中央省庁の転職業界研究


日本の行政機構は内閣の下、内閣所管の組織と府省庁という中央省庁から成る「1府12省庁」の体制です。外局として庁や委員会を設置している省庁もあります。全国各地には、地方支分部局があります。

中央省庁の押さえておきたい基礎知識、2018年度の概要についてご紹介します。

中央省庁の基礎知識(2018年度概要)

国の行政機関・内閣

財政再建など課題は多く、解決が急がれますが、財政赤字や不祥事が続き、身動きが取れず、なかなか進んでいない状況です。

内閣

内閣には、内閣官房、内閣法制局、人事院、復興庁が置かれ、内閣の下に行政機関として1府12省庁があります。

人事院

人事院は国家公務員の採用、任免など人事政策を担当します。人事行政に関する公正の確保および国家公務員の利益の保護等に関する事務をつかさどる中立・第三者機関として、設けられました。

復興庁

復興庁は東日本大震災の復興を担当しています。震災から10年となる2020年度末に廃止される予定です。

  • 予算:1兆6,357億円
  • 定員数:1,047人

内閣府

内閣府は省庁の枠を超えた案件を担当し、重要課題に取り組みます。内閣府には、宮内庁、金融庁、消費者庁、公正取引委員会、国家公務委員会、個人情報保護委員会が設置されています。

  • 予算:3兆0,680億円(+419億円)
  • 定員数:14,748人
  • 採用数:61人
  • 総合職:13人

内閣府本府

内閣府には、大臣官房、政策統括官、賞勲局、男女共同参画局、地方支分局として沖縄振興局があります。

金融庁

金融庁は金融行政・監督などを行います。金融制度に関する企画・立案や銀行など民間金融機関の検査、監督などを担当しています。

消費者庁

消費者庁は消費者行政を担当します。消費者の安全、食品表示、消費者被害の防止などの問題に取り組んでいます。

国家公安委員会

国家公安委員会は内閣府の外局として設置されている国の警察行政機関です。国家公安委員会の管理下に警察庁があります。

総務省

総務省は地方行財政、選挙、消防防災、情報通信、郵政行政など、国家の基本的仕組みに関わる諸制度、国民生活の基盤となる行政機能を担当しています。総務省には内部部局と外局として消防庁、公害等調整委員会があります。

  • 予算:16兆0,969億円
  • 定員数:4,839人
  • 採用数:170人
  • 総合職:51人

内部部局

大臣官房のほか、行政管理局、行政評価局、自治行政局、自治財政局、自治税務局、情報通信国際戦略局、情報流通行政局、総合通信基盤局、統計局で構成されています。

外局

消防庁は国の消防や防災対策を統括し、公害等調整委員会では公害紛争のあっせんや調定、仲裁、裁定等を行っています。

法務省

法務省は法秩序を維持し、法律を管理しています。法務省には内部部局、特別の機関として検察庁、地方支分部局、外局などがあります。

  • 予算:7,637億円
  • 定員数:53,348人
  • 採用数:919人
  • 総合職:38人

内部部局

大臣官房のほか、民事局、刑事局、矯正局、保護局、人権擁護局、訟務局および入国管理局の7局制となっています。

地方支分部局

地方には法務局、矯正管区、地方更生保護委員会、保護観察所、地方入国管理局があります。

外局

公安調査庁では治安上の脅威の情報収集、公安審査委員会は破壊活動を行った団体への処分審査を担当しています。

外務省

外務省は外国政府や国際機関との交渉を行う窓口を担当しています。日本が国際社会の一員として役割を担い、責任を果たすための課題に直接対応します。外務省は内部部局と世界各地に置かれている在外公館で構成されています。

  • 予算:6,967億円
  • 定員数:6,153人
  • 採用数:123人
  • 総合職:28人

内部部局

大臣官房のほか、総合外交政策局、アジア大洋州局、北米局、中南米局、欧州局、中東アフリカ局、経済局、国際協力局、国際法局、領事局があります。

在外公館

在外公館には大使館、総領事館、政府代表部があります。担当する国や地域について情報収集や調査のほか、国際会議などの対応、在留邦人の保護などを行っています。

財務省

財務省は財政、税制、国庫、通過、外国為替などを担当しています。財務省には内部部局と外局として国税庁、地方支分部局として財務局と税関があります。

  • 予算:25兆5,256億円
  • 定員数:71,243人
  • 採用数:2,496人
  • 総合職:51人

内部部局

大臣官房のほか、主計局、主税局、関税局、理財局、国際局があります。

国税庁

庁全体の仕事を総合調整する長官官房、国税を賦課する課税部、徴収を担当する徴収部、調査査察部で構成されています。

文部科学省

文部科学省は教育行政、科学技術、学術、文化、スポーツに関する行政を担当しています。文部科学省には、内部部局、外局としてスポーツ庁と文化庁があります。

  • 予算:5兆3,093億円
  • 定員数:2,107人
  • 採用数:56人
  • 総合職:31人

内部部局

大臣官房のほか、総合教育政策局、初等中等教育局、高等教育局、科学技術・学術政策局、研究振興局、研究開発局と国際統括官で構成されています。

外局

スポーツ庁ではスポーツに関する施策を推進しています。文化庁では芸術や文化財の保護を行っています。

厚生労働省

厚生労働省は医療、社会福祉、年金制度、介護保険、失業対策など国民生活の基盤を担当しています。厚生労働省は内部部局と地方支分部局、外局として中央労働委員会があります。

  • 予算:31兆1,262億円
  • 定員数:22,574人
  • 採用数:841人
  • 総合職:51人

内部部局

大臣官房、医政局、健康局、医薬・生活衛生局、労働基準局、職業安定局、雇用環境・均等局、子ども家庭局、社会・援護局、老健局、保険局、年金局、人材開発統括官、政策統括官で構成されています。

中央労働委員会

労働組合の資格審査、不当労働行為の審査、労働争議のあっせん・調定・仲裁などを担当しています。

農林水産省

農林水産省は農林水産業の振興や食料の安定供給などを担当しています。農林水産省には内部部局と外局として水産庁と林野庁があります。

  • 予算:2兆1,303億円
  • 定員数:20,659人
  • 採用数:351人
  • 総合職:92人

内部部局

大臣官房のほか、消費・安全局、食料産業局、生産局、経営局、農村振興局と政策統括官で構成されています。

外局

水産庁は漁業の振興、海洋生物資源の保存や管理などを担当し、林野庁は森林の保護や整備保全を担当しています。

経済産業省

経済産業省は経済や産業の発展と地域経済の活性化など経済社会システムを担当しています。経済産業省には内部部局と外局、委員会等事務局があります。

  • 予算:9,365億円
  • 定員数:5,106人
  • 採用数:235人
  • 総合職85人

内部部局

大臣官房、経済産業政策局、通商政策局、貿易経済協力局、産業技術環境局、製造産業局、商務情報政策局があります。

外局

資源エネルギー庁はエネルギーの安定供給の確保、特許庁は産業財産権制度を管理、中小企業庁は中小企業の成長支援を行っています。

国土交通省

国土交通省は国土の利用・開発・保全、そのための社会試験の整備、交通政策、気象や防災対策、海上の安全や治安の確保などを担当しています。国土交通省には内部部局、外局として海上保安庁、気象庁、観光庁、運輸安全委員会があります。

  • 予算:5兆9,392億円
  • 定員数:50,473人
  • 採用数:1,453人
  • 総合職:121人

内部部局

大臣官房、総合政策局、国土政策局、土地・建設産業局、都市局、水管理・国土保全局、道路局、住宅局、鉄道局、自動車局、海事局、港湾局、航空局、北海道局、政策統括官、国際統括官で構成されています。

外局

海上保安庁は領海警備など海上の安全確保、気象庁は気象、地震、火山活動についての情報発信、観光庁は観光産業の育成などを行っています。

環境省

環境省は地球規模の環境問題に取り組み、持続可能な社会を構築するための対策を行っています。環境省には内部部局と外局として原子力規制委員会があります。

  • 予算:3,273億円
  • 定員数:1,741人
  • 採用数:52人
  • 総合職:23人

内部部局

大臣官房のほか、環境再生・資源循環局、総合環境政策統括官グループ、環境保健部、地球環境部、水・大気環境局、事前環境局があります。

原子力規制委員会

原発の安全規制を担当しています。

防衛省

防衛省は国の安全を保つために、防衛力の整備や運用を担当しています。国際平和協力や大規模災害などでも重要な任務を担っています。

防衛省には内部部局と統合幕僚監部、陸上幕僚監部、海上幕僚監部、航空幕僚監部、情報本部、防衛監察本部、防衛大学校、防衛医科大学校、防衛研究所などの機関と地方支分部局として地方防衛局、外局として防衛装備庁があります。

  • 予算:5兆1,911億円
  • 定員数:20,912人
  • 採用数:500人
  • 総合職:32人

内部部局

大臣官房、防衛政策局、整備計画局、人事教育局、地方協力局があります。

防衛装備庁

防衛装備の調達や研究開発を行っています。

国家公務員の経験者採用


国家公務員になるためには、通常、公開されている採用試験に合格する必要があります。多くは学歴などに制限なく、年齢の条件を満たしていれば、誰でも受験することができます。ほかにも社会人経験者を対象とした経験者採用試験を実施しています。

国家公務員の資格(種類・採用試験・勉強法)
国家公務員試験には、幅広い職種があります。20代であれば、ほぼすべての試験を受けることができます。国家公務員試験の種類・採用試験・勉強法についてご紹介します
国家公務員の中途採用「経験者採用試験」と「一般職社会人試験」
国家公務員の中途採用には、主に実務経験者向けの「経験者採用試験」と経歴に関わらず受験できる「一般職社会人試験」があります。

経験者採用の給与

採用時の俸給月額は、採用者の経験年数と同程度の経験年数を有する部内職員が受ける俸給月額との均衡を考慮して決定されます。比較する部内職員は試験によって異なります。俸給のほかに諸手当が支給されます。

俸給

俸給は、職種ごとに俸給表があり、どの職員にどの俸給表を適用するかは、あらかじめ決まっています。

諸手当

諸手当は、扶養手当、住居手当、通勤手当などのことです。それぞれの手当の支給要件に該当すれば支給されます。

勤務時間・休暇等

勤務時間は1日7時間45分、原則として 土・日曜日および祝日等の休日は休みです。 休暇には、年20日の年次休暇のほか、病気休暇、特別休暇、介護休暇があります。特別休暇にはいろいろな種類があり、各休暇ごとに日数などが決められています。

国家公務員の特別休暇

  • 夏季休暇
  • 結婚休暇
  • 産前産後休暇
  • 出産休暇
  • 育児休暇
  • 子の看護休暇
  • 忌引休暇
  • ボランティア休暇など

まとめ

課題は多いですが、それだけやりがいも大きい世界です。国家公務員はさまざまな職種があり、20代には多くのチャンスがあります。国民全体のために働くという自覚と意欲があれば、魅力的な仕事といえるでしょう。

転職・就職に役立つ業界天気図一覧(2019年)
採用市場と密接に関わる企業の業績。業界の動向は転職活動を進めるうえで、重要な情報のひとつです。2019年度の主要業界天気図を一覧にしました。

 

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