保育士の資格を活かせる仕事・保育現場


保育士養成校を卒業した人の多くは、認可保育所に就職しています。

保育士試験に合格した人の多くも、認可保育所で働くことを希望しています。

認可保育所は保育士の資格を活かせる職場として代表的ではありますが、認可外保育施設とされていた事業が、2015年から地域保育事業として認可されるようになり、保育士の活躍する場所はさまざまな保育事業に広がっています。

保育士の資格を活かせる仕事、保育現場についてご紹介します。

保育士が活躍する保育現場

保育士の職場

保育士はさまざまな保育現場で活躍しています。

認可保育所が最も多いですが、活躍の場は多様化しています。

保育士として働きたい職場

  1. 認可保育所
  2. 小規模保育所
  3. 事業所内保育所
  4. 保育所以外の児童福祉施設
  5. 認定こども園
  6. 地域子育て支援拠点
  7. 放課後児童クラブ(学童クラブ)
  8. 企業主導型保育事業所
  9. 認可外保育施設
  10. 家庭的保育(保育ママ)
  11. 居宅訪問型保育(ベビーシッター等)

(全国保育士養成協議会「保育士試験合格者の就職状況等に関する調査研究」より)

保育所

保育園は法律上、保育所といいます。

保育園には公立・私立があり、公立保育園に就職するには、地方自治体の公務員試験に合格する必要があります。

私立保育園は、社会福祉法人、学校法人、宗教法人、企業などが運営していますので、それぞれの求人募集に応募することになります。

認可保育園

  • 子どもの数に対する職員の数、保育室の面積などについて、厚生労働省が定める基準を満たし、都道府県知事などの認可を得ている
  • 国による費用負担(給付金)があるので、安く利用できる

認可外保育施設

  • 都道府県知事などへの届け出があれば、個人や企業が自由に設置することができる
  • 認可保育園に準じた基準にもとづいて、設置先の地方自治体による指導・監督を受ける

地域型保育事業

  • 小規模保育
    対象は主に3歳未満の乳幼児。定員は6~19人
  • 家庭的保育
    対象は主に3歳未満の乳幼児。定員は1~5人
  • 事業所内保育
    対象は主に3歳未満の乳幼児。企業の事業所内の施設などで保育を行う
  • 居宅訪問型保育
    対象は主に3歳未満の乳幼児。子どもの自宅に訪問し、1対1で保育を行う

認定こども園

保育園と幼稚園の機能を合わせた施設です。

0歳から小学校入学前までの子どもを対象とします。

0~2歳児については保育士資格が必要とされています。

3歳以上の子どもは保育士資格と幼稚園教諭免許を両方もつ「保育教諭」が担当します。

認定こども園のタイプ

  • 幼保連携型
    認可幼稚園と認可保育所とが連携して、一体的な運営を行うタイプ
  • 幼稚園型
    認可幼稚園が保育所的な機能を備えて運営を行うタイプ
  • 保育所型
    認可保育所が幼稚園的な機能を備えて運営を行うタイプ
  • 地方裁量型
    幼稚園・保育所いずれの認可もない地域の教育・保育施設が必要な機能を果たすタイプ

保育園と幼稚園の違い

保育園は児童福祉施設の一つとして、日中、保育を必要とする子どもを預かり、保育します。

一方、幼稚園は学校に分類され、教育を目的として子どもが通う施設です。

保育園幼稚園
施設の種類児童福祉施設学校
管轄厚生労働省文部科学省
目的保護者の委託を受けて、乳児または幼児を保育すること幼児を保育し、成長のために適当な環境を与えて、心身の発達を助長すること
対象小学校就学前の乳児および幼児満3歳から小学校就学前までの幼児
資格・免許保育士幼稚園教諭
保育時間1日につき8時間を原則とする(延長保育を実施する園も増加)1日4時間を標準とする(預かり保育を実施する園も増加)

児童館・児童遊園

児童館や児童遊園をまとめて児童厚生施設といいます。

地域の子どもが健康に豊かに育つように、健全な遊びを提供する施設です。

保育士は、子どもの遊びを指導する職員として働くことができます。

児童館で行われている支援

  • 遊びを通しての集団的・個別的指導
  • 母親クラブ等の地域組織活動の育成・助長
  • 健康・体力の増進
  • 放課後児童の育成・指導
  • 年長児童の育成・指導
  • 子育て家庭への相談

乳児院

保護者が亡くなっていたり、事情により一緒に暮らせなかったりする1歳未満の乳児を(場合により幼児も)養育する施設です。

子どもは通いではなく、乳児院で生活します。

保育士は、看護師、栄養士などとともに、子どもの養育にあたります。

乳児院の1日の流れ(例)

時間流れ
 6:00起床、検温、おむつ交換、着替え
 7:30授乳、朝食
 9:00遊び、散歩
11:30授乳、昼食
12:30午睡
14:30おむつ交換、検温
15:00おやつ、遊び
16:00入浴
17:00授乳、夕食
18:00遊び
19:00就眠

児童養護施設

乳児院と同様に、保護者に代わって、子どもを養育する施設です。

原則として、乳児を除く18歳までの子どもが生活していて、学校には施設から通学します。

保育士は、身の回りの世話をするだけでなく、さまざまな相談に乗るなど、幅広く子どもの生活を支援します。

児童養護施設の援助

  • 入所に向けた支援
    不安を抱えた子どもを丁寧に迎え入れる
  • 施設内支援
    生活環境を快適に保ち、自分らしく生きられるよう支える
  • 退所に向けた支援
    家庭復帰や一人暮らしを見据え、スムーズに移行できるようにする
  • アフターケア
    大人になっていく過程を見守り続ける

障がい児施設

障がい児入所施設や児童発達支援センターなど、心身に障害のある子どもたちが利用する施設です。

保育士は、起床から就寝までの子どもの日常生活を支えます。

医師や看護師などの専門職と連携・協力して子どもの生活支援にあたります。

医師・看護師以外に連携する専門職

  • 職業指導員
    職業的に自立できるように、必要な技術の指導や援助を行う
  • 心理指導担当職員
    心理的なケアが必要、あるいは望ましいときに心理指導を行う
  • 児童発達支援管理責任者
    発達の課題をもとに支援計画を策定したり、集団療育の企画を行う
  • 理学療法士
    基本的な動作能力の回復のために、運動療法や電気・温熱などの物理療法を行う
  • 作業療法士
    入浴や食事など日常生活の動作やレクリエーションなど作業活動を通してリハビリを行う

病院

病院で働く保育士は、病棟保育士、医療保育士などと呼ばれます。

入院している子どもの生活や遊びの支援を行います。

子どもの年齢、入院期間、病気の症状や安静度に応じた遊びを提供します。

ベッドサイドや医師の許可が出ればプレイルームで遊ぶこともあります。

小児病棟では、医師や看護師だけでなく、薬剤師、臨床心理士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などさまざまな職種の人が働いています。

子どもたちがよりよい治療を受けられるように、病棟保育士には医療チームの一員として、情報共有をしながら専門性を発揮することが求められます。

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まとめ

保育士不足は大きな問題になっています。

保育士資格をもつ人が保育士の仕事に就かないことも理由のひとつです。

離職率を下げるために、保育士の待遇改善や安心して働ける環境を整える動きが進んでいます。

圧倒的に女性が多い職業ですが、男性保育士も増加中です。

代表的な職場は保育園ですが、さまざまな場所で保育の仕事に携わっています。

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