倉庫会社の業界研究


倉庫・物流施設の市場は、ネット通販の拡大を背景に成長を続けています。

大規模・高機能物流施設へのニーズが高まり、自動化・省力化も進んでいます。

倉庫会社の転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

倉庫業界の最新動向(2022年)

倉庫業とは

商品が生産されてから顧客に納品されるまでの一連の流れを物流といい、物流事業は「運送業」と「倉庫業」に大別できます。

倉庫業とは、倉庫(建物・施設)を保有し、荷主の商品などを預かり、保管料や入出庫料、荷役料を得る事業のことです。

倉庫業の営業をするには「倉庫業法」の許可をとる必要があります。

倉庫は、複数の企業が入居する「マルチテナント型」と特定の企業が使用する「ビルド・ツー・スーツ型」に分けられます。

営業倉庫の種類

倉庫の種類には「営業倉庫」「自家倉庫」「協同組合倉庫」「農業倉庫」がありますが、倉庫業法による倉庫業は「営業倉庫」です。

営業倉庫はさらに3つに分類されます。

  • 普通倉庫:一般的な保管をする倉庫
  • 冷蔵倉庫:温度管理が可能な倉庫
  • 水面倉庫:木材などを水面で保管する倉庫

普通倉庫

倉庫業は倉庫の建物・施設を保有して、荷主の商品や製品を預かり、保管料や入出庫料、荷役料などを収入源としています。

ネット通販の配送拠点として役割が高まっています。

三井倉庫ホールディングス

普通倉庫1位。三井グループの倉庫会社。

グローバル総合物流を目指しています。

  • 従業員数:8,502人
  • 平均年齢:42歳

三菱倉庫

普通倉庫2位。三菱グループの倉庫会社。

国際物流に強みがあります。

  • 従業員数:4,598人
  • 平均年齢:40歳

住友倉庫

普通倉庫3位。住友グループの倉庫会社。

不動産開発にも力を入れています。

  • 従業員数:4,438人
  • 平均年齢:37歳

日本トランスシティ

中部地域の倉庫最大手。

  • 従業員数:2,345人
  • 平均年齢:38歳

澁澤倉庫

渋沢企業グループ。

倉庫業の他、流通加工や国際一貫輸送などを行っています。

  • 従業員数:1,146人
  • 平均年齢:43歳

安田倉庫

旧財閥系。

総合物流サービスを展開しています。

  • 従業員数:1,516人
  • 平均年齢:40歳

ヤマタネ

首都圏・近畿圏の倉庫業を中心とする総合物流。

  • 従業員数:843人
  • 平均年齢:40歳

東洋埠頭

倉庫業・港湾運送業を中心とした国内総合物流。

  • 従業員数:842人

保管型倉庫

  • ケイヒン
  • 東陽倉庫
  • 川西倉庫
  • 中央倉庫

冷蔵倉庫

冷蔵倉庫業は食品などの低温保管・物流を担っています。

首都圏の冷蔵荷物を地方で保管する動きが広がっています。

ニチレイ

冷蔵倉庫首位。

冷凍食品でも首位です。

  • 従業員数:15,383人
  • 平均年齢:44歳

キユーソー流通システム

キユーピーの倉庫部門が独立。

食品物流に注力しています。

  • 従業員数:6,342人
  • 平均年齢:37歳

C&Fロジホールディングス

冷蔵・冷凍輸送が主体。

コンビニ向け配送を行っています。

  • 従業員数:5,554人
  • 平均年齢:40歳

ヨコレイ

冷蔵倉庫が主力。

食のインフラ企業を目指しています。

  • 従業員数:1,693人
  • 平均年齢:37歳

マルハニチロ

水産最大手。

保管物流拠点が多くあります。

  • 従業員数:13,117人
  • 平均年齢:42歳

倉庫業界の売上高ランキング

倉庫業

順位企業名収入高(百万円)
1三井倉庫ホールディングス253,559
2三菱倉庫213,729
3ニチレイロジグループ本社212,300
4住友倉庫192,024
5キユーソー流通システム171,171
6横浜冷凍(ヨコレイ)115,025
7C&Fロジホールディングス110,449
8日本トランスシティ101,173
9ロジスティクス・ネットワーク99,540
10澁澤倉庫65,328
11三井物産グローバルロジスティクス53,800
12ヤマタネ48,690
13富士フイルムロジスティックス48,627
14ケイヒン48,159
15安田倉庫47,709

(帝国データバンク『業界動向2022-Ⅰ』より)

倉庫業界の採用市場

倉庫部門の機能

倉庫部門の機能は、荷主の荷物を安全かつ正確に保管・管理し、発注に合わせて正確に入出荷することです。

①倉庫運営

  • 作業の進捗管理、トラブル対応
  • 情報システムの運用管理
  • 各種帳票の作成・発行
  • 倉庫施設・設備の点検・保守

②倉庫現品管理

  • 棚卸業務計画の策定・実施
  • 在庫レポート
  • 保管品質の維持

③入荷・保管・出荷

  • 荷物の受領・検品・出庫
  • 倉庫内搬入・搬出の移動・はい付け(一定の方向に規則正しく荷を積み上げること)
  • ロケーション管理、異常管理
  • 配送単位にピッキング、仕分け

④業務改善

  • 業務効率化
  • コスト削減
  • 顧客満足度

営業部門の機能

営業部門の機能は新規業務を獲得することです。

物流営業マンには、物流システムの提案力が求められます。

①営業戦略の立案

  • 営業ターゲットの選定
  • 営業先リスト整備

②営業アプローチ

  • アポイントの獲得(ダイレクトメール、電話、飛び込み訪問など)
  • メールマガジン
  • セミナー・勉強会
  • Webサイトの強化

③要望の把握・分析

  • アポイント先に訪問して、現状の概要、課題、要望をヒアリング
  • 現場の調査結果と実績から分析

④立案・提案

  • 企画立案
  • スケジュール、見積り作成

⑤交渉・契約

  • 商談
  • 契約

倉庫業界の求人・転職

倉庫業界は、ビジネス領域の拡大、グローバル化などを背景に、求人数は増加しています。

異業種からの転職も多く、物流管理や営業は未経験第二新卒の採用にも積極的です。

物流業界では、改善や効率化、仕組み作りなどが重要になってきていますので、提案力やコミュニケーション能力が重視されます。

またグローバル化に伴い、語学力を生かせる仕事も増えています。

物流業界で有利なおすすめ資格
物流業界には輸送手段によっていくつもの業務があります。職種も幅広く、さまざまな免許や資格があります。持っていることで物流業界で有利になる資格をご紹介します。

倉庫業の給与

区分20~24歳25~29歳43.0歳(平均)
所定内労働時間163時間164時間165時間
残業18時間22時間18時間
月収236,600円264,000円294,600円
年間賞与等422,600円683,800円694,500円
年収3,261,800円3,851,800円4,229,700円

(厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」より)

20代の転職活動

人材紹介会社のサービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアアドバイザーが転職をサポートしてくれます。

非公開・好条件の求人紹介だけでなく、専任のキャリアアドバイザーによる企業ごとの書類作成面接対策などのサポートで、選考通過率のアップが期待できます。

キャリアごとの転職支援

まとめ

ネット通販の拡大により倉庫の重要性は高まっています。

景気変動にも強く、安定性があることから、コロナ禍でも投資は加速しています。

倉庫会社は、商品の入出や保管業務だけでなく、物流機能全般を一括して請け負う3PL(サードパーティ・ロジスティクス)事業の展開も進めています。

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