自動車産業の転職業界研究


自動車業界は製造業をけん引する日本産業の柱であり、多くの雇用が生み出されています。

自動車は今、環境規制や自動運転など大きな変革期にあります。自動車産業の転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

自動車業界の最新動向(2020年)

自動車業界とは

自動車1台に3万点に上る部品が使われるといわれる自動車産業では、多くの部品メーカーが完成車メーカーを支える構造になっています。雇用創出の効果が大きく、製造業の中心を担っています。

日本の自動車メーカーは、サプライヤーをパートナーとして扱い、長期取引を行っています。自動車部品メーカーは、多くの場合、特定の自動車メーカーの企業グループ「企業系列」に属しています。

最新技術

各国の環境意識の高まりとともにガソリンエンジン車からエコカーへシフトする動きが加速しています。多様なエコカーの開発が進んでいます。

エコカー

電気自動車(EV)も燃料電池車(FCV)も電気でモーターを回して走ります。EVは急速充電器などを通じて電池にためた電気を使い、FCVは充填した水素を化学反応させて起こした電気を使います。世界的な環境規制の強化で開発競争が進んでいます。

自動運転

自動運転の実現により、交通事故の減少、渋滞の回避、二酸化炭素の削減などが見込まれます。将来的には無人運転の実用化を目指しています。

  • レベル1:運転支援
  • レベル2:部分自動運転
  • レベル3:条件付自動運転
  • レベル4:高度自動運転
  • レベル5:完全自動運転

自動車(国内)

国内新車販売台数は3年連続で増加。販売が好調な軽自動車の存在感が高まっています。

電気自動車(EV)などを巡る提携が活発化し、エンジン車から電気自動車(EV)へシフトする動きが、各国で強まっています。

トヨタ自動車

国内最大のメーカー。ハイブリット車に大きな強みがあります。

  • 従業員数:370,870人
  • 平均年齢:39歳
  • 世界販売台数:1,060万台

ホンダ

登録車販売3位。登録車はコンパクト車やミニバンが中心です。

  • 従業員数:219,722人
  • 平均年齢:46歳
  • 世界販売台数:532万台

スズキ

小型車、二輪大手。軽を主体として販売台数を伸ばしています。

  • 従業員数:67,721人
  • 平均年齢:40歳
  • 国内販売台数:332万台

日産自動車

登録車販売2位。EVと自動運転技術に注力しています。経営陣の逮捕でブランドイメージが悪化。

  • 従業員数:138,893人
  • 平均年齢:42歳
  • 国内販売台数:551万台

マツダ

ディーゼルエンジンに強み。販売店改装と正価販売を進めています。

  • 従業員数:49,998人
  • 平均年齢:41歳
  • 国内販売台数:156万台

SUBARU

利益率は業界トップ。部品不具合で工場を一時操業停止した影響の落ち込みが目立ちします。

  • 従業員数:34,200人
  • 平均年齢:38歳
  • 国内販売台数:100万台

自動車(海外)

コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化など次世代技術の開発競争が激化。複雑な部品の組み合わせであるエンジンに比べて、EVは構造が簡単なため、新規参入しやすく、異業種との競争も激しくなりそうです。

世界販売台数

  1. フォルクスワーゲン
  2. ルノー・日産・三菱アライアンス
  3. トヨタ自動車
  4. ゼネラル・モーターズ
  5. 現代自動車
  6. フォード・モーター
  7. ホンダ
  8. フィアット・クライスラー・オートモービルズ
  9. グループPSA
  10. ダイムラー

トラック

次世代車両開発を推進。メーカー間のグループ系列を超えた提携が進んでいます。

いすゞ自動車

トラック大手。国内唯一の独立系メーカーです。

  • 従業員数:37,263人
  • 平均年齢:41歳
  • 世界販売台数:53万台

日野自動車

大型トラックに強み。一部トヨタブランドのトラックを受託生産をしています。

  • 従業員数:34,069人
  • 平均年齢:37歳
  • 世界販売台数:20万台

三菱ふそうトラック・バス

三菱自動車がダイムラーに売却。アジア戦略を担っています。

自動車部品

自動車の部品メーカーはブレーキや電線、ドア、ゴム部品などを自動車メーカーに供給しています。一部の大手企業を除き、多くは中小企業で構成されています。自動運転や電動化などの次世代技術対応の研究開発を急いでいます。

トヨタ系

  • デンソー:自動車部品国内最大手
  • アイシン精機
  • 豊田自動織機
  • トヨタ紡織
  • ジェイテクト
  • 豊田合成
  • 東海理化
  • 小糸製作所

ホンダ系

  • ケーヒン
  • テイ・エス テック
  • ユタカ技研
  • ショーワ
  • エフテック
  • 八千代工業

独立系

  • 日本精工
  • NTN
  • 矢崎総業
  • ユニプレス
  • NOK
  • ニッパツ
  • KYB
  • トピー工業
  • サンデンホールティングス
  • 曙ブレーキ工業
  • スタンレー電気

海外勢

  • ボッシュ(独):世界最大の自動車部品メーカー
  • ZF(独)
  • コンチネンタル(独)
  • マグナ・インターナショナル(カナダ)

二輪車

ホンダとヤマハが世界2強。世界最大市場のインドが成長をけん引しています。

ホンダ

世界首位。アジアを中心に世界市場で高いシェアを占めています。

  • 世界販売台数:2,023万台

ヤマハ発動機

売上の9割が海外。インドネシア中心にアジアを強化しています。

  • 従業員数:53,977人
  • 平均年齢:43歳
  • 世界販売台数:537万台

タイヤ

タイヤ大手メーカーは先進国市場を中心に高付加価値品へのシフトを加速しています。

ブリヂストン

世界タイヤ市場トップシェア。高付加価値商品が多く、原料開発から小売まで一貫して行っています。

  • 従業員数:143,509人
  • 平均年齢:40歳

住友ゴム工業

「ダンロップ」ブランドが主力。米グッドイヤーとの提携解消で北米事業を強化しています。

  • 従業員数:37,852人
  • 平均年齢:41歳

横浜ゴム

スポーティタイプに定評。

  • 従業員数:26,274人
  • 平均年齢:39歳

TOYO TIRE

旧東洋ゴム工業。ミニバン専用タイヤに強みがあります。免震ゴム不正が発覚。

  • 従業員数:11,449人
  • 平均年齢:39歳

中古車

中古車業界は価格競争が激化し、個人から車を仕入れるなど小売り重視の流れが見られるようになっています。

中古車買い取り

従来の卸売中心から小売強化の流れが加速しています。

  • IDOM
  • カーチスホールディングス
  • アップルオートネットワーク
  • バイク王&カンパニー

カーオークション

競争激化で落札率は低下しています。

  • ユー・エス・エス
  • トヨタユーゼック
  • オークネット

中古車販売

新車市場の成長可能性が低く、中古車市場も伸び悩むとみられます。

  • ビックモーター
  • ネクステージ
  • ケーユーホールディングス

自動車業界の売上高ランキング

自動車・二輪車製造

順位企業名売上高(百万円)
1トヨタ自動車29,379,510
2本田技研工業15,361,146
3日産自動車11,951,169
4スズキ3,757,219
5マツダ3,474,024
6SUBARU3,405,221
7三菱自動車工業2,192,389
8いすゞ自動車2,070,359
9日野自動車1,837,982
10ヤマハ発動機1,670,090
11川崎重工業1,574,242
12ダイハツ工業1,315,000
13三菱ふそうトラック・バス719,528
14UDトラックス258,640

自動車部品製造業

順位企業名売上高(百万円)
1デンソー5,108,291
2アイシン精機3,908,937
3豊田自動織機2,003,973
4ジェイテクト1,441,170
5トヨタ紡織1,399,530
6アイシン・エィ・ダブリュ1,384,322
7カルソニックカンセイ1,053,318
8日本精工1,020,338
9小糸製作所848,868
10豊田合成806,938
11NTN744,372
12NOK729,341
13日本発条659,730
14矢崎部品572,434
15住友電装530,025
16東海理化電機製作所481,945
17日立オートモティブシステムズ449,522
18スタンレー電気442,165
19フタバ産業440,446
20ジヤトコ432,143

(帝国データバンク『業界動向2019-Ⅰ』より)

自動車業界の採用市場

自動車業界の求人・転職

自動車・自動車部品を中心とする自動車業界は好調を維持し、求人数は高い水準で推移しています。機械・電気・制御系エンジニアの求人が多く、自動運転やIoTなど新しい技術開発が急務となっているため、組み込み・ソフト系エンジニアのニーズが一段と高くなっています。関連学科卒業者を対象に、未経験者・第二新卒の採用を行う企業もあります。

生産性向上を目的とする「工場のスマート化」にも力を入れ始めていますので、生産技術開発の技術者や生産のプロセス全体や工場内のシステムを設計するエンジニアが求められています。

輸送用機器製造業の給与

区分20~24歳25~29歳40.8歳(平均)
所定内労働時間161時間160時間160時間
残業28時間29時間23時間
月収265,500円301,400円379,700円
年間賞与等614,800円835,400円1,345,100円
年収3,800,800円4,452,200円5,901,500円

(厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」より)

技術系・エンジニアの転職支援

エンジニア専門の転職支援はメイテックネクスト
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まとめ

市場規模も働く人も桁違いの自動車業界。機械系、電気系、ソフト系の各エンジニアの求人ニーズは高い水準です。ソフト系は組み込みエンジニアに加え、自動運転、コネクテッドカーなどの開発が活発になっていることから、IT・通信領域のソフト系エンジニアのニーズも高まっています。

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