポーツ、コンサートなどの会場やレジャー施設など多数の人が集まる場所の警備に必要な知識や能力を認定する資格です。

貴重品運搬警備業務検定

銀行などの金融機関の現金輸送、貴金属など貴重品の運搬などに必要な知識・能力を認定する資格です。

核燃料物質等危険物運搬警備業務検定

核燃料物質に関する事故や盗難の発生を防止するために必要な知識・能力を認定する資格です。

受検資格

  • 1級:2級合格後に1年以上の警備業務経験者など
  • 2級:制限なし

検定内容

  • 学科試験:択一式
  • 実技試験:学科試験の合格者のみ

警備業法の参考書

まとめ

警備需要は法人だけでなく、マンションや賃貸物件にも広がっています。首都圏では再開発の大型施設やビルが増加し、常駐警備の需要が拡大しています。

警備業界は慢性的な人手不足ですが、警備求人は増加を続けていますので、人材確保が急務です。業界の好調はしばらく続くことが見込まれ、希望の条件で仕事を見つけやすい状況といえます。

警備業界で有利なおすすめ資格
警備業界でキャリアを積むには資格取得が有効です。警備員にかかわる資格は警備業法に基づく国家資格とスキルアップに活用できる民間資格があります。警備業界で有利なおすすめ資格をご紹介します
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