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社会人になってから介護福祉士になるには

介護福祉士は介護の専門家として認定される国家資格です。

今もっとも注目されている資格のひとつといえます。

介護福祉士の資格を取得するには、国家試験に合格するか、養成施設を卒業するか、の大きく分けて2つのルートがあります。

養成施設を卒業するルートでも、国家試験の受験が義務化されることになっていましたが、人手不足により2027年まで延期されることになりました。

介護福祉士は社会人から目指す人が多い資格です。

介護福祉士の資格の取り方についてご紹介します。

介護福祉士の資格

介護福祉士とは

介護福祉士は、身体や精神に障がいのある人や日常生活を送すことが難しい人の心身の状況に応じた介護を行い、介護に関する指導を行うことが主な仕事です。

看護師など医療スタッフとも連携して、利用者に介護サービスを提供します。

社会福祉士、精神保健福祉士と並ぶ福祉系の3大国家資格です。

キャリアの活かし方

  • 介護老人保健施設
  • 特別養護老人ホーム
  • デイケアセンター
  • 病院などの医療施設 など

介護福祉士の国家試験に合格するルート

介護福祉士の国家試験

介護福祉士国家試験を受験するには、3年以上の実務経験か、養成施設の課程を修了するか、福祉系高等学校等を卒業することが必要となります。

実務経験からの受験には、介護の実務者研修が必須となっています。

受験資格

  1. 介護業務等3年以上の実務経験と実務者研修の修了者
  2. 介護福祉士養成施設卒業(修了)者
  3. 福祉系高等学校卒業者 など

試験日

  • 筆記試験:1月
  • 実技試験:3月

試験地

  • 筆記試験:全国の35試験地
  • 実技試験:東京、大阪

試験内容

  • 筆記試験:マークシート式
    ・人間と社会
    ・介護
    ・こころとからだのしくみ
    ・医療的ケア
    ・総合問題
  • 実技試験:筆記試験合格者のみ・免除あり
    ・介護等に関する専門技能

合格率

60~70%

問い合せ

公益財団法人 社会福祉振興・試験センター

実務経験3年+実務者研修

社会人で受験資格となる学歴がない人は、2年以上の養成施設に入学する以外に、3年以上の実務経験を積んで、実務者研修を修了することで、受験資格を得ることができます。

実務者研修は、受講するために学歴や経験などの資格は必要なく、誰でも受けることができます。

社会人から介護福祉士を目指す人は、実務者研修や介護入門資格となる介護職員初任者研修の受講をおすすめします。

介護職員初任者研修を受講すると、実務者研修の科目免除があり、受講時間を短縮することができます。

実務者研修

養成施設に入学するのではなく、まずは介護の仕事をしてみたいと考えるのであれば、実務経験を積みながら、実務者研修を受講するルートをおすすめします。

働きながら、平行して通信講座や夜間コースで実務者研修を受講することができます。

実務者研修の資格を取るには
実務者研修は介護福祉士の受験資格の一つとして重要な資格です。介護職のステップアップにも有利な実務者研修の内容、受講方法をご紹介します。

実務経験+介護職員初任者研修+実務者研修

介護施設の仕事は、資格がなくても始めることはできますが、最近では介護職員初任者研修の修了を求められることが増えています。

実務経験を積みながら、介護職員初任者研修、実務者研修とステップアップしていくと適性を見極めながら資格を目指すことができます。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修を修了すると、介護福祉士国家試験の受験資格として必要となる実務者研修の研修時間が短縮されます。

未経験から介護の仕事をスタートして、介護福祉士を目指すのであれば、まずは介護職員初任者研修を受講することをおすすめします。

介護職員初任者研修の資格を取るには
介護職員初任者研修はこれから介護職を目指す人におすすめの入門資格です。介護職員初任者研修の内容、受講方法をご紹介します。

実務経験が認められる業務範囲

受験資格を実務経験(実務経験+実務者研修受講)で得るルートは、働きながらキャリアチェンジを目指す人におすすめです。

ただし、介護関係の仕事がすべて実務経験として認められるわけではなく、細かく指定されています。

実務経験ルートで国家試験を目指す場合は、実務経験とみなされる仕事であるかどうかをよく確認しましょう。

受験資格になる実務経験

施設・事業職種
  • 老人福祉法・介護保険法関係の施設・事業
  • 児童福祉法関係の施設・事業
  • 障がい者総合支援法関係の施設・事業
  • 生活保護法関係の施設
  • 病院または診療所
  • 介護職員、介護従事者、介護従業者介助員、支援員など
  • 保育士、介助員、看護補助者、指導員など
  • 訪問介護員、ホームヘルパー、ガイドヘルパーなど
  • 介護職員、介助員など
  • 介護職員、看護補助者、看護助手など

介護福祉士の養成施設を卒業するルート

介護福祉士の養成施設

介護福祉士の養成施設には、2年制、3年制、4年制のものがあります。

養成施設の多くは専門学校です。

養成施設のなかには、介護福祉士のほかに社会福祉士国家試験の受験資格などを得られる学校もあります。

養成施設を2026年度までに卒業する人は、卒業後5年の間は、国家試験を受験しなくても、または合格しなくても、介護福祉士になることができます。

この間に国家試験に合格するか、卒業後5年間続けて介護等の業務に従事することで、5年経過後も介護福祉士の登録を継続することができます。

養成施設

社会人から介護福祉士を目指す人が、養成施設を卒業するルートを選ぶ場合、じっくり理論から幅広く学べて、人脈ができるというメリットがあります。

一方、養成施設の学費がかかり、学習期間として2年以上の時間がかかるということがデメリットといえます。

1年制の養成施設

これまでの学歴によっては、養成施設の期間が短くて済む方法があります。

社会福祉士養成施設を卒業した人や保育士養成施設を卒業した人は、介護福祉士養成施設では1年学べば介護福祉士国家試験の受験資格を得られます。

養成施設を1年に短縮できる学歴

  • 福祉系大学(社会福祉士国家試験受験資格取得)
  • 一般大学・実務経験等+社会福祉士養成校
  • 保育士養成校

養成施設のカリキュラム

介護福祉士養成施設では、学ぶ科目が定められています。

社会福祉士養成課程を修了した人と保育士養成課程を修了した人のための1年制の養成施設では、それぞれ必要な科目の一部を履修済みということで科目や実習が少なく設定されています。

人間と社会

  • 人間の尊厳と自立
  • 人間関係とコミュニケーション
  • 社会の理解
  • 必修科目のほか、選択科目

介護

  • 介護の基本
  • コミュニケーション技術
  • 生活支援技術
  • 介護過程
  • 介護総合演習
  • 介護実習

こころとからだのしくみ

  • 発達と老化の理解
  • 認知症の理解
  • 障がいの理解
  • こころとからだのしくみ

医療的ケア

  • 医療的ケア

まとめ

介護業界で働き、キャリアアップしていくために、資格を取得していくことは必須になっています。

資格は必要ですが、それ以上に適性も重要だといえます。

20代・第二新卒で介護福祉士を目指すのであれば、実際に介護業界で実務経験を積みながら、やりがいを実感していくことが大切になるでしょう。

介護福祉士の役割とキャリアアップ
介護福祉士は資格取得後も継続して資質を高めることが求められます。介護福祉士の役割とキャリアアップについてご紹介します。
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20代の転職・就職のチャンスを広げるおすすめ資格の種別・難易度(合格率)・受験資格を一覧でご紹介します。

 

【参考】
・厚生労働省ウェブサイト
・公益財団法人社会福祉振興試験センター