「アピールできるような経験やスキルがない」
「社会人経験がない」
「ブランク期間がある」
などの理由で、ニートからの脱出をあきらめていませんか?
ニートや働いていないブランクが長くあっても、「働きたい」という気持ちをバックアップする支援機関が全国にあります。
職歴などの実務経験を気にせず、一人ひとりに応じた専門的な相談や就労に向けたプログラムなどのサポートを受けられる就職支援サービスをご紹介します。
若者就職支援の地域サポートステーション
地域若者サポートステーションとは
地域若者サポートステーション(通称:サポステ)は、働くことに悩みを抱えている若者に対して、さまざまなサポートを行う厚生労働省委託の支援機関です。
仕事に就いていない、またはブランク期間が長いなど、働くことに不安がある若者を対象に、相談支援や各種プログラム、職場体験などのサポートを行い、働くことを全面的にバックアップしています。
サポート内容
- 相談支援
専門的な相談、支援計画の作成 - 各種プログラム
就労に向けたプログラム - 職場体験
協力企業での就労体験 - 就職後の相談
ステップアップ支援
対象者
仕事に就いていない、通学していないなど15歳~49歳までの働きたい人に対して、一人ひとりに応じた相談や自立支援を行っています。
サポステは多くの利用実績があり、2020年だけでも約44万件となっています。
設置場所
身近に相談できる機関として、全国177ヵ所に設置されています。
各都道府県に必ず設置されているので、全国どこに住んでいても利用できます。
就職率
サポステに登録して、支援を受けた人のうち、約6割が就職や職業訓練など進路を決定しています。
就職までの期間
一人ひとりに合わせて適切な支援を行うので、進路決定までの期間が短く、約9割の若者が1年未満で就職しています。
各種支援
サポステでは、さまざまな支援メニューが用意されていますので、一人ひとりに必要となる経験やスキルに合わせて、働く力を身につけることができます。
コミュニケーション講座
コミュニケーション講座では、働くために必要となるコミュニケーションのコツを身につけることができます。
会話に対する苦手意識も克服します。
ビジネスマナー講座
ビジネスマナー講座では、身だしなみやお辞儀の仕方、電話応対など社会人としての基礎的なマナーを学びます。
ジョブトレ(就業体験)
各機関と連携して、多様な現場での職場見学を行っています。
希望や状況に合わせていろいろな仕事を体験することで、働くイメージを作ることができます。
就活セミナー(履歴書・面接指導等)
就活セミナーでは、就職活動に必要となるさまざまなことを学ぶことができます。
求人への応募の仕方、履歴書・職務経歴書の書き方、面接の受け答えの指導など、就職活動をきめ細かくサポートします。
集中訓練プログラム
合宿形式を含む生活面等のサポートと職場実習、資格取得支援等を実施しています。
就職に必要な基礎能力の獲得を目指すプログラムに参加することで、自分にあった仕事を学んでいくことができます。
パソコン講座
働くうえで必要となる基礎的なパソコンスキルを学び、就職活動に役立てます。
就労を希望する人の約半数が、IT講習の受講を修了したあと3ヵ月以内に就労を実現しています。
就労支援プログラム
リクルートの協力で就労支援プログラムを実施しています。
求人への応募、面接まで一貫してサポートしています。
アウトリーチ支援
高校中退者などの希望に応じた訪問相談などの支援を行っています。
利用者の声
25歳のとき、親のすすめを機によこはまサポートステーションに登録。
その後、就活セミナーなどのプログラムを受講し、職業訓練校を経て、給食委託会社の契約社員に。
その経験を活かして現在は正社員となり、経済的にも自立できました。
私にとって一番大きかったのは、商店街組合の事務局での職業体験。最初は不安や葛藤もありましたが、通ううちに自然と商店街の人と挨拶を交わせるようになったんです。
そんな3ヵ月の体験後、商店街の方が今の職場を紹介してくれたんです。
自分の悩みや不安を溜めずに吐き出せる場所があることにたくさん励まされたし、救われました。
心身のバランスを崩し、10年以上家に引きこもっていましたが、働きたいという気持ちはずっとありました。
何度も面接を受けましたが、無業期間や体調面のことをうまく伝えることができず、自分の価値が見いだせなくなっていました。
サポステでは、今までの私の経緯をじっくり聞いたうえで、どんな職種が向いているかアドバイスをくれました。
そのおかげで未経験での職種での採用が決まり、現在、フルタイム勤務で頑張っているところです。
サポステを利用する流れ
サポステでは、働く力を引き出し、職場に定着するまで、専門スタッフが丁寧にサポートしてくれます。
予約
まずは電話かメールで予約します。
相談・面談の日程を決めます。
電話での相談も受けています。
相談・面談
キャリアコンサルタントや臨床心理士、産業カウンセラーなど専門家がじっくり時間をかけて面談を行います。
一人ひとりに適切なサポートを見極めて、決定していきます。
各種支援
不安を解消するグループワークを体験したり、講座を受けたりしながら、働く力を身につけます。
就職
働く力を身につけたら、就職活動を行います。
就職活動に必要となるきめ細やかな情報提供を行い、ハローワークなどで就職活動や職業相談をスタートします。
⑤定着・ステップアップ支援
就職が決定したら終わりではなく、働き出してからの悩みや不安に対してもサポートを継続してくれます。
公的な就職支援
厚生労働省では、若者を対象とした就職支援としてサポステ以外にも窓口を設置しています。
また都道府県が運営する就職支援施設もあります。
国と地方自治体は連携して若者の就職支援を行っています。
公的な支援窓口
- 国の若者支援
・新卒応援ハローワーク
・わかものハローワーク
・地域若者サポートステーション(サポステ) - 都道府県の若者支援
・ジョブカフェ
20代・若手の採用市場
ニートからの就職・求人
人手不足の産業界では、若手人材を育成する環境が整ってきています。
企業は若手人材を積極的に採用する傾向がありますので、今まで正社員として働いたことがない人にもチャンスが広がっています。
あきらめていた人もぜひチャレンジしてみることをおすすめします。
就職ノウハウ・スキルアップ
まとめ
企業から見た若手人材の強みは、社会経験が浅い分、企業文化や前職の影響が少なく、柔軟性を持っていることです。
そして、能力やスキルの向上など、入社後に大きな成長が見込めることが魅力なのです。
挑戦する気持ちがあれば、ニートからでも自分に合った仕事や企業を見つけられるチャンスが豊富にあります。
大切なのは「働きたい」という気持ちと行動です。
まずは気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
【参考】
・厚生労働省ウェブサイト
・サポステネット