キーワード解説
リテンション
リテンションとは、優秀な人材や将来的に戦力となる若手社員の社外流出を防止して、自社に確保しておくための離職防止の施策のことです。
リテンションには「金銭的報酬」と「非金銭的報酬」があります。
インセンティブやストックオプションなどの「金銭的報酬」よりも、仕事のやりがいやスキルアップできる職場、充実した福利厚生、ワーク・ライフ・バランスが実現できる環境など「非金銭的報酬」が重要だと考えられています。
離職を防止して、定着率を向上させるためには、若年層の離職理由の上位を占める「労働環境」「会社業績」「人間関係」「組織風土」の改善が重要とされています。
20代では、「残業が多い」「休暇が取得できない」「給料が低い」「会社の将来が不安」などを理由に離職する人が多い傾向です。
ハラスメントやコミュニケーションの問題も離職の原因になっています。
インセンティブ
リテンションのためのインセンティブの具体的な施策としては、給与、昇給、昇格、職場環境などにおいて、従業員のやる気を引き出すために行う配慮などがあります。
ストックオプション
ストックオプションとは、会社の役員や社員に対して、会社の株式を取得する権利を付与するものです。
ストックオプションは、役員・社員のモチベーションを向上させ、会社への帰属意識を高める目的で導入する企業が増えています。
福利厚生
福利厚生の目的は、従業員の生活の安定と向上です。
生活を安定させる福利厚生には、従業員の定着性や労働意欲を高める効果があるといわれています。
ワーク・ライフ・バランス
ワーク・ライフ・バランスを推進することは、従業員が仕事とプライベートのバランスを取って、能力を発揮できるよう支援することです。
企業が働きやすい就業環境を整備することにより、従業員の満足度が高まり、モチベーションアップが期待できます。
退職時のリテンション
退職の意思を伝えると、給与アップなどの提案を受けて留意されることがあります。
退職したい原因が解消されれば、退職を取り下げることもあるでしょう。
ただ、一度伝えた退職の意思を取り下げるなどことは、あまりおすすめはできません。
仕事を続けても後ろめたさや居心地の悪さが将来的に続く可能性があり、退職の意思は撤回しないと覚悟してから伝えるようにすることが重要です。
参考:厚生労働省ウェブサイト
- リテンションは非金銭的報酬が重要
- 退職の意思表示は撤回しない覚悟が必要