アパレル(メーカー・SPA)の業界研究


アパレル業界では、少子高齢化の影響で顧客のニーズにきめ細かく対応した品揃えが売り上げに直結するようになっています。

求人の動きが活発なアパレルの転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

アパレル業界の最新動向(2020年)

アパレル業界

アパレル業界には原料の生産、商品の生産、小売への流通という流れがあります。長い間、それぞれの役割により分業化されてきました。

しかし、メーカーによる小売店への直販や企画開発から生産、販売までを一体化したSPA(製造小売り)が台頭し、こうした流通経路は変化しています。

アパレル業界の構成

  • 原料の生産:紡績メーカー、テキスタイルメーカー、商社
  • 商品の生産:アパレルメーカー、縫製メーカー、卸売・問屋
  • 小売へ流通:百貨店、専門店など

アパレルメーカー

主要な販路である百貨店や専門店の売り上げ減が続き、ネット販売や新業態の構築で成長策を模索しています。

オンワードホールディングス

総合アパレルメーカー大手。「23区」「組曲」など百貨店向けブランドが中心です。国内外店舗の大量閉鎖を決定しています。

  • 従業員数:4,643人
  • 平均年齢:46歳

ワールド

総合アパレルメーカー大手。「アンタイトル」「タケオ キクチ」など。構造改革を経て再上場を果たしています。

  • 従業員数:10,088人
  • 平均年齢:47歳

TSIホールディングス

東京スタイルとサンエー・インターナショナルが経営統合。

  • 従業員数:5,884人
  • 平均年齢:43歳

三陽商会

主力だった「バーバリー」のライセンス契約終了。EC支援企業を買収し、売上拡大を図っています。

  • 従業員数:1,804人
  • 平均年齢:41歳

イトキン

「ミッシェルクラン」など婦人服大手。

  • 従業員数:2,294人

レナウン

経営不振により、中国企業の子会社化。

  • 従業員数:942人
  • 平均年齢:45歳

ルックホールディングス

婦人アパレル中堅。海外ブランドに強みがあります。

  • 従業員数:1,557人
  • 平均年齢:45歳

ワコールホールディングス

婦人下着首位。三愛の水着事業を買収して水着市場にも参入しています。

  • 従業員数:21,675人
  • 平均年齢:47歳

グンゼ

インナーやストキッキングなどを展開。

  • 従業員数:6,607人
  • 平均年齢:43歳

SPA、流通

業績を伸ばしている企業では、低価格衣料を強みとして、付加価値を高めているのが特徴です。通販サイトのZOZOTOWNの取扱額はアパレル大手の売上高と並ぶまでに成長しました。

ファーストリテイリング

SPA国内最大手。ユニクロやジーユーを世界展開しています。

  • 従業員数:53,571人
  • 平均年齢:38歳

しまむら

低価格帯のカジュアル衣料店。アジアへも進出しています。

  • 従業員数:3,174人
  • 平均年齢:40歳

アダストリア

ポイントやトリニティアーツなどが経営統合。カジュアル衣料が主力です。

  • 従業員数:5,677人
  • 平均年齢:31歳

ユナイテッドアーズ

セレクトシップ首位。メンズ・レディース衣料や雑貨を展開しています。

  • 従業員数:4,605人
  • 平均年齢:31歳

ZOZO

国内最大のファッション通販サイト。ヤフーの子会社化。

  • 従業員数:1,094人
  • 平均年齢:31歳

紳士服

  • 青山商事:紳士服業界トップ
  • AOKIホールディングス:紳士服業界2位
  • コナカ:紳士服郊外店のほか、都市型スーツセレクトショップも展開
  • はるやまホールディングス:紳士服の郊外店を西日本中心に展開
  • タカキュー:イオンと提携

子供服

  • 西松屋チェーン:ベビー・子供用衣料・雑貨を展開
  • 赤ちゃん本舗:ベビー・子供用衣料店を展開
  • 三起商行:子供服ブランド「ミキハウス」を展開

海外ファストファッション

  • インディテックス:「ZARA」などを展開。アパレル世界最大手
  • へネス&マウリッツ:「H&M」
  • ギャップ:「GAP」「BANANA REPUBLIC」
  • アバクロンビー&フィッチ

アパレル業界の売上高ランキング

順位 企業名 売上高(百万円)
1 ファーストリテイリング 1,861,917
2 しまむら 565,102
3 青山商事 254,846
4 ワールド 245,829
5 オンワードホールディングス 243,075
6 アダストリア 222,787
7 TSIホールディングス 155,457
8 ユナイテッドアローズ 154,409
9 グンゼ 140,521
10 西松屋チェーン 137,309
11 パルグループホールディングス 123,241
12 AOKI 118,455
13 ワコール 106,534
14 ストライプインターナショナル 91,972
15 ライトオン 80,028
16 ビームス 79,415
17 タキヒヨー 72,751
18 レナウン 66,396
19 クロスプラス 62,780
20 三陽商会 62,549

(帝国データバンク『業界動向2019-Ⅰ』より)

アパレル業界の採用市場

アパレル業界の求人・転職

アパレル業界の採用市場は活発です。業界内の転職も多いですが、未経験歓迎の求人も豊富にあります。求人が多く、はじめての転職にはアパレル業界に精通した専門の転職支援サービスの利用がおすすめです。

アパレルメーカーの給与

区分 20~24歳 25~29歳 44.8歳(平均)
所定内労働時間 171時間 170時間 170時間
残業 13時間 13時間 9時間
月収 188,000円 214,200円 234,800円
年間賞与等 264,000円 409,300円 494,500円
年収 2,520,000円 2,979,700円 3,312,100円

(厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」より)

アパレル求人・転職サイトおすすめランキング
アパレル求人はとても多く、業界に精通した転職支援サービスの利用が欠かせなくなっています。アパレル業界でのよりよいキャリアをサポートするアパレル転職サイトをランキングでご紹介します。

アパレル業界ならではの職種

アパレル業界には業界特有のさまざまな職種があり、専門性を生かして活躍しています。

デザイナー

ブランドや企業のデザイナーとして、ブランドのテイストや雰囲気に合わせた企画・デザイン提案の業務を行います。

パタンナー

デザイナーが作成したデザイン画をもとに洋服の型紙(パターン)を作る仕事です。デザイナーと二人三脚で業務を進めます。

バイヤー

商品別の販売予算や利益予算まで責任を持つ仕入れ担当者です。売れ筋商品を見極めて買い付ける仕事であるため、トレンドに敏感であることが求められます。

マーチャンダイザー(MD)

消費者のニーズを把握し、商品の仕入れ計画や価格数量、価格設定など商品に関する管理責任者です。小売りではバイヤーと同じように、ショップの顧客層に合った商品を選んで陳列します。

ビジュアル・マーチャンダイザー(VMD)

ショップのコンセプトやブランドイメージを表現して、売上に繋がる商品配置やレイアウト、在庫・生産数などを元に売り場作りをする仕事です。

エリアマネジャー(スーパーバイザー)

担当するエリア内にある複数の店舗を担当し、運営や管理を支援、指導するのがエリアマネジャー、スーパーバイザー(SV)の仕事です。百貨店であればフロアマネジャーが類似した職種といえます。多くの場合、販売経験のある人が担当します。

プレス

ファッション業界における広報担当者です。雑誌やテレビなどのメディアに商品をPRするのが仕事です。商品を貸し出して撮影やテレビで露出してもらいます。

ファッションアドバイザー

ファッションアドバイザーは、接客を通して、店の商品を売る販売職です。商品の種類や店舗の特性などによって、接客方法はさまざまです。豊富な商品知識やファッション情報を持ち、コーディネートの提案ができること、顧客のニーズを的確につかむことが求められます。

アパレル業界で有利なおすすめ資格
アパレル業界には販売からデザイナーまでさまざまな仕事があります。アパレル特有の資格から幅広く活用できる資格まで、アパレル業界で評価される資格をご紹介します。

転職・就職のためのスキルアップ


販売士(リテールマーケティング)講座

販売士は流通・小売分野で唯一の公的資格です。販売や接客のみならず、マーケティングや経営管理まで幅広い専門知識を習得でき、業界での評価が高い資格です。

講座の特長

  • 通勤や移動のスキマ時間で学べる
  • 初心者にもわかりやすいビデオ講座
  • 本番形式の模擬試験

まとめ

アパレル不況が続くなか、百貨店やショッピングセンターの低迷を補うために、各社はインターネット通販やレンタルなど新事業での顧客開拓に力を入れています。海外進出にも積極的です。

転職・就職に役立つ業界天気図一覧(2020年)
採用市場と密接に関わる企業の業績。業界の動向は転職活動を進めるうえで、重要な情報のひとつです。2019年度の主要業界天気図を一覧にしました。

 

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