フードコーディネーターは食の商品開発、レストランプロデュース、販促・メディアなど、さまざまなフードビジネスで活躍しています。
食のスペシャリストとして専門分野をもち、それぞれの分野を複合的にコーディネートするのが、フードコーディネーターです。
食に関するビジネスが拡大するなか、フードコーディネーターの活躍の場も広がっています。
フードコーディネーターの資格
フードコーディネーターとは
フードコーディネーターは、食に関するスペシャリストとして、それぞれに専門分野をもって、活動しています。
テーブルコーディネート・フードスタイリング
テーブルコーディネートは食のシーンが意味するイメージを的確に伝えるために食器やリネン類を選び、配置する仕事です。
食器の料理を美しく、おいしそうに見せるのはフードスタイリングの仕事です。
メニュー開発
メニュー開発は新しいメニューを考え、提案する仕事です。
レストランなど外食やデリバリーなど中食向けのメニュー、雑誌など媒体向けのメニュー、広告用のメニューなどがあります。
商品開発
商品開発は冷凍食品、加工食品、調味料などの新しい商品を開発する仕事です。
食品メーカーの開発部がフードコーディネーターに仕事を依頼することもあります。
店舗コンセプト立案
成功する店舗を作るためには、コンセプトを決めて、実際に実現することが必要です。
プロデューサーのような立場で携わるフードコーディネーターもいます。
料理研究
撮影用の料理を作ったりアイディアを出すなど料理研究家として活躍するフードコーディネーターもいます。
料理を指導したり、料理教室を開くなどしています。
フリーランスとして活動するフードコーディネーターも増えています。
顧客への情報提供
スーパーや百貨店などで顧客に食材や調理法などのアドバイスをする仕事をしているフードコーディネーターもいます。
食生活のコンサルティング業務などもあります。
フードコーディネーターになるには
フードコーディネーターになるルート
フードコーディネーターになるために決まったルートというものはなく、必ずしも資格がなければ仕事ができないわけでもありません。
しかし、認定資格を取得することは食の専門家として一定のレベルに達していることを証明することに役立ちます。
①進学する
4年制大学や短大であれば、栄養学部、家政学部など栄養士の資格を取得できる学校を選ぶことをおすすめします。
専門学校であれば、栄養士専門学校、調理師専門学校のうち自分が進みたい分野を学びます。
夜間コースがある学校であれば、仕事を続けながら学ぶことも可能です。
②実務経験を積む
食品メーカーやレストランなどの実務経験から専門性を深めるために、フードコーディネーターを目指す人もいます。
③独学や料理教室で学ぶ
自分で好きな食の分野を学んだり、料理教室に通って栄養や調理の知識と経験を深めることができます。
④アシスタントになる
フードコーディネーターのアシスタントの仕事もありますが、フードコーディネーターを目指すのであれば系統だって栄養や調理について学ぶことが必要です。
フードコーディネーター資格認定試験
NPO法人日本フードコーディネーター協会では、フードコーディネーターの資格認定試験制度を実施しています。
認定試験には1級・2級・3級のレベルがあります。
各級のレベル
- 1級:フード業界でプロとして活動できるレベル
- 2級:フードコーディネーターのアシスタントレベル
- 3級:フードコーディネーターとしての入門レベル
受験資格
- 1級:フードコーディネーター2級資格認定登録者(取得分野に限る)
- 2級:フードコーディネーター3級資格認定登録者
- 3級:中学校卒業以上
試験日
- 1級:【1次】9月【2次】2~3月
- 2級:【1次】6~7月【2次】8月
- 3級:10月~11月
合格率
- 1級:【1次】55%程度【2次】75%程度
- 2級:【1次】80%程度【2次】60%程度
- 3級:90%程度
問い合わせ
特定非営利活動法人 日本フードコーディネーター協会(JFCA)
フードコーディネーターの試験内容
1級は仕事の規模や質に応じてチームを組み各分野のスペシャリストたちに的確な指示や方向性を示し、成すべき最善の解決法を見い出す能力が求められます。
2級はお客さまの欲求をとらえる、幅広い能力と基本的コーディネート力が求められます。
3級は「食」に関する幅広い知識を取得することが必要です。
1級
食のプロとしての専門知識と問題解決、プレゼンテーション能力
- 1次:企画書審査(企画書を提出)
- 2次:プレゼンテーションおよび質疑応答の面接
2級
深い専門知識とフードサービス・ビジネスにおける能力
- 1次:マークシート方式
・レストランプロデュース
・商品開発
・生産・流通・消費
・ホスピタリティ&ライフサポート
・イベント・メディア - 2次:資格認定講座(受講後、企画書の課題を提出)
・企画書の基礎
・企画書作成の解説と演習
3級
基礎知識の習得
- 試験形式:マークシート方式
- 試験科目
・デザイン・アート
・経済・経営
・文化
・科学
フードコーディネーターの勉強法
フードコーディネーターの養成施設
フードコーディネーターとして総合力を身につけるには、養成施設に入学するのが一般的です。
フードコーディネーター協会ではフードコーディネーターに必要な教科を履修させると共に教育機関としての条件を充足している養成施設について認定校として指定しています。
学校・養成施設の情報収集
自分に合った学校や養成施設を見つけるには、情報収集が不可欠です。
全国の大学、短期大学、専門学校、塾・予備校など幅広い学校が掲載されている情報サイトでは、資格や所在地など希望の条件でスクールを検索して、資料請求、願書請求、オープンキャンパス予約が簡単にできます。
スクールの特徴や詳細、出願・入試情報、学費・奨学金情報など学校選びに役立つ情報をまとめて収集できて便利です。
まとめ
食に関する資格はたくさんあります。
フードコーディネーターのなかには、栄養士・管理栄養士の資格をもっている人も多くいます。
フードコーディネーターの仕事に資格は必須ではありませんが、食品や栄養、健康、調理などを本格的に学び、仕事で実力を磨いていくことは大切です。


