映画産業の業界研究


映画産業は製作、配給、興行によって成り立っています。低迷が続いた時代もありましたが、邦画やアニメのヒットなど新たな動きが見られるようになっています。

映画産業の転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上ランキング、採用市場をご紹介します。

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映画・アニメ業界の最新動向(2020年)

映画産業とは

映画産業はコンテンツビジネスの基幹産業です。映画産業は製作、配給、興行によって成り立っています。それぞれの革新が進み、新たな動きが見られるようになっています。

邦画の流通

  • 企画・出資:自社製作、共同製作
  • 製作・配給:大手3社、その他の映画製作会社・独立系配給会社
  • 興行:大手3社直系・系列、独立系興行会社、外資系興行会社

国内の映画製作・配給

日本の映画産業では大手3社の製作会社が制作、配給、興行のすべてに関与する構造になっていますので、大手3社が圧倒的なシェアを占めています。

洋画の場合には、ハリウッドメジャーの製作会社系列で日本法人の配給会社や独立系洋画配給会社、日本の大手3社の関連会社や配給部門で配給事業を行っています。

東宝

配給、興行収入で業界トップ。テレビ局やスタジオジブリと組んだヒット映画などで好調が続いています。優良不動産を多く所有し、映画事業を支える収益源になっています。

  • 従業員数:3,179人
  • 平均年齢:39歳

東映

業界2位。映像関連事業は映画製作、配給、興行、ビデオ事業、テレビ事業となっていて、それぞれの事業が順調に推移しています。

  • 従業員数:1,045人
  • 平均年齢:43歳

松竹

業界で最も歴史があります。映画関連事業は映画製作、配給、興行、ビデオ事業、テレビ事業で、映画館も拡大しています。

  • 従業員数:1,309人
  • 平均年齢:43歳

大手3社以外の製作会社

  • KADOKAWA
  • 日活
  • ギャガ
  • アスミック・エース

洋画の配給

洋画の配給はハリウッドメジャーの製作会社が系列の配給会社の日本法人を通して公開する場合と、日本の配給会社が直接買い付けた作品を公開する場合があります。

ハリウッドメジャー

  • ワーナー・ブラザーズ
  • ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニー
  • NBCユニバーサル
  • パラマウント・ピクチャーズ

インディペンデント系

  • ギャガ・コミュニケーションズ
  • シネカノン
  • アスミック・エース

映画館

同一施設内に複数のスクリーンを持つ映画館(シネコン)が急速に増加しています。導入期には外資系のシネコンが多かったのですが、日本企業による合併など再編が活発化しています。

映画館の形態

  • 邦画系列映画館
  • 拡大興行、全国チェーン
  • 単館、ミニシアター
  • シネコン

映画興行

  • TOHOシネマズ
  • イオンエンターテイメント
  • ユナイテッド・シネマ
  • 東急レクリエーション
  • 東京テアトル

アニメ

日本のアニメ作品は海外でも評価され、アニメ市場は拡大を続けています。アニメ作品の本数は多くないものの、興行に占める割合は高く、存在感を示しています。

アニメ市場

  • 劇場用コンテンツ
  • テレビ放映用コンテンツ
  • レンタル用コンテンツ、アニメビデオ・DVD

アニメ制作

  • 東映アニメーション
  • スタジオジブリ
  • IGポート
  • トムス・エンタテインメント
  • サンライズ
  • 日本アニメーション
  • OLM
  • ガイナックス
  • 手塚プロダクション

映画業界の売上ランキング

映画制作・配給

順位企業名収入高(百万円)
1東宝242,668
2KADOKAWA200,958
3アニプレックス124,317
4東映123,430
5ウォルト・ディズニー・ジャパン113,183
6松竹92,878
7東北新社63,812
8東映アニメーション45,992
9ワーナーブラザースジャパン44,000
10バンダイナムコアーツ25,513
11AOI Pro.23,213
12アスミック・エース17,649
13サンライズ13,236
14トムス・エンタテインメント11,472
15東宝東和11,083
16ロボット10,669
17日活8,377
18シンエイ動画6,535
19ギャガ5,600
参考ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(18/3)16,000

映画興行

順位企業名収入高(百万円)
1TOHOシネマズ83,937
2イオンエンターテイメント55,845
3松竹マルチプレックスシアターズ31,713
4東急レクリエーション31,620
5ユナイテッド・シネマ23,653
6ティ・ジョイ21,338
7東京テアトル18,337
8オーエス8,489
9佐々木興業4,780
10中日本工業3,854

(帝国データバンク『業界動向2020-Ⅰ』より)

映画・アニメ業界の採用市場

映画業界の職種

映画界特有のさまざまな職種があります。表に出る求人は多くはありませんので、転職エージェントなどの転職支援サービスを利用するのがよいでしょう。

プロデューサー

映画の企画・立案から資金調達、制作、配給、二次使用、製作費回収、利益配当に至るまで映画における最高責任者です。映画の製作には時間がかかり、公開後の管理も含めて、非常に重い責任を担っています。

監督

主に撮影現場の責任者です。撮影現場ではカット割りやセット・背景、構図、演技などの演出や技術指導まで、制作の責任者として、現場全体を指揮します。

撮影・照明

映像面での責任者が撮影監督(カメラマン)です。監督のイメージに合うようにカメラワークを決定していきます。照明監督には、撮影の光と影をコントロールすることが求められます。

美術・衣裳

映画の舞台を作り上げるのが美術の仕事です。作品の時代などを考証し、本物のように作ります。衣裳担当には、役の身分や職業にふさわしい衣裳を選び出すことが求められます。

音楽・字幕

映画を効果的に演出するために曲を作るのが映画音楽家です。海外の映画に日本語字幕を付けるのが字幕翻訳家です。母児制限や用語などの制限があるなか、自然なセリフにするセンスが求められます。

バイヤー・宣伝

世界中の映画祭や見本市で映画の上映権を買い付けるのが映画バイヤーです。作品を見極める力、交渉力、語学力などが求められます。

配給会社の営業

配給会社の営業部では買い付けた作品を全国の映画館に配給するほか、「ソフトの貸出業務」としてテレビ局などへ提供しています。

映像・音声・文字情報制作業の給与

区分20~24歳25~29歳42.1歳(平均)
所定労働時間169時間166時間159時間
残業9時間11時間9時間
月収251,100円292,100円424,200円
年間賞与等310,100円599,600円1,139,900円
年収3,323,300円4,104,800円6,230,300円

(厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」より)

クリエイティブ職の転職エージェントおすすめランキング
クリエイティブ職の転職では、専門の転職エージェントを利用するのが一般的になっています。クリエイターのよりよいキャリアをサポートする転職エージェントをランキングでご紹介します。

アニメ業界の人材育成

映画界におけるアニメの存在感は高まっていますが、アニメ業界は人材不足が深刻です。若手アニメーターの離職率が高く、人材流出を防ぐために、早く昇進させるという対応策をとるところもあります。政府や自治体はアニメを重要産業と位置付け、人材育成の支援に力を入れるようになっています。

若手アニメーター育成プロジェクト

文化庁は2010年から継続的に「若手アニメーター等人材育成事業」を推進しています。この事業は若手アニメーターを実際の制作を通じて技量を向上させることを目的としています。アニメ作品の制作はアニメ制作会社が行っています。

アニメ・マンガ人材養成官学連携事業

文部科学省では毎年度「成長分野等における中核的専門人材養成の戦略的推進事業」を推進しています。専門学校や大学などのアニメ分野教育機関、一般社団法人日本動画協会、アニメ制作会社・アニメ関連企業、アニメ分野の専門家などが連携して行っています。

アニメ人材育成支援事業

アニメ人材の育成を支援している地方自治体もあります。東京都の練馬区は多数のアニメ制作会社が立地する国内で最大のアニメ産業集積地域として、アニメ産業の振興事業を行っています。具体的には事業資金を提供して、アニメーター養成講座を実施しています。

アニメを実践的に学べるスクール


アニメやイラストを学べる アミューズメントメディア総合学院

独自のシステムによってアニメ、イラスト、ゲームなどコンテンツを創り、在学中から商品として市場に送り出す事ができる業界屈指のスクールです。

まとめ

映画界におけるアニメの重要度や期待が高いにもかかわらず、人材不足や流出が大きな問題になっています。国が支援を強化するなど、若手人材の育成を急いでいます。

転職・就職に役立つ業界天気図一覧(2021年)
採用市場と密接に関わる企業の業績。業界の動向は転職活動を進めるうえで、重要な情報のひとつです。2021年度の主要業界天気図を一覧にしました。

 

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