機械運転には多くの種類があります。
定置・建設機械運転の業務は、専門性が高く、資格者の求人ニーズは安定しています。
定置・建設機械運転の種類と分類についてご紹介します。
定置・建設機械運転の種類
定置・建設機械運転とは
定置・建設機械運転には、発電・変電・送電・配電装置の操作・監視・点検・保守の仕事、クレーンなどの定置機関・機械、掘削機械・整地機械などの建設機械の点検・調整・操作・運転の仕事などがあります。
定置・建設機械
- 発電・変電・送電・配電装置
- 定置機関・機械
- 建設機械
- 採油・天然ガス採取機械
発電・変電の業務
発電所・変電所・電機動力室において、発電・配電装置の操作・監視・点検・保守の業務を行います。
発電・送電員
- 火力発電保守員
- 給電員
- 原子炉点検修理工
- 水力発電保守員
- 発電員
- 送電員
変電・配電員
- 変電員
- 変電保守員
- 配電員
- 配電室保守員
自家用電気係員
- 自家用発電運転員
- 動力室電気工
- 内燃機関運転工
ボイラーの業務
ボイラーオペレーターは陸用蒸気機関の取り扱い業務・保守・管理などの業務を行います。
ボイラーオペレーター
- ボイラー技士
- オイラーオペレーター
クレーン・ウインチ運転の業務
クレーン・デリック・ウインチなどの運転・点検・調整の業務を行います。
クレーン運転
- クレーンオペレーター
- デリック運転工
- トラッククレーン運転工
- 揚貨装置運転工
巻上機・コンベア運転
- ウインチ運転工
- コンベア運転工
- ホイスト運転工
- 巻上機運転工
ポンプ・ブロワー・コンプレッサー運転の業務
ポンプ・ブロワー・コンプレッサーの点検・調整・運転の業務を行います。
ポンプ・ブロワー・コンプレッサー運転
- ポンプ運転工
- ブロワー運転工
- コンプレッサー運転工
- 圧縮機運転工
- 換気装置運転工
- 空気移送装置運転工
建設機械運転の業務
土木工事・運搬機械・基礎工事用機械・削孔機械などの建設用機械の運転・点検・調整の業務、および地上・海中において、機械を操作・運転して、地殻から石油・天然ガス・温泉・水を採取するための掘削やボーリングの業務を行います。
建設用機械車両運転
- ショベルカー運転工
- ブルドーザ運転工
- ブレーカ運転工
- ロードローラ運転工
- 掘削機械運転工
- 重機オペレーター
舗装機械運転
- アスファルトフィニッシャ運転工
- アスファルト舗装機械運転工
- コンクリートフィニッシャ運転工
- コンクリート舗装機械運転工
さく井・ボーリング機械運転
- さく井工
- 試すい工
- ボーリング工
その他の建設機械運転
- コンクリート打設機械運転工
- さく岩機械運転工
- シールド掘進機運転工
- しゅんせつ機械運転工
その他の建設機械運転の業務
他に分類されない定置機関・建設機械の点検・調整・運転の業務を行います。
その他の機械運転
- 玉掛け技能士
- 冷凍装置運転工
- ケーブル機関運転工
- ごみ処理プラント操作員
採油・天然ガス採取の業務
地上・海中において、機械を操作・運転して、採油などの業務を行います。
採油・天然ガス採取機械運転
- ガスリフト採油工
- 送油機関士
- 採油ポンプ運転工
- 天然ガス採取工
建設機械運転の仕事をするには
建設機械運転の資格取得
機械運転の業務をするには、免許や資格を取得する必要があります。
建設機械運転は、建設・土木業界はもちろん、さまざまな業界で活かすことができます。
資格者の求人ニーズは高く、資格を持っていれば転職や就職に有利です。
キャリアでの活かし方
- 土木・建設業界
- 工場・製造業界
- 物流施設・倉庫業界
- ビルメンテナンス・管理業界 など
ボイラー技士試験
ボイラー技士になるには、ボイラー技士の免許試験に合格することが必要です。
試験には特級、一級、二級の区分があります。
他の資格や実務経験がない人は、受験資格に制限のない二級から受験することになります。
二級の受験資格
- 制限なし
試験日
毎月1~2回程度
試験地
全国の安全衛生技術センター
試験内容
各級ともに試験科目は共通ですが、範囲と内容は異なります。
- ボイラーの構造に関する知識
- ボイラーの取扱いに関する知識
- 燃料及び燃焼に関する知識
- 関係法令
合格率
- 特級:15~20%
- 1級:55~60%
- 2級:50%程度
問い合わせ
公益財団法人 安全衛生技術試験協会
転職・就職情報
一定のボイラーはボイラー技士の資格がなければ、取り扱うことができません。
資格を必要としないボイラーも普及していますが、資格者を求める傾向が強く、安定したニーズがあります。

車両系建設機械運転技能者
車両系建設機械運転技能者は、ブルドーザーやパワーショベルなど3トン以上の建設機械を運転するために必要な国家資格です。
土木・建設現場には不可欠な資格です。
指定教習機関で学科と実技の修了試験に合格すれば取得できます。
受験資格
満18歳以上
講習内容
- 学科
走行装置の構造・取り扱い、作業装置構造・取り扱い・作業方法、運転知識、関係法令 - 実技
走行操作、作業装置の操作、合図
講習日
1~6日間
問い合わせ
コマツ教習所 全国の各センター
転職・就職情報
指定教習機関の技能講習で学科と実技に合格すれば取得できますので、比較的取得しやすい資格といえます。
土木・建設業界では欠かせない、求人も多い資格です。
クレーン・デリック運転士
クレーン・デリック運転士は、すべてのクレーンとデリックを運転・操作することができる技術者の国家資格です。
受験資格
制限なし
試験日
毎月1・2回
試験内容
- 学科
クレーン及びデリックに関する知識、関係法令、原動機及び電気に関する知識、クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 - 実技
クレーンの運転、クレーンの運転のための合図
合格率
- 学科:55%程度
- 実技:50%程度
問い合わせ
公益財団法人 安全衛生技術試験協会
転職・就職情報
建設現場、工場、倉庫などで広くニーズがあり、建設・土木業界の転職・就職に有利です。
移動式クレーン運転士
移動式クレーン運転士は、吊り上げ荷重が5トン以上のトラッククレーン、ラフテレーンクレーン、クローラクレーン、フローチングクレーンなどの移動式クレーンを運転するために必要な国家資格です。
受験資格
制限なし
試験日
2ヵ月に1回
試験内容
- 学科
移動式クレーンに関する知識、原動機及び電気に関する知識、関係法令、移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 - 実技
移動式クレーンの運転、移動式クレーンの運転のための合図
合格率
- 学科:60%程度
- 実技:60%程度
問い合わせ
公益財団法人 安全衛生技術試験協会
転職・就職情報
建設現場や港湾などで活躍する移動式クレーンの操作は専門性が高く、建設業界での転職に役立ちます。

資格取得の勉強法
建設機械運転の学科試験は、独学や通信講座などで勉強する方法があります。
基礎知識の有無やかけられる時間、費用に応じて、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
テキストや問題集が市販されている試験は、独学で合格を目指すことができます。
独学に不安があったり、効率的に学習を進めたい人は、技術系の通信講座などを上手に活用することをおすすめします。
資格のダブル取得も有効で、業務の幅を広げることに役立ちます。
技術系の通信講座
多くの企業も利用する技術講座専門のJTEXでは、資格取得や技能向上のための技術系通信講座を数多く取り扱っています。
現場で役立つ専門性の高い通信教育講座を提供していて、技能検定の学科試験が免除となる認定訓練講座もあります。
資格のダブル取得
まとめ
建設機械運転の資格は専門性が高く、資格者の求人は多くあります。
ひとつの資格を持っているだけでも有効ですが、複数の資格を取得する人も多く、対応できる業務の幅が広がります。




【参考】
・総務省「日本標準職業分類」
・ハローワークインターネットサービス