自動車・部品メーカーの転職業界研究


自動車業界は製造業をけん引する日本産業の柱であり、多くの雇用が生み出されています。

自動車業界は今、環境規制や自動運転など大きな変革期にあります。自動車メーカーの転職・就職で押さえておきたい業界の動向、業績ランキング、採用市場をご紹介します。

自動車業界の最新動向(2019年)

自動車業界とは

自動車1台に3万点に上る部品が使われるといわれる自動車産業では、多くの部品メーカーが完成車メーカーを支える構造になっています。雇用創出の効果が大きく、製造業の中心を担っています。

日本の自動車メーカーは、サプライヤーをパートナーとして扱い、長期取引を行っています。自動車部品メーカーは、多くの場合、特定の自動車メーカーの企業グループ「企業系列」に属しています。

最新技術

各国の環境意識の高まりとともにガソリンエンジン車からエコカーへシフトする動きが加速しています。多様なエコカーの開発が進んでいます。

エコカー

電気自動車(EV)も燃料電池車(FCV)も電気でモーターを回して走ります。EVは急速充電器などを通じて電池にためた電気を使い、FCVは充填した水素を化学反応させて起こした電気を使います。世界的な環境規制の強化で市場拡大は確実となっています。

自動運転車

自動運転の実現により、交通事故の減少、渋滞の回避、二酸化炭素の削減などが見込まれます。将来的には無人運転の実用化を目指しています。

  • レベル1:運転支援
  • レベル2:部分自動運転
  • レベル3:条件付自動運転
  • レベル4:高度自動運転
  • レベル5:完全自動運転

自動車(国内)

国内新車販売台数は2年連続で500万台を突破。電気自動車(EV)などを巡る提携が活発化しています。エンジン車から電気自動車(EV)へシフトする動きが、各国で強まっています。

トヨタ自動車

国内最大のメーカー。ハイブリット車に大きな強みがあります。

  • 国内販売台数:159万台
  • 従業員数:369,124人
  • 平均年齢:39歳

ホンダ

登録車販売3位。登録車はコンパクト車やミニバンが中心です。

  • 国内販売台数:72万台
  • 従業員数:215,638人
  • 平均年齢:45歳

スズキ

スズキはフォルクスワーゲンとの提携を解消し、他社との戦略的提携を推進しています。

  • 国内販売台数:66万台
  • 従業員数:65,179人
  • 平均年齢:40歳

日産自動車

仏ルノー、三菱自動車との資本提携。登録車販売2位。EVと自動運転技術に注力しています。

  • 国内販売台数:58万台
  • 従業員数:138,910人
  • 平均年齢:43歳

SUBARU

利益率は業界トップ。完成車検査、燃費不正問題が相次いて発覚。

  • 国内販売台数:16万台
  • 従業員数:33,544人
  • 平均年齢:38歳

マツダ

ディーゼルエンジンに強み。販売店改装と正価販売を進めています。

  • 国内販売台数:21万台
  • 従業員数:49,755人
  • 平均年齢:41歳

自動車(海外)

コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化など次世代技術の開発競争が激化。複雑な部品の組み合わせであるエンジンに比べて、EVは構造が簡単なため、新規参入しやすく、異業種との競争も激しくなりそうです。

海外メーカー

  • フォルクスワーゲン
  • ルノー
  • ゼネラル・モーターズ
  • フォード・モーター
  • フィアット・クライスラー・オートモービルズ
  • プジョーシトロエン
  • BMW
  • ダイムラー
  • 現代自動車

トラック

次世代車両開発を推進。メーカー間のグループ系列を超えた提携が進んでいます。

いすゞ自動車

トラック大手。国内唯一の独立系メーカーです。

  • 世界販売台数:50万台
  • 従業員数:35,262人
  • 平均年齢:41歳

日野自動車

トヨタ系商用車メーカー。一部トヨタブランドのトラックを受託生産をしています。

  • 世界販売台数:18万台
  • 従業員数:32,719人
  • 平均年齢:37歳

三菱ふそうトラック・バス

三菱自動車がダイムラーに売却。アジア戦略を担っています。

自動車部品

自動車の部品メーカーはブレーキや電線、ドア、ゴム部品などを自動車メーカーに供給しています。一部の大手企業を除き、多くは中小企業で構成されています。自動運転や電動化などの次世代技術を巡り、部品メーカー各社は事業見直しや再編を進めています。

トヨタ系

  • デンソー:自動車部品国内最大手
  • アイシン精機
  • 豊田自動織機
  • トヨタ紡織
  • ジェイテクト
  • 豊田合成
  • 東海理化
  • 小糸製作所

ホンダ系

  • ケーヒン
  • テイ・エス テック
  • ユタカ技研
  • ショーワ
  • エフテック
  • 八千代工業

独立系

  • 日本精工
  • NTN
  • 矢崎総業
  • タカタ:エアバッグ問題で民事再生計画が確定
  • NOK
  • ニッパツ
  • KYB
  • トピー工業
  • サンデンホールティングス
  • 曙ブレーキ工業
  • カルソニックカンセイ
  • 鬼怒川ゴム工業
  • スタンレー電気

海外勢

  • ボッシュ(独):世界最大の自動車部品メーカー
  • ZF(独)
  • コンチネンタル(独)
  • マグナ・インターナショナル(カナダ)

二輪車

ホンダとヤマハが世界2強。世界最大市場のインドが成長をけん引しています。

ホンダ

世界首位。アジアを中心に世界市場で高いシェアを占めています。

  • 世界販売台数:1,955万台
  • 部門売上高:2兆387億円

ヤマハ発動機

売上の9割が海外。インドネシア中心にインドを強化しています。

  • 世界販売台数:539万台
  • 部門売上高:1兆452億円

タイヤ

タイヤ大手メーカーは先進国市場を中心に高付加価値品へのシフトを加速しています。

ブリヂストン

世界タイヤ市場トップシェア。高付加価値商品が多く、原料開発から小売まで一貫して行っています。

  • 売上高:3兆6,434億円
  • 従業員数:142,669人
  • 平均年齢:39歳

住友ゴム工業

「ダンロップ」ブランドが主力。米グッドイヤーとの提携解消で北米事業を強化しています。

  • 売上高:8,778億円
  • 従業員数:220,600人
  • 平均年齢:40歳

横浜ゴム

スポーティタイプに定評があります。農機用に強い蘭アライアンス社を買収。

  • 売上高:6,452億円
  • 従業員数:25,6741人
  • 平均年齢:39歳

東洋ゴム工業

「TOYO TIRE」に社名変更。ミニバン専用タイヤに強みがあります。免震ゴム不正が発覚。

  • 売上高:4,049億円
  • 従業員数:11,694人
  • 平均年齢:39歳

中古車

中古車業界は価格競争が激化し、個人から車を仕入れるなど小売り重視の流れが見られるようになっています。

中古車買い取り

従来の卸売中心から小売強化の流れが加速しています。

  • IDOM
  • カーチスホールディングス
  • アップルオートネットワーク
  • バイク王&カンパニー

カーオークション

競争激化で落札率は低下しています。

  • ユー・エス・エス
  • トヨタユーゼック
  • オークネット

中古車販売

少子高齢化や若者の車離れで、中古車販売店の淘汰が進んでいます。

  • ビックモーター
  • ネクステージ
  • ケーユーホールディングス

自動車業界の売上高ランキング

自動車・二輪車製造

順位 企業名 売上高(百万円)
1 トヨタ自動車 29,379,510
2 本田技研工業 15,361,146
3 日産自動車 11,951,169
4 スズキ 3,757,219
5 マツダ 3,474,024
6 SUBARU 3,405,221
7 三菱自動車工業 2,192,389
8 いすゞ自動車 2,070,359
9 日野自動車 1,837,982
10 ヤマハ発動機 1,670,090
11 川崎重工業 1,574,242
12 ダイハツ工業 1,315,000
13 三菱ふそうトラック・バス 719,528
14 UDトラックス 258,640

自動車部品製造業

順位 企業名 売上高(百万円)
1 デンソー 5,108,291
2 アイシン精機 3,908,937
3 豊田自動織機 2,003,973
4 ジェイテクト 1,441,170
5 トヨタ紡織 1,399,530
6 アイシン・エィ・ダブリュ 1,384,322
7 カルソニックカンセイ 1,053,318
8 日本精工 1,020,338
9 小糸製作所 848,868
10 豊田合成 806,938
11 NTN 744,372
12 NOK 729,341
13 日本発条 659,730
14 矢崎部品 572,434
15 住友電装 530,025
16 東海理化電機製作所 481,945
17 日立オートモティブシステムズ 449,522
18 スタンレー電気 442,165
19 フタバ産業 440,446
20 ジヤトコ 432,143

(帝国データバンク『業界動向2019-Ⅰ』より)

自動車業界の採用市場

自動車業界の求人・転職

自動車・自動車部品を中心とする自動車業界は好調を維持し、求人数は高い水準で推移しています。機械・電気・制御系エンジニアの求人が多く、自動運転やIoTなど新しい技術開発が急務となっているため、組み込み・ソフト系エンジニアのニーズが一段と高くなっています。関連学科卒業者を対象に、未経験者・第二新卒の採用を行う企業もあります。

生産性向上を目的とする「工場のスマート化」にも力を入れ始めていますので、生産技術開発の技術者や生産のプロセス全体や工場内のシステムを設計するエンジニアが求められています。

輸送用機器製造業の給与

区分 20~24歳 25~29歳 40.8歳(平均)
所定内労働時間 161時間 160時間 160時間
残業 28時間 29時間 23時間
月収 265,500円 301,400円 379,700円
年間賞与等 614,800円 835,400円 1,345,100円
年収 3,800,800円 4,452,200円 5,901,500円

(厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」より)

技術系・エンジニアの転職支援

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まとめ

市場規模も働く人も桁違いの自動車業界。機械系、電気系、ソフト系の各エンジニアの求人ニーズは高い水準です。ソフト系は組み込みエンジニアに加え、自動運転、コネクテッドカーなどの開発が活発になっていることから、IT・通信領域のソフト系エンジニアのニーズも高まっています。

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