漁業・水産の業界研究


日本の漁業・水産業は生産量、従事者ともに減少傾向が続いています。

世界的に漁業の持続可能性が重視されるようになり、日本の漁業・水産業を成長産業とするために新たな取り組みが求められます。

漁業・水産業界の基礎知識、最新動向、就業状況をご紹介します。

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漁業・水産業界の最新動向(2021年)

漁業と水産業

漁業とは、営利を目的として水産動植物を捕獲したり、養殖したりする産業です。水産業は、漁業に加えて、水産加工や流通など周辺産業が含まれます。

新型コロナウイルスの影響により業務用魚介類の需要は激減しましたが、冷凍食品などの加工食品は需要が急増しました。

水産業

  • 漁業
  • 養殖業
  • 加工業
  • 卸売業
  • 小売業

漁業の種類

  • 沿岸漁業
  • 沖合漁業
  • 遠洋漁業
  • 内水面漁業

個人の漁業経営

日本の漁業の多くは、個人経営です。漁業従事者の減少や高齢化が問題となっています。生産性を高めて、安定した所得を確保できることが、世代交代の鍵となりそうです。

日本漁業の悩み

  • 漁村の過疎高齢化
  • 水産資源の減少
  • 水産物の消費量の減少
  • 養殖生産量の減少

漁業協同組合

漁協は個人経営の漁業者を支える事業を行っています。全漁連と県漁連の系統があります。

漁協の主な事業

  • 水産資源の管理
  • 水産に関する経営や技術の指導
  • 組合員に対する物資の供給
  • 組合員の漁獲物・生産物の加工、販売
  • 漁場利用の調整

全漁連

全国漁業協同組合連合会。全国の沿岸漁業協同組合、都道府県漁業協同組合連合会から組織されています。

県漁連

都道府県ごとに設置されています。全国的に漁協の合併が進められ、県内すべての漁協が合併をした場合には、県漁連は解散しています。

企業の漁業経営

日本の漁業は、企業でも利益を出すことが難しい状況です。マルハニチロや日本水産、極洋などの大手は漁業・養殖から調達・販売、加工・食品まで一貫して行っています。

マルハニチロ

水産最大手の一部上場企業。冷凍食品においてもトップクラスです。

  • 売上高:9,052億円
  • 従業員数:11,107人
  • 平均年齢:42歳

日本水産

水産老舗の一部上場企業。海外事業を進めています。

  • 売上高:6,900億円
  • 従業員数:9,247人
  • 平均年齢:42歳

極洋

水産大手。漁業や貿易、加工食品に強みがあります。

  • 売上高:2,625億円
  • 従業員数:2,307人
  • 平均年齢:40歳

東洋水産

魚肉ソーセージなど。現在の主力は即席麺。

  • 売上高:4,160億円
  • 従業員数:4,791人
  • 平均年齢:41歳

水産卸売り

日本の水産流通は産地市場と消費地市場を経由するのが伝統ですが、小売りや消費者に直接販売するなど、流通の多様化が進んでいます。

  • 産地市場:漁港に設置されている市場
  • 消費地市場(卸売市場):都市に設置されている市場
    ・中央卸売市場
    ・地方卸売市場
    ・その他卸売市場

OUGホールディングス

マルハニチロと資本提携。

  • 売上高:3,198億円
  • 従業員数:1,399人
  • 平均年齢:51歳

大水

日本水産系の水産卸。

  • 売上高:1,250億円
  • 従業員数:443人
  • 平均年齢:46歳

中央魚類

独立系の水産卸。

  • 売上高:1,939億円
  • 従業員数:756人
  • 平均年齢:44歳

大都魚類

マルハニチロが完全子会社化。

  • 売上高:1,020億円
  • 従業員数:270人
  • 平均年齢:44歳

東都水産

独立系の水産卸。

  • 売上高:1,178億円
  • 従業員数:313人
  • 平均年齢:44歳

築地魚市場

独立系の水産卸。

  • 売上高:716億円
  • 従業員数:292人
  • 平均年齢:46歳

水産小売り

個人経営の魚屋は全国的に減少傾向です。水産物はスーパーの鮮魚コーナーなどでの購入が一般的になっています。

中島水産

百貨店やスーパーマーケット、ショッピングセンターなどに出店。

  • 売上高:282億円
  • 従業員数:476人

魚力

鮮魚・寿司の小売。寿司店、海鮮居酒屋など飲食店も展開しています。

  • 売上高:307億円
  • 従業員数:474人

魚喜

鮮魚・寿司の小売。回転寿司の経営も行っています。

  • 売上高:117億円
  • 従業員数:360人

漁業・水産業界の就業者


日本の水産業は、高齢化が進み、漁業従事者は減少しています。新規参入よりも廃業の方が多い状況ですが、世代交代がうまくいっているケースもあります。

漁師

漁業を始めるには、親方(個人事業主)になるか、乗り子(雇われ漁業者)になる方法があります。

親方(個人事業主)

親方(個人事業主)として漁業に新規参入するには、まず船に乗り、仕事を覚える必要があります。

親方に弟子入りして、認められれば、独り立ちできる道が見えてきます。

乗り子(雇われ漁業者)

漁業会社に従業員として入社する場合には、一般の転職と同様に募集されている求人に応募することになります。

転職して漁業を始める人の多くは、漁業会社の従業員として就業しています。

まとめ

日本の漁業・水産業は衰退傾向にありますが、世界では養殖を中心に成長しています。

時代に対応して変化をしていくことで、日本の漁業・水産業も再び成長産業になる可能性は十分にあるといえます。

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