アパレルの業界研究


アパレル業界では、少子高齢化の影響で顧客のニーズにきめ細かく対応した品揃えが売り上げに直結するようになっています。

縮小傾向が続くアパレル市場に、新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちをかけました。

アパレルの転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

アパレル業界の最新動向(2022年)

アパレル業界とは

アパレル業界は、衣料品の企画開発を行うブランドメーカーと、企画開発から生産、販売まで一貫して行うSPA(製造小売業)を主軸としています。

さらにテキスタイルなどを提供するメーカーや商社などで構成されます。

アパレル業界には原料の生産、商品の生産、小売への流通という流れがあり、長い間、それぞれの役割により分業化されてきました。

しかし、メーカーによる小売店への直販や企画開発から生産、販売までを一体化したSPAが台頭し、こうした流通経路は変化しています。

アパレル業界の流れ

SPA(製造小売業)

SPAは企画開発から生産、販売までを一貫して手掛けます。

業績を伸ばしている企業では、低価格衣料を強みとして、付加価値を高めているのが特徴です。

価格競争が激化するなか、生き残りには、安さだけでなく、独自の強みやビジネスモデルが必要となっています。

ファーストリテイリング

SPAの国内最大手。

「ユニクロ」や「ジーユー」を世界展開しています。

  • 従業員数:56,591人
  • 平均年齢:38歳

アダストリア

ポイントやトリニティアーツなどが経営統合。

カジュアル衣料が主力です。

  • 従業員数:5,701人
  • 平均年齢:32歳

ワークマン

作業服チェーン最大手。

一般向けの「WORKMAN Plus」、「ワークマン女子」も展開しています。

  • 従業員数:332人
  • 平均年齢:37歳

ストライプインターナショナル

20~30代向のカジュアル衣料。

衣料品店のほかにホテルやカフェも展開しています。

  • 従業員数:1,649人

パルグループホールディングス

ファッション衣料・雑貨店。

  • 従業員数:3,608人
  • 平均年齢:43歳

メーカー系

主要な販路である百貨店や専門店の売り上げ減が続き、ネット販売や新業態の構築で成長策を模索しています。

新型コロナウイルスの感染拡大により大手でも苦戦を強いられています。

ワールド

総合アパレルメーカー大手。

「アンタイトル」「タケオ キクチ」などを展開しています。

構造改革を経て再上場を果たしています。

  • 従業員数:9,646人
  • 平均年齢:46歳

オンワードホールディングス

総合アパレルメーカー大手。

「23区」「組曲」など百貨店向けブランドが中心です。

国内外店舗の大量閉鎖を決定しています。

  • 従業員数:7,498人
  • 平均年齢:45歳

TSIホールディングス

レディース大手。

東京スタイルとサンエー・インターナショナルが経営統合しました。

  • 従業員数:5,172人
  • 平均年齢:43歳

ワコールホールディングス

婦人下着首位。

三愛の水着事業を買収して水着市場にも参入しています。

  • 従業員数:19,824人
  • 平均年齢:47歳

グンゼ

インナーやストキッキングなどを展開。

素材、メディカル事業も行っています。

  • 従業員数:5,808人
  • 平均年齢:43歳

三陽商会

主力だった「バーバリー」のライセンス契約終了。

EC支援企業を買収し、売上拡大を図っています。

  • 従業員数:1,572人
  • 平均年齢:41歳

イトキン

「ミッシェルクラン」など婦人服大手。

  • 従業員数:2,028人

ルックホールディングス

婦人アパレル中堅。

海外ブランドに強みがあります。

  • 従業員数:1,415人
  • 平均年齢:46歳

仕入れ型

仕入れ型の衣料専門店はアパレルメーカーや商社から衣料品を購入して販売します。

しまむら

低価格帯のカジュアル衣料店。

アジアへも進出しています。

  • 従業員数:3,113人
  • 平均年齢:41歳

ユナイテッドアーズ

セレクトシップ首位。

メンズ・レディース衣料や雑貨を展開しています。

  • 従業員数:4,641人
  • 平均年齢:33歳

ライトオン

ジーンズ中心。

「リーバイス」「エドウィン」などを主体として全国展開しています。

  • 従業員数:872人
  • 平均年齢:33歳

マックハウス

靴のチヨダの子会社。

衣服や雑貨を展開しています。

  • 従業員数:308人
  • 平均年齢:45歳

紳士服

カジュアル化が進行し、紳士服は苦戦しています。

専業モデルからの転換や新しい製品を打ち出していく必要に迫られています。

青山商事

紳士服業界トップ。

カジュアルも展開しています。

  • 従業員数:7,538人
  • 平均年齢:36歳

AOKIホールディングス

紳士服2位。

ブライダル事業やカフェなども展開しています。

  • 従業員数:3,487人
  • 平均年齢:41歳

コナカ

紳士服郊外店のほか、都市型スーツセレクトショップも展開しています。

  • 従業員数:3,243人
  • 平均年齢:38歳

はるやまホールディングス

紳士服の郊外店を西日本中心に展開しています。

  • 従業員数1,360人
  • 平均年齢:41歳

衣料・雑貨

新型コロナ前の水準への業績回復は厳しく、店舗販売からEC販売への強化が急がれています。

子供服

  • 西松屋チェーン:ベビー・子供用衣料・雑貨を展開
  • 赤ちゃん本舗:ベビー・子供用衣料店を展開
  • 三起商行:子供服ブランド「ミキハウス」を展開

セレクトショップ

  • ビームス
  • ベイクルーズグループ
  • アーバンリサーチ

海外ファストファッション

  • インディテックス:「ZARA」などを展開。アパレル世界最大手
  • へネス&マウリッツ:「H&M」
  • ギャップ:「GAP」「BANANA REPUBLIC」

アパレル業界の売上高

アパレル業

順位企業名売上高(百万円)
1ファーストリテイリング2,008,846
2しまむら542,608
3アダストリア183,870
4ワールド180,322
5オンワードホールディングス174,323
6青山商事161,404
7西松屋チェーン159,418
8ワコールホールディングス152,204
9TSIホールディングス134,078
10グンゼ123,649
11ユナイテッドアローズ121,712
12パルグループホールディングス108,522
13ワークマン105,815
14AOKI86,601
15ベイクルーズ72,000
16ビームス69,911
17ストライプインターナショナル64,848
18クロスプラス64,002
19サザビーリーグ63,291
20ライトオン52,969

(帝国データバンク『業界動向2022-Ⅰ』より)

アパレル業界の採用市場

アパレル業界ならではの職種

アパレル業界には業界特有のさまざまな職種があり、専門性を生かして活躍しています。

デザイナー

ブランドや企業のデザイナーとして、ブランドのテイストや雰囲気に合わせた企画・デザイン提案の業務を行います。

パタンナー

デザイナーが作成したデザイン画をもとに洋服の型紙(パターン)を作る仕事です。

デザイナーと二人三脚で業務を進めます。

バイヤー

商品別の販売予算や利益予算まで責任を持つ仕入れ担当者です。

売れ筋商品を見極めて買い付ける仕事であるため、トレンドに敏感であることが求められます。

マーチャンダイザー(MD)

消費者のニーズを把握し、商品の仕入れ計画や価格数量、価格設定など商品に関する管理責任者です。

小売りではバイヤーと同じように、ショップの顧客層に合った商品を選んで陳列します。

ビジュアル・マーチャンダイザー(VMD)

ショップのコンセプトやブランドイメージを表現して、売上に繋がる商品配置やレイアウト、在庫・生産数などを元に売り場作りをする仕事です。

エリアマネジャー(スーパーバイザー)

担当するエリア内にある複数の店舗を担当し、運営や管理を支援、指導するのがエリアマネジャー、スーパーバイザー(SV)の仕事です。

百貨店であればフロアマネジャーが類似した職種といえます。

多くの場合、販売経験のある人が担当します。

プレス

ファッション業界における広報担当者です。

雑誌やテレビなどのメディアに商品をPRするのが仕事です。

商品を貸し出して撮影やテレビで露出してもらいます。

ファッションアドバイザー

ファッションアドバイザーは、接客を通して、店の商品を売る販売職です。

商品の種類や店舗の特性などによって、接客方法はさまざまです。

豊富な商品知識やファッション情報を持ち、コーディネートの提案ができること、顧客のニーズを的確につかむことが求められます。

アパレル業界で有利なおすすめ資格
アパレル業界には販売からデザイナーまでさまざまな仕事があります。アパレル特有の資格から幅広く活用できる資格まで、アパレル業界で評価される資格をご紹介します。
販売職に有利なおすすめ資格
顧客ニーズの多様化により販売、接客の専門化が進んでいます。販売職の就職・転職では販売スキルを客観的に証明することが有利です。

アパレル業界の求人・転職

アパレル業界の採用市場は活発でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大により大手各社もリストラを進めています。

業界内での動きが多いので、転職にはアパレル業界の動向に精通した専門の転職支援サービスの利用をおすすめします。

アパレルメーカー(繊維工業)の給与

区分20~24歳25~29歳44.7歳(平均)
所定内労働時間164時間170時間164時間
残業9時間11時間7時間
月収187,300円208,300円241,800円
年間賞与等273,100円294,400円465,600円
年収2,520,700円2,794,000円3,367,200円

(厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」より)

20代の転職活動

人材紹介会社のサービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアアドバイザーが転職や就職をサポートしてくれます。

非公開・好条件の求人紹介だけでなく、専任のキャリアアドバイザーによる企業ごとの書類作成面接対策などのサポートで、選考通過率のアップが期待できます。

キャリアごとの転職支援

まとめ

アパレル不況が続くなか、百貨店やショッピングセンターの低迷を補うために、各社はインターネット通販やレンタルなど新事業での顧客開拓に力を入れています。

海外進出にも積極的です。

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