三井グループの企業研究


三井は日本最大の財閥として経済界に君臨してきました。

財閥解体後のグループ再結集には消極的な三井でしたが、旧財閥系企業グループの名門として、現在においても存在感を示しています。

三井グループの企業についてご紹介します。

三井グループの企業(2022年)

三井財閥とは

三井財閥は、江戸時代から続く富商・三井家を前身に持ち、呉服屋「越後屋」で発展しました。

多くの分家が資産を共有し、三井同族を構成していきました。

人材発掘と抜擢を積極的に行い、「人の三井」として実力主義を重視してきた社風からグループとしての結束は弱いといえます。

三井財閥の歴史

  • 1673年:三井高利、江戸本町に三井越後屋呉服店を開く
  • 1683年:呉服店を駿河町に移転し、両替店を併設
  • 1691年:三井両替店が金銀御為替御用達になる
  • 1867年:三井組が明治新政府の御為替方御用所になる
  • 1872年:越後屋呉服店を分離する
  • 1876年:日本初の民間銀行・三井銀行を設立、旧三井物産を設立
  • 1888年:三池炭鉱の民間払い下げを落札
  • 1892年:三井鉱山合資会社を設立
  • 1909年:三井財閥の持株会社・三井合名会社を設立
  • 1940年:旧三井物産が三井合名を吸収合併
  • 1941年:三井不動産を設立
  • 1945年:財閥解体
  • 1946年:三井本社解散

三井グループ各社

戦後、解体された三井系各社は変遷を遂げながら現在の三井グループ企業に至っています。

三井グループの社長会「二木会」ができるなど、かつてのつながりを取り戻していきました。

「二木会」メンバーは、三井グループの主要企業といえます。

メンバーのなかでも、トヨタ自動車やTBSホールディングス、富士フィルムホールディングス、東芝など三井財閥の流れにない企業は、三井グループとは一線を画しています。

三井広報委員会

三井広報委員会は、三井グループ各社の広報活動を行っています。

三井グループ各社がまとまり、社会の繁栄と福祉に寄与し、三井グループのイメージ向上を目指しています。

三井広報委員会の会員会社は、現在、24社です。

三井広報委員会の会員会社

  • 三井物産
  • 三井不動産
  • 三井住友銀行
  • 三機工業
  • 新日本空調
  • 三井住友建設
  • サッポロホールディングス
  • 東レ
  • 王子ホールディングス
  • デンカ
  • 三井化学
  • 日本製鋼所
  • 三井金属
  • 東洋エンジニアリング
  • 三井E&Sホールディングス
  • 商船三井
  • 三越伊勢丹ホールディングス
  • 三井住友海上
  • 三井住友ファイナンス&リース
  • JA三井リース
  • 大樹生命
  • 三井住友トラスト・ホールディングス
  • 三井倉庫ホールディングス
  • エームサービス

三井御三家

三井財閥の主要会社は三井物産、三井銀行、三井鉱山でしたが、戦後の「三井御三家」は三井物産、三井不動産、三井住友銀行になっています。

御三家のうち、三井住友銀行は上場しておらず、三井住友フィナンシャルグループが金融持ち株会社として上場しています。

三井物産

5大総合商社

鉄鉱石など資源分野は業界トップクラスです。

トレーディングと事業経営・事業開発を軸としたビジネスを展開しています。

  • 売上高:11兆7,575億円
  • 従業員数:44,336人
  • 平均年齢:42歳

三井不動産

総合不動産最大手。

オフィスビル、商業施設、住宅、ホテル・リゾート、物流施設など不動産事業を中心に国内外の幅広い分野でグループ事業を展開しています。

  • 売上高:2兆1,008億円
  • 従業員24,408人
  • 平均年齢:40歳

三井住友銀行

3メガバンク

財閥の壁を超えた合併で三井住友銀行が誕生し、グループ会社の再編が進みました。

  • 経常収益:2兆9,904億円
  • 従業員数:27,851人
  • 平均年齢:38歳

化学・素材・機械

三井鉱山の流れをくむ事業から分離や再編などを経て、企業が誕生しています。

三井化学

総合化学会社

自動車材料、ヘルスケア、農業化学品、電子材料、環境エネルギー分野など幅広い事業を展開しています。

  • 売上高:1兆6,126億円
  • 従業員数:18,780人
  • 平均年齢:40歳

デンカ

化学メーカー。

各種素材から電子材料、医薬など幅広い分野で事業を展開しています。

  • 売上高:3,848億円
  • 従業員数:6,358人

三井金属

非鉄金属大手。

産業の基礎材料である亜鉛、銅、貴金属などを供給しています。

各種電子材料も展開し、事業の多角化を進めています。

  • 売上高:6,333億円
  • 従業員数:11,881人
  • 平均年齢:42歳

三井E&Sホールディングス

旧三井造船を組織改編し、持株会社化。

環境・エネルギー、社会・産業インフラ、課題解決などの領域で事業を展開しています。

  • 売上高:5,794億円
  • 従業員数:6,665人
  • 平均年齢:45歳

日本製鋼所

防衛産業の国内主要企業。

プラスチックの基礎材料ペレットの製造から最終製品の成形まで各種プラスチック加工機械、レーザー応用製品を中心とした産業機械事業をグローバルに展開しています。

  • 売上高:2,137億円
  • 従業員数:5,329人
  • 平均年齢:39歳

建設・不動産

建設分野では、三井不動産との関わりが深くなっています。

三井住友建設

準大手ゼネコン

高層マンションや橋梁建設に強みがあります。

  • 売上高:4,032億円
  • 従業員数:5,420人
  • 平均年齢:46歳

三機工業

設備工事業の最大手。

社名は三井物産機械部の略だといいます。

建築設備、機械システム、環境システム、ファシリティシステムなど幅広い事業を展開しています。

  • 売上高:1,931億円
  • 従業員数:2,607人

運輸・物流

三井物産などの事業から分離や合併をして企業が設立されています。

商船三井

海運大手。

海上輸送事業、海洋事業、エネルギー事業、ロジスティクス事業など海運事業を中心として、さまざまな社会インフラ事業を展開しています。

  • 売上高:1兆2,693億円
  • 従業員数:8,547人
  • 平均年齢:38歳

三井倉庫ホールディングス

三井銀行から分社化。

総合物流としてのサービスを広げています。

  • 売上高:3,010億円
  • 従業員数:8,172人
  • 平均年齢:42歳

流通・サービス

越後屋を前身とする三越はグループの源流です。

三越伊勢丹ホールディングス

百貨店最大手。

2008年に三越と伊勢丹が統合して発足しました。

  • 売上高:4,183億円
  • 従業員数:9,691人
  • 平均年齢:46歳

エームサービス

中食会社。

給食事業会社として設立され、施設におけるフードサービスを拡大してきました。

多くの施設で食事やサービスを提供しています。

  • 売上高:1,732億円
  • 従業員数:44,031人

金融・保険

三井住友銀行の誕生から、財閥を超えた合併が進みました。

三井住友海上火災保険

MS&ADインシュアランスグループホールディングスの損害保険会社

  • 経常収益:2兆5,673億円
  • 従業員数:13,453人

三井住友トラスト・ホールディングス

傘下の三井住友信託銀行は信託業務で国内首位。

  • 経常収益:1兆4,010億円
  • 従業員数:22,139人

三井住友ファイナンス&リース

リース大手。

航空機リースに強みがあります。

  • 売上高:1兆8,185億円

20代・第二新卒の採用市場

20代・第二新卒の転職活動

20代の転職市場は活発です。

転職市場には「第二新卒」という新卒で入社してから3年程度までの転職希望者の市場もあります。

新卒採用だけでなく、中途採用、通年採用にも積極的な企業が増え、20代の若手にもチャンスが広がっています。

20代の採用市場に強い転職支援サービスを利用すると、採用選考に有利な転職サポートを無料で受けることができます。

適性・適職などのアドバイスから優良企業の求人紹介、応募書類の添削、面接対策などのサポートを受けられますので、選考通過率アップの可能性が高くなります。

転職支援サービスのメリット

  • キャリアの可能性を広げるカウンセリング
  • 非公開・独自案件の求人紹介
  • 業界や職種に精通したキャリアアドバイザー
  • 企業ごとの書類作成・面接対策サポート
  • 転職スキルアップセミナー など

キャリアごとの転職支援

まとめ

「人の三井」は、組織より個人を活かす実力主義で成長してきました。

戦後の年功序列時代には発揮できなかった強みをこれから発揮できるか。

三井グループと住友グループの今後の関係も注目されます。

住友グループの企業研究
住友グループは、財閥系で最も古く、「結束の住友」と呼ばれてきました。グループへの参加資格が厳格であり、企業数は他の企業グループより少なくなっています。
三菱グループの企業研究
三菱グループは、三菱財閥の流れをくむ企業グループです。三菱財閥を母体として戦後に再編され、現在まで圧倒的なブランド力を誇る企業グループとして存在しています。

 

【参考】
・三井広報委員会WEBサイト
・日本経済新聞出版『日経業界地図2023年版』