キーワード解説
地域若者サポートステーション
地域若者サポートステーションとは、働くことに悩みを抱えている若者のために国と地方自治体とが協働してサポートを行う就労支援機関のことです。
通称はサポステです。
地域若者サポートステーション(サポステ)は、厚生労働省が委託した全国の若者支援の実績やノウハウがあるNPO法人、株式会社などが運営しています。
サポステは「身近で相談できる機関」として、全国177ヵ所(2021年度)にあります。
全国の人が利用しやすいように、各都道府県に必ず設置されています。
サポステでは、仕事をしていない、通学や家事をしていない15歳~49歳までの働きたい人に対して、就職に向けたさまざまなサポートを行っています。
主なサポート内容は以下のとおりです。
- 相談支援
キャリアコンサルタントなどによる専門的な相談、支援計画の作成 - 各種プログラム
コミュニケーション訓練などによる就労に向けたプログラム - 職場体験
協力企業への就労体験から振り返り - 就職後の相談
職場への定着やより安定した就労形態へのステップアップ支援
サポステ登録者の就職率は65%以上、初回登録してから多くの人が1年未満(約9割)で就職しています。
コミュニケーション講座
コミュニケーション講座では、働くために必要となるコミュニケーションのコツを身につけることができます。
専門スタッフと共に、自分を見つめ直し、アピールポイントである「自分の強み」を発見します。
会話に対する苦手意識も克服します。
- 参加者でフリートーク
- 緊張をほぐすためのリラクゼーション
- コミュニケーションの実践練習
- ストレスを上手に発散する方法
- 自分も相手も大切にする自己表現
ビジネスマナー講座
ビジネスマナー講座では、身だしなみやお辞儀の仕方、言葉遣い、電話対応など社会人としての基礎的なマナー、ビジネスでのコミュニケーションの取り方などを学びます。
- 身だしなみ
- あいさつ、言葉遣い
- 電話応対
- 名刺交換
- メールの基本マナー
- 情報セキュリティ
ジョブトレ(就業体験)
サポステでは、各機関と連携して多様な現場での職場見学を行っています。
職場によっては、職場体験も可能です。
スタッフと相談をしながら、希望や状況に合わせていろいろな仕事を体験することで、働くイメージを作ることができます。
- 調理補助
- IT
- 事務補助
- 営業補助
- 倉庫
就活セミナー
就活セミナーでは、就職活動に必要不可欠なさまざまなことを学び、きめ細かいサポートを受けることができます。
履歴書・職務経歴書の書き方、面接での印象アップ術など、就活に関わるノウハウを知ることができます。
- 職業適性検査
- 面接練習
- ブランク、転職、退職理由の考え方
- 相手に伝わる志望動機、自己PR
- 業種・職種を知る
- 求人票のチェックポイント
- 雇用契約書を結ぶ際のポイント
集中訓練プログラム
合宿形式を含む生活面等のサポートと職場実習、資格取得支援等を実施しています。
自信の回復、就職に必要な基礎能力の獲得を目指すプログラムに参加することで、コミュニケーションスキルを磨き、生活リズムを整え、自分にあった仕事を学んでいくことができます。
- コミュニケーションの向上
- ビジネスマナーの習得
- パソコン操作と書類作成
- ボイストレーニング
- 応募書類の作成
- 面接練習
- 職場体験
- 宿泊研修
パソコン講座
「Excel」や「Word」など、働くうえで必要となる基礎的なパソコンスキルを学びます。
パソコン講座の一部は、日本マイクロソフト株式会社の協力を得て実施しています。
就労を希望する人の約半数が、IT講習の受講を修了したあと3ヵ月以内に就労を実現しています。
就労支援プログラム
株式会社リクルートの協力を得て実施している就労支援プログラムです。
自分の可能性の発見から求人への応募、面接まで一貫して支援しています。
アウトリーチ支援
高校等の中退者の希望に応じた、高校や自宅等へ訪問するアウトリーチ型の相談等のきめ細かい支援を実施しています。
若者の就職支援
厚生労働省では若者を対象とした支援窓口として主に3つの施設を設置しています。
- 新卒応援ハローワーク
- わかものハローワーク
- 地域若者サポートステーション(サポステ)
都道府県が運営する若者の就職支援施設としては「ジョブカフェ」があります。
ジョブカフェの施設にはハローワークが併設されるなど、国と自治体が連携して就職支援を行っています。
【参考】
・厚生労働省ウェブサイト
・「サポステネット」