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居酒屋・回転ずしの業界研究:就活・転職に

外食業とは家庭外で飲食のサービスを提供する事業のことです。飲食店のなかでもチェーン展開する大手は外食産業と呼ばれています。

就活・転職で押さえておきたい居酒屋・回転ずし業界の概要と動向についてご紹介します。

外食業界

外食業界は主に営業手法による業態で分類されます。多様化する顧客ニーズに合わせて、外食業界の業態はひとつの業態からさらに細分化しています。コロナ禍で業態転換や新業態の育成などの動きが見られるようになりました。

飲食店のなかでもチェーン展開する大手は外食産業と呼ばれています。

  • ファストフード
  • レストラン・ファミリーレストラン
  • すし店
  • 麺類
  • 居酒屋
  • カフェ・コーヒーチェーン など

居酒屋

居酒屋はアルコールと一緒に料理を提供します。

居酒屋は若者のアルコール離れなどで低迷し、なかでも、幅広いメニューの総合居酒屋の苦戦が続いています。

コロナ禍から回復傾向にありますが、宴会など大人数の需要回復は限定的です。

コロワイド

多業態を運営。

居酒屋ブランドには「甘太郎」「北海道」などがあります。

  • 売上高:2,208億円
  • 従業員数:4,227人
  • 平均年齢:44歳
  • 店舗数:2,640店

モンテローザ

居酒屋大手。

「白木屋」「笑笑」「魚民」などを運営しています。

  • 売上高:618億円
  • 従業員数:1,948人
  • 店舗数:1,228店

大庄

海鮮系居酒屋。

「庄や」「日本海庄や」などを全国展開しています。

  • 売上高:357億円
  • 従業員数:1,953人
  • 平均年齢:46歳
  • 店舗数:366店

ワタミ

居酒屋大手。

居酒屋から「焼肉の和民」などへ業態転換を進めています。

  • 売上高:252億円
  • 従業員数:1,633人
  • 平均年齢:44歳
  • 店舗数:347店

チムニー

海鮮系に強く、「はなの舞」などを運営しています。

  • 売上高:201億円
  • 従業員数:661人
  • 平均年齢:45歳
  • 店舗数:469店

SFPホールディングス

「磯丸水産」「鳥良商店」などを運営しています。

  • 売上高:229億円
  • 従業員数:940人
  • 平均年齢:42歳
  • 店舗数:210店

鳥貴族ホールディングス

低価格の焼き鳥チェーン。

  • 売上高:202億円
  • 従業員数:851人
  • 平均年齢:40歳
  • 店舗数:1,134店

肉業態

多店舗展開を続けてきましたが、不採算店舗の整理を進める動きが見られます。

レイズインターナショナル

コロワイド傘下。

「牛角」「温野菜」「土間土間」

  • 売上高:546億円
  • 店舗数:1,521店

木曽路

しゃぶしゃぶ最大手。

  • 売上高:459億円
  • 従業員数:1,338人
  • 平均年齢:45歳
  • 店舗数:193店

ペッパーフードサービス

「いきなりステーキ」を展開。

「ペッパーランチ」の事業をファンドに売却しました。

  • 売上高:147億円
  • 店舗数:204店

物語コーポレーション

「焼肉きんぐ」を展開。

ラーメン店や和食の食べ放題なども展開しています。

  • 売上高:732億円
  • 従業員数:1,379人
  • 平均年齢:33歳
  • 店舗数:301店

回転ずし

寿司店には板前が直接客に配膳する寿司屋と、ベルトコンベアーで配膳する回転ずし、宅配専門寿司店があります。

回転ずしはラーメンなどのサイドメニューやデザートの強化でファミレスから家族客の流入を図り、縮小する外食業界のなかで成長を続けています。

FOOD&LIFE COMPANIES

業界首位。

「スシロー」を展開するあきんどスシローを運営しています。

都心型店舗を強化し、従来の郊外型とは異なる利用動機、顧客層の取り込みを進めています。

  • 売上高:2,813億円
  • 従業員数:6,088人
  • 平均年齢:43歳
  • 店舗数:1,109店

くら寿司

無添加のすし店を全国直営展開。

都市型店舗の展開も進めています。

  • 売上高:1,830億円
  • 従業員数:2,329人
  • 平均年齢:31歳
  • 店舗数:636店

回転寿司大手

  • カッパ・クリエイト:「かっぱ寿司」
  • 元気寿司:「元気寿司」「魚べい」
  • はま寿司:「はま寿司」
飲食業界ランキング【売上高・純利益・営業利益率】
企業の業績は採用計画に大きく影響します。飲食業の売上高・純利益・営業利益率ランキングをご紹介します。

外食業界の採用市場

外食産業の業務

外食産業は店舗から本部まで幅広い業務で成り立っています。

社内FC制度

社員からFC加盟店オーナーを募集する制度です。

経営者意識の高い社員を育成する人事制度として導入されています。

外食産業の職務

  • 店舗開発
    出店市場調査、店舗物件発掘、店舗設計、リニューアルなど
  • 商品開発
    食材の安定供給先開発、食材の調理、加工法の研究、メニュー開発など
  • 食材調達
    食材の物流とコストの研究、食材管理法の研究、食材別の管理、環境対策など
  • 営業・店舗管理
    チェーン店の運営指導、競合店対策、FC展開の企画や管理、従業員の研修など
  • 店舗運営
    店舗の運営管理、食品衛生管理、従業員の勤務管理、接客指導、売上管理、利益管理など

外食産業の職種

外食産業では本部と店舗でさまざまな職種が重要な役割を担っています。

店長

担当する飲食店のトップです。

店の利益目標達成のために店舗運営に関わるあらゆる業務を行います。

販売計画、予算の作成と実行、販促計画、環境対策、店員の勤務管理と教育、クレーム対応、衛生・防火・防災・防犯などがあります。

店長には接客はもちろん、店員と信頼関係を構築できるコミュニケーション力やリーダーシップ、数字に強いことも求められます。

SV(スーパーバイザー)

SVとは本部に籍を置き、担当する店舗の巡回・管理・監督を行う店舗巡回指導員のことです。

店長やオーナーに本部の指示や情報を伝え、店舗運営や人材育成など店長の相談にのり、必要な助言や支援をします。

SVには高いコミュニケーション力が必要となり、本部と店長両者に信頼され、公平な立場で情報提供することが求められます。

指導は一方的とならないよう相手の話に真剣に耳を傾ける傾聴力も大切です。

バイヤー

バイヤーの仕事は、大きく食材調達計画を立てる、食材仕入れ、食材管理の3つに分けられます。

仕入れるだけでなく、新たな食材の発見と開発、粗利益高に対する数値責任を持つことも求められます。

商品知識や仕入先・産地に関する詳しい情報も欠かせません。

バイヤーには市場の動向を知るためのフットワークの軽さや情報収集力、取捨選択する能力が求められます。

売り手との交渉力や信頼関係を築く力も重要です。

店舗・メニュー開発

店舗開発の仕事は企画関連業務(出店計画やマーケティング調査を行うこと)と不動産物件関連業務(店舗物件取得や店舗設計を行うこと)に大きく分けられます。

交渉と調整力が求められます。

外食産業では季節や年間行事に合わせて、常に新しいメニュー開発に取り組んでいます。

メニュー開発担当者は、メニュー開発の目的や開発方針を把握して、調理の効率性や材料の原価率、客層、価格設定などを考えます。

市場動向や消費者のニーズを敏感にくみとり、メニューに反映して、売上につなげることが求められます。

飲食業で有利なおすすめ資格
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外食産業の求人・転職

外食業界は全体として人手不足の傾向が続いています。

正社員以外のアルバイトなどパートタイマーが占める割合は他産業より高く、従業員の定着率が低いことが指摘されています。

業界では労働条件の改善や人材育成に積極的に取り組み、人材確保に動き出しています。

飲食店の給与

区分20~24歳25~29歳42.1歳
(平均)
所定内労働時間167時間172時間171時間
残業12時間14時間14時間
月収228,300円260,100円290,100円
年間賞与等114,700円250,200円324,300円
年収2,854,300円3,371,400円3,805,500円

(厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」より)

外食産業の転職活動

エージェントサービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアアドバイザーのサポートを受けることができます。

非公開・好条件の求人紹介だけでなく、書類作成や面接対策のアドバイスなどで選考通過率のアップが期待できます。

  • キャリアの可能性を広げるカウンセリング
  • 自分だけでは見つけられない求人紹介
  • 企業との調整・交渉代行 など
外食・飲食専門の転職エージェントおすすめを厳選
外食産業・飲食店の求人は幅広く、自分だけで活動するよりもエージェントサービスを上手に活用することをおすすめします。

まとめ

外食需要は戻りつつありますが、材料費高や人手不足などの課題は残ったままです。

居酒屋・回転ずし各社は客単価の引き上げや価格の見直しなど収益の回復に取り組んでいます。

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【参考】
・一般社団法人日本フードサービス協会
・一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会
・各企業公式サイト
・日本経済新聞出版『日経業界地図2024年版』
・東洋経済新報社『四季報業界地図2024年版』