旅行会社の業界研究


訪日外国人観光客の増加が続き、旅行業界では、外国人客の取り込み強化を進め、さらなる成長を目指しています。

人気が高い旅行会社の転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上ランキング、採用市場をご紹介します。

旅行業界の最新動向(2019年)

旅行会社とは

旅行会社とは、国内・海外旅行、パッケージツアー、受注型企画旅行、宿泊交通手配などを個人や企業・団体向けに行う会社のことです。

中国などアジアを中心に訪日外国人観光客の増加が続いています。団体旅行は減り、個人手配・自由旅行が増加傾向です。ネット予約の拡大で、オンライン系は伸びが大きく、店舗系は苦戦しています。

旅行会社の種類

  • 総合旅行系
  • 商品造成自社販売系
  • メディア・通信販売系
  • リテーラー
  • インターネット販売系
  • 業務性旅行特化系
  • ホールセラー
  • 海外旅行ディストリビューター
  • 海外ランドオペレーター

旅行会社

個人手配の増加、オンライン系の拡大により、パッケージを主力としてきた旅行会社にとって、事業環境は厳しさを増す見込みです。店舗系もネット販売の拡大を目指しています。

JTBグループ

国内首位。個人から法人まで総合的な強さがあります。(非上場)

  • 旅行取扱高:1兆7,151億円
  • 従業員数:29,153人

エイチ・アイ・エス

海外旅行取扱高業界トップ。手配業務やホテルなど事業の多角化を進めています。

  • 旅行取扱高:4,876億円
  • 従業員数:13,510人
  • 平均年齢:34歳

KNT-CTホールディングス

近畿日本ツーリストとクラブツーリズムが経営統合。組織を再編し、細分化、分社化を行いました。

  • 旅行取扱高:4,908億円
  • 従業員数:6,897人
  • 平均年齢:50歳

日本旅行

国内最古の老舗旅行会社。JR西日本傘下で、鉄道旅行に強みがあります。

  • 旅行取扱高:4,338億円
  • 従業員数:2,680人
  • 平均年齢:41歳

阪急交通社

新聞広告や情報誌などのメディア型旅行商品。シニアの海外旅行に強みがあります。

  • 旅行取扱高:3,455億円
  • 従業員数:2,659人

名鉄観光サービス

名古屋鉄道傘下。海外旅行「パノラマツアー」「トライ」、国内旅行「マーチ」など。

  • 旅行取扱高:945億円
  • 従業員数:1,511人
  • 平均年齢:38歳

国内オンライン系

オンライン系の伸びは大きく、取扱高を増やしています。

楽天

オンライン旅行会社の国内大手。国内予約中心の「楽天トラベル」を運営しています。

  • 旅行取扱高:6,101億円

リクルートホールディングス

子会社リクルートライフスタイルが国内宿泊予約の「じゃらんネット」、海外旅行比較の「エイビーロード」を展開しています。

  • 旅行事業:588億円

ヤフー

「ヤフートラベル」「一休ドットコム」

  • 旅行取扱高:3,075億円

海外オンライン系

世界の観光収入は、長期的に右肩上がりで、成長産業となっています。

エクスペディア

オンライン旅行会社の世界最大手。傘下にはホテルズドットコム、ホームアウェイ、トリバゴなど。

ブッキング・ホールディングス

エクスペディアと並ぶオンライン旅行会社大手。傘下にはブッキングドットコム、アゴダ、カヤックなど。

エアライン系

国内・海外旅行が増加し、旅行会社はチャーター便の確保に積極的です。

ANAセールス

ANAグループ。国内外旅行の企画・販売を行っています。

  • 旅行取扱高:1,912億円

ジャルパック

JAL系。国内外旅行の企画・販売を行っています。

  • 旅行取扱高:1,832億円

旅行会社の売上ランキング

順位 企業名 収入高(百万円)
1 JTB 1,322,992
2 エイチ・アイ・エス 606,024
3 日本旅行 420,411
4 KNT-CTホールディングス 405,172
5 ジャルパック 175,124
6 クラブツーリズム 162,244
7 ANAセールス 155,909
8 東武トップツアーズ 143,802
9 名鉄観光サービス 120,186
10 ジェイアール東海ツアーズ 98,904
11 農協観光 71,630
12 ビッグホリデー 58,457
13 日新航空サービス 52,653
14 読売旅行 51,000
15 エムオーツーリスト 42,564
16 沖縄ツーリスト 40,697
参考 楽天 359,693

(帝国データバンク『業界動向2019-Ⅰ』より)

旅行業界の採用市場

旅行業界の求人・転職

旅行業界の採用市場は活発で、関連業界からの転職も目立ちます。ホテルや航空会社、観光会社などさまざまなキャリアがみられます。

店舗スタッフから電話やメールによるコールセンタースタッフを増員する旅行会社が増えています。

旅行・サービス業の給与

区分 20~24歳 25~29歳 41.7歳(平均)
所定内労働時間 167時間 167時間 166時間
残業 14時間 14時間 12時間
月収 221,300円 253,800円 297,200円
年間賞与等 254,500円 520,200円 652,000円
年収 2,910,100円 3,565,800円 4,218,400円

(厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査」より)

旅行会社の業務

旅行会社の日常業務は、資格がなくてもできますが、業界内でのキャリアアップには資格取得が必要になってきます。

国内・海外旅行のアウトバウンド業務

アウトバウンド業務では、日本に住んでいる人を対象に日本国内や海外旅行の商品を販売しています。

訪日外国人旅行のインバウンド業務

インバウンド業務では、海外に住んでいる人を対象に、日本への旅行を提供しています。

関連業務

  • 企画業務:旅行者のニーズを調査し、商品企画を担当
  • 仕入業務:サプライヤーとの契約、料金決定などを担当
  • オペレーション業務:実際の予約や海外旅行に必要な旅券や査証などの書類作成などを担当
  • 販売促進業務:販売支援のための広告宣言やパンフレット、チラシの制作、Webサイトの管理などを担当

旅行業務取扱管理者

旅行業務取扱管理者は旅行会社の支店や営業所に1人以上置くことが法律で定められている国家資格です。旅行業界でキャリアアップするには早めに取得しておきたい資格です。

受験資格

制限なし

試験科目

  • 国内:①旅行業法及びこれに基づく命令②旅行業約款、運送約款及び宿泊約款③国内旅行実務
  • 総合:「国内」の科目プラス海外旅行実務

合格率

  • 国内:30~40%程度
  • 総合:20~30%程度

取得の難易度

国内旅行のみを取り扱う「国内旅行業務取扱管理者」と国内海外の両方を取り扱う「総合旅行業務取扱管理者」の2種類があります。独学でも観光地理などの分野は対応できますが、旅行業法や運賃計算などは実務経験がないと難しいかもしれません。資格スクールは通学・通信ともにたくさんの講座があります。

転職・就職情報

旅行業務取扱管理者は新卒より転職でアピール材料になる資格といえます。「異業種からの転職」であれば、実務経験がなくても一定の知識はあることを示すことができます。

旅行業務取扱管理者の資格(試験内容・勉強法)
旅行業務取扱管理者は旅行業務に関する即戦力と認められる資格です。旅行・観光業界で有利な旅行業務取扱管理者の資格取得について、試験内容・勉強法(おすすめテキスト・講座)をご紹介します。

転職・就職のためのスキルアップ

旅行業界の転職・就職にTOEICテスト対策は欠かせません。毎日の適切な英語学習で大幅スコアアップも可能です。TOEICのスコアアップを目的としたプログラムを活用して、効率的に学習することをおすすめします。

TOEICテストの対策講座

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2ヵ月で250点アップした人も!移動中、自宅、外出先と時間を見つけてすぐに取り組むことができ、効率的にTOEIC対策ができます。


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まとめ

業界内や関連業界での転職が活発な旅行業界。経験者優遇の傾向があります。業界で働く若手社員にとって、旅行業務取扱管理者は20代で取得する資格という認識があり、転職だけでなく、キャリアアップにもプラスに働く資格です。実務経験を重視する業界ですので、資格を取得するだけでなく、どのように活用するかで活躍の場が広がります。

転職・就職に役立つ業界天気図一覧(2019年)
採用市場と密接に関わる企業の業績。業界の動向は転職活動を進めるうえで、重要な情報のひとつです。2019年度の主要業界天気図を一覧にしました。
旅行・観光業界で有利なおすすめ資格
転職・就職人気の高い旅行・観光業界。訪日外国人の増加を受けて、国内向けサービスでも語学力の重要度が高まっています。旅行・観光業界の転職では、より専門性を示せる資格が有利です。

 

業界研究・業界地図

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