作業療法士の就職先とキャリアアップ


作業療法士が活躍しているのは、主に病院や診療所などの医療施設です。日本作業療法士協会調べでは75%の人が病院・診療所などの医療施設で働いています。

社会の高齢化に伴い、介護施設や福祉施設で働く作業療法士も増えています。作業療法士が活躍する職場とキャリアをご紹介します。

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作業療法士の就職先

作業療法士が働く施設

作業療法士の就職先は、病院をはじめ地域の介護施設、福祉施設、教育の現場など幅広い分野にわたっています。

就職先と割合

  1. 医療法関連施設:73.4%
  2. 介護保険法関連施設:12.2%
  3. 老人福祉法関連施設:4.6%
  4. 養成校:3.0%
  5. その他

(日本作業療法士協会「2018年度日本作業療法士協会会員統計資料」より)

医療分野

医療機関で行われるリハビリテーションには、病状に応じて段階があります。病気やケガをした直後の急性期リハビリテーション、ある程度状態が安定した頃に行われる回復期のリハビリテーション、状態がほぼ固定した段階で行われる生活期のリハビリテーションです。

治療と回復の段階に応じて、身体機能を元に戻す訓練から身体機能の回復と維持、日常生活動作の訓練を行います。

作業療法士の勤務先の内訳は、一般病院、精神科病院、特定機能病院、診療所などです。

医療施設

  • 一般病院・精神科病院・診療所
  • リハビリ専門病院
  • 地域医療支援病院
  • 特定機能病院
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福祉分野

医療分野に次いで多くの作業療法士が活躍しているのが、福祉分野です。身体障がい者、知的障がい者、精神障がい者、高齢者、子どもなどを対象として、作業療法を行うことで、身体や心の機能に働きかけます。

福祉施設の職員には、医師、看護師、理学療法士、言語聴覚士、臨床心理士、社会福祉士、精神保健福祉士、介護職員介護支援専門員など多くの専門家がいます。

介護関連福祉施設

  • 介護老人保健施設
  • 特別養護老人ホーム
  • 訪問看護ステーション

精神障がい者福祉施設

  • 精神保健福祉センター
  • 精神障がい者支援施設

児童福祉施設

  • 障がい児入所施設
  • 児童発達支援センター
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教育・職業訓練分野

教育分野には、障がいのある子どもを対象にした仕事と、作業療法士を目指す学生を対象にした仕事があります。

職業訓練分野では、障がいをもつ人が職業生活を送るうえで必要となる対人関係、役割意識、生活習慣など基本的な能力を身につけることを目的に行います。

教育機関

  • 特別支援学校
  • 作業療法士の養成校

職業訓練施設

  • 就労支援事業所
  • 地域活動支援センター

保健行政分野

保健行政分野では、地域住民の健康維持と相談支援を担っています。地方公務員の試験には、一括採用試験のほかに、作業療法士という専門職を募集している自治体もあります。

行政機関

  • 保健所、保健センター
  • 精神保健福祉センター
  • 身体障がい者更生相談所
  • 知的障がい者更生相談所
  • 児童相談所

作業療法士のキャリアアップ

作業療法士のキャリア

作業療法士のキャリアアップは進む分野により学ぶことが異なります。医療分野で働き続けるのであれば、医学的な知識や技術を磨いて、専門性を高めることがキャリアアップにつながります。

日本作業療法士協会では、作業療法士が専門職として知識と技術の向上を図っていくために、生涯教育制度を実施しています。

また介護や福祉分野に携わっていくのであれば、介護支援専門員(ケアマネジャー)や社会福祉士といった資格を取得することが役立ちます。

基礎研修制度

  • 共通研修修了
  • 選択研修修了
  • 研修会参加などによるポイント取得

認定作業療法士

  • 5年以上の実務経験
  • 事例報告登録
  • 認定作業療法士取得研修修了

研修終了後の試験に合格して「認定作業療法士」取得

専門作業療法士

  • 認定作業療法士の資格を取得していること
  • 専門分野ごとに定められた単位を取得

全単位取得後の試験に合格して「専門作業療法士」取得

介護支援専門員(ケアマネジャー)

  • 作業療法士として5年以上の実務経験
  • 介護支援専門員試験に合格

作業療法士の給与・待遇

作業療法士の給与は、施設の種類や地域によって異なります。また同じ施設でも職種により別の給与体系が設定されています。基本的には経験年数が長いほど高くなる傾向があります。

病院などでは認定・専門作業療法士の資格を持っていると、資格手当がつく場合もあります。

作業療法士の給与

区分20~24歳25~29歳33.3歳(平均)
所定内労働時間162時間160時間160時間
残業4時間6時間5時間
月収242,500円272,500円297,200円
年間賞与288,100円614,200円655,400円
年収3,198,100円3,884,200円4,221,800円

(厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」より)

作業療法士の転職活動

作業療法士など医療技術者の有効求人倍率は高水準が続いています。特に介護分野での求人が増加し、作業療法士が不足しています。

今後は、訪問リハビリテーションなど在宅医療に関連した仕事でも求められるようになっていくことが考えられます。作業療法士の活躍の場は新しい分野でも増えていくでしょう。

作業療法士の活躍の場は広がっていますので、自分だけで転職活動するよりも、業界に精通したプロのサポートを受けて可能性を広げることをおすすめします。

作業療法士の転職支援

各地の医療機関や施設に精通した専門の転職アドバイザーが、希望に合った作業療法士の求人を紹介してくれます。

医療介護の施設と活かせる資格
医療職の転職は売り手市場です。医療・看護と介護の連携が重要度を増し、活躍の場も広がっています。種類も就業者も多い医療介護の施設と活かせる資格をご紹介します。

まとめ

作業療法は病院や施設で行われることがほとんどでしたが、リハビリテーションが地域に広がることで、医療以外の分野でも作業療法士のニーズが高まってきています。

今後も作業療法士に対するニーズや期待は確実に高まりますので、活躍の場は増えるといえるでしょう。

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作業療法士はさまざまな社会人経験を活かせる資格です。社会人から作業療法士の資格を取得するルート(養成校・入試・学費・入学・国家試験)について、ご紹介します。
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