自動車・二輪車の業界研究


自動車は製造業をけん引する日本産業の柱であり、多くの雇用が生み出されています。

自動車業界は、環境規制や自動運転など大きな変革期にありますが、新型コロナウイルス感染拡大による需要の落ち込みと次世代技術への対応で、経営環境は厳しくなっています。

自動車・二輪車メーカーの転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

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自動車業界の最新動向(2021年)

自動車業界とは

自動車1台に3万点に上る部品が使われるといわれる自動車産業では、多くの部品メーカーが完成車メーカーを支える構造になっています。雇用創出の効果が大きく、製造業の中心を担っています。

日本の自動車メーカーは、サプライヤーをパートナーとして扱い、長期取引を行っています。自動車部品メーカーは、多くの場合、特定の自動車メーカーの企業グループ「企業系列」に属しています。

最新技術

各社は次世代技術の「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」の研究開発を進めています。

エコカー

電気自動車(EV)も燃料電池車(FCV)も電気でモーターを回して走ります。EVは急速充電器などを通じて電池にためた電気を使い、FCVは充填した水素を化学反応させて起こした電気を使います。世界的な環境規制の強化で開発競争が進んでいます。

自動運転

自動運転の実現により、交通事故の減少、渋滞の回避、二酸化炭素の削減などが見込まれます。将来的には無人運転の実用化を目指しています。

  • レベル1:運転支援
  • レベル2:部分自動運転
  • レベル3:条件付自動運転
  • レベル4:高度自動運転
  • レベル5:完全自動運転

カーシェア

カーシェアの普及が進んでいましたが、新型コロナの影響で利用者が減少しています。

自動車(国内)

好調を継続していた新車販売台数は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により減少しましたが、中国市場の回復とともに増加しています。

自動車部品メーカーはブレーキや電線、ドア、ゴム部品などを自動車メーカーに供給しています。一部の大手企業を除き、多くは中小企業で構成されています。

トヨタ自動車

国内最大のメーカー。ハイブリット車に大きな強みがあります。

  • 従業員数:359,542人
  • 平均年齢:39歳
  • 国内販売台数:229万台
  • 世界販売台数:1,045万台

トヨタ自動車系部品メーカー

  • デンソー:自動車部品国内最大手
  • アイシン精機
  • 豊田自動織機
  • トヨタ紡織
  • ジェイテクト
  • 豊田合成
  • 東海理化
  • フタバ産業

ホンダ

登録車販売2位。登録車はコンパクト車やミニバンが中心です。

  • 従業員数:218,674人
  • 平均年齢:46歳
  • 国内販売台数:68万台
  • 世界販売台数:479万台

ホンダ系部品メーカー

  • ケーヒン
  • テイ・エス テック
  • ユタカ技研
  • ショーワ
  • エフテック
  • 八千代工業

スズキ

小型車、二輪大手。軽を主体として販売台数を伸ばしていましたが、販売台数は減少。

  • 従業員数:68,499人
  • 平均年齢:40歳
  • 国内販売台数:67万台
  • 世界販売台数:285万台

日産自動車

登録車販売3位。EVと自動運転技術に注力しています。経営陣の逮捕でブランドイメージが悪化。

  • 従業員数:136,134人
  • 平均年齢:41歳
  • 国内販売台数:53万台
  • 世界販売台数:493万台

日産自動車系部品メーカー

  • ジヤトコ
  • 愛知機械工業
  • ユニプレス

ダイハツ工業

軽の首位。トヨタの完全子会社でトヨタの小型車戦略を担っています。

  • 国内販売台数:63万台
  • 世界販売台数:103万台

マツダ

ディーゼルエンジンに強みがあります。

  • 従業員数:50,479人
  • 平均年齢:41歳
  • 国内販売台数:20万台
  • 世界販売台数:141万台

SUBARU

利益率は業界トップ。アメリカ市場に強みがあります。

  • 従業員数:35,034人
  • 平均年齢:38歳
  • 国内販売台数:12万台
  • 世界販売台数:103万台

独立系部品メーカー

  • 矢崎総業
  • マレリ
  • 日本精工
  • 小糸製作所
  • ニッパツ
  • NTN
  • NOK
  • KYB
  • トピー工業
  • サンデンホールティングス
  • 曙ブレーキ工業
  • スタンレー電気

自動車(海外)

「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」など次世代技術の研究開発の負担を軽減するため、自動車メーカー間での提携、協力が進んでいます。

世界販売台数

  1. フォルクスワーゲン(独)
  2. トヨタ自動車(日)
  3. ルノー・日産・三菱アライアンス
  4. ゼネラル・モーターズ(米)
  5. 現代自動車グループ(韓)
  6. フォード・モーター(米)
  7. ホンダ(日)
  8. フィアット・クライスラー・オートモービルズ
  9. グループPSA(仏)
  10. ダイムラー(独)

トラック

次世代車両開発を推進。メーカー間のグループ系列を超えた提携が進んでいます。

いすゞ自動車

トラック大手。国内唯一の独立系メーカーです。

  • 従業員数:36,856人
  • 平均年齢:41歳
  • 国内販売台数:8万台
  • 世界販売台数:60万台

日野自動車

大型トラックに強み。一部トヨタブランドのトラックを受託生産をしています。

  • 従業員数:34,548人
  • 平均年齢:38歳
  • 国内販売台数:6万台
  • 世界販売台数:18万台

三菱ふそうトラック・バス

三菱自動車からダイムラーの傘下に。アジア戦略を担っています。

二輪車

ホンダとヤマハが世界2強。世界最大市場のインドが成長をけん引しています。

ホンダ

世界首位。アジアを中心に世界市場で高いシェアを占めています。

  • 世界販売台数:1,934万台

ヤマハ発動機

世界3位。売上の9割が海外です。インドネシア中心にアジアを強化しています。

  • 従業員数:55,518人
  • 平均年齢:43歳
  • 世界販売台数:505万台

中古車

中古車業界は価格競争が激化し、個人から車を仕入れるなど小売り重視の流れが見られるようになっています。

中古車買い取り

従来の卸売中心から小売強化の流れが加速しています。

  • IDOM
  • カーチスホールディングス
  • アップルオートネットワーク
  • バイク王&カンパニー

カーオークション

競争激化で落札率は低下しています。

  • ユー・エス・エス
  • トヨタユーゼック
  • オークネット

中古車販売

新車市場の成長可能性が低く、中古車市場も伸び悩むとみられます。

  • ビックモーター
  • ネクステージ
  • ケーユーホールディングス

自動車業界の売上高ランキング

自動車・二輪車製造

順位企業名売上高(百万円)
1トヨタ自動車30,225,681
2本田技研工業15,888,617
3日産自動車11,574,247
4スズキ3,871,496
5マツダ3,564,696
6SUBARU3,160,514
7三菱自動車工業2,514,594
8いすゞ自動車2,149,168
9日野自動車1,981,331
10ヤマハ発動機1,673,137
11川崎重工業1,594,743
12ダイハツ工業1,351,000
13三菱ふそうトラック・バス729,166
14UDトラックス256,511

(帝国データバンク『業界動向2020-Ⅰ』より)

自動車業界の採用市場

自動車業界の求人・転職

自動車業界は好調から一転し、需要が減少しましたが、次世代技術の研究開発は継続する方針です。

自動運転やIoTなど新しい技術開発が急務となっているため、組み込み・ソフト系エンジニアのニーズが一段と高くなっています。

生産性向上を目的とする「工場のスマート化」にも力を入れ始めていますので、生産技術開発の技術者や生産のプロセス全体や工場内のシステムを設計するエンジニアが求められています。

輸送用機器製造業の給与

区分20~24歳25~29歳41.1歳(平均)
所定内労働時間157時間155時間156時間
残業25時間28時間23時間
月収260,700円302,000円376,200円
年間賞与等555,700円799,100円1,278,000円
年収3,684,100円4,423,100円5,792,400円

(厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」より)

自動車業界の転職活動

転職エージェントの転職支援サービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアコンサルタントが転職をサポートしてくれます。

  • 非公開・好条件の求人紹介
  • 専任のキャリアコンサルタント
  • 企業ごとの書類作成・面接対策など

キャリアごとの転職支援

まとめ

市場規模も働く人も桁違いの自動車業界の動向は、労働市場にも大きな影響を及ぼします。

自動車業界では生き残りをかけて、次世代技術の研究開発を進めていますので、成長領域の機械系、電気系、ソフト系の各エンジニア採用は継続されるでしょう。

ソフト系は組み込みエンジニアに加え、自動運転、コネクテッドカーなどの開発が活発になっていることから、IT・通信領域のエンジニアも求められます。

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