日本人が働く企業は海外・アジアにたくさんあります。
日系企業はもちろん、日系企業と取引がある現地企業や外資系企業が日本人を受け入れています。
グローバル化が進み、海外転職は一部の人だけでなく、キャリアパスの新たな選択肢のひとつになっています。
海外・アジアの採用市場についてご紹介します。
海外勤務・アジア各国の採用市場
海外勤務・海外転職の求人
海外の日系企業で求められるのは基本的に即戦力人材です。
大企業であっても現地の事業所規模はそれほど大きくないことが多く、すぐに仕事ができる人材が必要とされています。
駐在員と現地採用
駐在員は日本の本社採用で、現地採用は海外の現地法人で採用されます。
駐在員は本社から日本円と現地通貨による給与支給が一般的ですが、現地採用は現地通貨でのみ支払われます。
シンガポールへの海外転職
在住する日本人が増え、日系企業も多くあります。
大企業の支社だけでなく、最初からシンガポールに法人を設立する日本人も多く、就業機会はたくさんあります。
シンガポールで日本人向けの求人は、主に日系製造業、金融、商社、IT、サービス業関連です。
技術者、メーカーや専門商社での営業、営業事務などの求人が多い傾向です。
カスタマーサービス(コールセンター、飲食店、旅行会社等)などサービス業関連の求人も増えています。
シンガポールで求められる人材
- 求人が多い業種:製造業、金融業、商社、IT業、物流、サービス業
- 求人が多い職種:技術職、営業職、貿易事務、カスタマーサービス、秘書
- 必要とされる語学力:TOEIC700点以上が望ましい
20代の求人状況
- 20代前半:若手を育成するという案件は少なく、ビザの取得は難しい
- 20代後半:あらゆる職種で求人数が豊富
一般的な給与水準
- 営業職:3,500~5,000SGドル
- 技術職:3,000~7,000SGドル
- 営業・貿易事務:3,000~5,000SGドル
就労許可証
月給、役職によって就労ビザが分類されています。
ビザの取得基準は厳しくなっています。
2014年の改正では、Q1 Passの基準が4大卒で月給3,300SGドル以上であることが求められるようになりました。
ベトナムへの海外転職
ベトナムには多くの日系企業が進出しています。
製造業が中心で、商社、IT業、物流、サービス業も増えています。
金融、不動産に関しては外資規制が厳しく、求人も少なくなっています。
ビザの取得が比較的容易なことから、若手人材の募集も多く、ある程度の英語力があり、海外で働きたいという意欲があれば第二新卒にもチャンスがあります。
ベトナムで求められる人材
- 求人が多い業種:製造業、IT業、物流業、サービス業
- 求人が多い職種:営業職、生産管理、SE
- 必要とされる語学力:日常会話レベルの英語力、ベトナム語ができれば望ましい
20代の求人状況
- 20代前半:第二新卒の求人も多数
- 20代後半:営業・技術職などの求人が豊富
一般的な給与水準
- 営業・事務職:1,500~2,500USドル
- 技術職:1,500~3,000USドル
労働許可証
大卒以上の学歴または5年以上の職歴が求められます。
タイへの海外転職
タイでは政情があまり安定しているとはいえませんが、求人は増加傾向です。
日本では就職が難しいとされる大手総合商社や大手メーカーなどへの転職や未経験職種へのキャリアチェンジなどチャンスが多くあります。
製造業や商社の営業の求人が多く、IT系エンジニアの求人ニーズも高まっています。
製造業の技術者の求人は高い水準を維持しています。
タイで求められる人材
- 求人が多い業種:製造業、商社、IT業、サービス業(不動産、旅行、飲食)
- 求人が多い職種:営業職、生産管理、SE、カスタマーサービス
- 必要とされる語学力:TOEIC600~700点、タイ語は日常会話レベルが望ましい
20代の求人状況
- 20代前半:若手を育成するという案件も多数
- 20代後半:あらゆる職種で求人数が豊富
一般的な給与水準
- 営業職:50,000~200,000バーツ
- 技術職:60,000~150,000バーツ
- 事務職:50,000~70,000バーツ
- IT関連職:50,000~120,000バーツ
就労許可証
タイで働くには、就労ビザ(Non Immigrant Business Visa)と労働許可証(Work Permit)という2つの取得が必要です。
労働許可証は就労ビザ取得後にタイ国内で申請をします。
通常は企業が手続きをしてくれます。学歴は不問です。
インドネシアへの海外転職
急激な成長と日系企業の進出により求人は多数あります。
中心となるのは、自動車関連、電気関連の製造業です。
日系企業を顧客対象とした物流業や商社、サービス業などもあります。
日系製造業では、日本人駐在員と現地従業員との英語によるコミュニケーションが難しく、現地の管理者や秘書、事務員には英語よりもインドネシア語のスキルが重視される傾向があります。
日本人駐在員と現地従業員の橋渡しとして、現地採用の日本人が活躍するケースが多く見られます。
インドネシアで求められる人材
- 求人が多い業種:製造業、物流、商社、IT業、金融業、広告業
- 求人が多い職種:営業職、カスタマーサービス、秘書、生産管理、品質管理、SE
- 必要とされる語学力:英語かインドネシア語が日常会話レベル
20代の求人状況
- 20代前半:若手を育成するという案件も多少はある
- 20代後半:あらゆる職種で求人数が豊富
一般的な給与水準
- 営業・事務職:1,700~3,000USドル
- 技術職:2,000~5,000USドル
就労許可証
短大・大卒以上の学歴、25歳以上が基本条件です。
条件を満たしていなくてもビザが発給されるケースもありますが、要件の厳格化が進んでいます。
マレーシアへの海外転職
マレーシアには比較的早い時期から日系企業が進出をし、クアラルンプールには多くの日系企業があります。
中心となるのは製造業で、物流や商社と併せて6割程度になりますが、サービス業、小売業、IT業など非製造業の企業の進出も増えています。
職種も幅広く、多様な人材のニーズがあります。
マレーシアで求められる人材
- 求人が多い業種:製造業、物流、商社、IT業、金融業、サービス業、アウトソーシング
- 求人が多い職種:営業職、営業事務、生産管理、カスタマーサービス
- 必要とされる語学力:コミュニケーション~ビジネスレベルの英語力
20代の求人状況
- 20代前半:若手の求人はコールセンターが中心
- 20代後半:あらゆる職種で求人数が豊富
一般的な給与水準
- 営業職:5,000~12,000リンギット
- 技術・管理職:6,000~12,000リンギット
- カスタマーサービス:5,000~7,000リンギット
就労許可証
雇用主が外国人雇用枠を持っていれば、基本的には取得に関して問題はありません。
中国への海外転職
中国では日系企業だけでなく外資や現地中国企業においても、現地採用や駐在ポジションで、日本人の就業機会が増えています。
日系企業では即戦力人材が求められる傾向にあります。
性別に関係なく経験や能力によってキャリアを形成することができるので、男女ともに大きなチャンスがあります。
中国で求めれれる人材
- 求人が多い業種:製造業、商社、金融業、物流、サービス業
- 求人が多い職種:営業職、カスタマーサービス、専門職、技術職、工場管理(生産管理・品質管理含む)
- 必要とされる語学力:TOEIC600点以上が望ましい。英語より中国語を重視
20代の求人状況
- 20代前半:若手を育成するという案件も多少はある
- 20代後半:あらゆる職種で求人数が豊富
一般的な給与水準
- 営業職:10,000~20,000元
- カスタマーサービス:10,000~15,000元
- 技術職:15,000~25,000元
就労許可証
大卒以上の学歴と2年以上の職歴が求められます。
金融業では同種の就業経験を問われますが、それ以外の業界では不問が一般的です。
香港への海外転職
香港には製造業、商社、金融業、IT業、物流、サービス業など多くの日系企業があり、現地化も進んでいます。
幅広い職種の求人がありますが、多いのは営業や営業サポート、秘書などです。
香港で求められる人材
- 求人の多い業種:製造業、商社、金融業、IT業、物流、サービス業
- 求人の多い職種:営業職、営業アシスタント、秘書、カスタマーサービス
- 必要とされる語学力:ビジネスレベルの英語力。北京語のニーズが向上
20代の求人状況
- 20代前半:第二新卒の求人は少ない
- 20代後半:あらゆる職種で求人数が豊富
一般的な給与水準
- 営業職:17,000~35,000香港ドル
- 事務職:15,000~20,000香港ドル
- カスタマーサービス:18,000~30,000香港ドル
就労許可証
大卒以上の学歴と3年以上の職歴が求められます。
海外転職に強いエージェント
海外転職のチャレンジには海外駐在、海外事業などグローバル求人に強いエージェントサービスを利用して、情報収集することをおすすめします。
現地に根づいた鮮度の高い最新情報を確認することができます。
エージェントによって、それぞれ強みがありますので、まずは登録して自分のキャリアに合ったエージェントを見つけることが大切です。
【エージェントサービスのメリット】
- 海外・グローバル企業の求人紹介
- 海外転職に精通したコンサルタント
- 海外転職の最新情報・ノウハウ など
べとわーく
べとわーくはベトナムに特化した転職サービスです。 創業15年でベトナム転職で多数の成功事例があります。 ベトナム情勢に詳しい現地のコンサルタントのサポートを受けることができます。 |
サービスの特長
- ベトナムで唯一、日系企業に特化したローカル人材会社が運営
- 創業15年で豊富な実績
- ベトナム転職の最新情報を掲載
- 現地在住のコンサルタント(日本人)がサポート
- 現地に根付いた幅広いネットワーク
利用者の声
IT業界
「ベトナム転職を実現するために、様々な人材紹介会社、直接企業への応募、スカウトなどを比較しましたが、HRnaviさんの情報量、現地企業とのネットワーク、担当コンサルタントのスキル、人柄は、他社と比較しても群を抜いていました。」
リクルートエージェント
業界大手のリクルートエージェントは、グローバル求人も業界トップクラスです。 海外向けサポートも積極的に展開しています。 グローバル専門キャリアコンサルタントが多数在籍し、納得のいく転職をフルサポートします。 |
サービスの特長
- 業界トップクラスの外資系・日系グローバル求人数
- 特別非公開求人を多数保有
- 次世代リーダー候補の求人
- 大手・優良企業の海外案件
- グローバル専門のキャリアコンサルタント
利用者の声
外資系企業⇒海外現地法人
「現職に留まればこれからも実績は残せたはず。そんな中、リスクのある転職であった事は事実。でも、全く迷いはない。これから始まるグローバルキャリアは今後の自分の新しいスタートといえます。」
まとめ
日本以外のキャリアを積むことで、複数の文化、スキルを身につけたグローバル人材を目指すことができます。
チャレンジの一歩が、希少価値の高い経験、技術を手に入れることにつながります。
【参考】
・経済産業省ウェブサイト
・エージェントサイト