機械産業の業界研究


機械産業は自動車や家電、航空機、船舶など多くの産業を支えています。機械メーカーの数は多く、就業者数は製造業トップです。

機械産業の転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

スポンサーリンク

機械業界の最新動向(2020年)

機械産業とは

機械産業は幅広く、多岐にわたる機械群で構成されています。伝統的に一般機械、電気機械、輸送用機械、精密機械の4つに分類されてきました。その分類のうち一般機械が狭義の機械といわれています。

総務省の日本標準産業分類では、一般機械器具製造業は、はん用機械器具、生産用機械器具、業務用機械器具という3つの分類に細分化されています。

日本標準産業分類

  • はん用機械器具製造業
    ・ボイラ・原動機製造業
  • 生産用機械器具製造業
    ・農業用機械器具製造業
    ・建設機械・鉱山機械製造業
    ・繊維機械製造業
    ・生活関連産業用機械製造業
    ・包装・荷造機械製造業
    ・金属加工機械製造業
    ・半導体・フラットパネルディスプレイ製造業
  • 業務用機械器具製造業
    ・事務用機械器具製造業
    医療用機械器具・医療用品製造業

建設機械

油圧ショベルやブルドーザー、クレーンなどインフラ整備に欠かせない建設機械。種類が多く、機種も多様化しています。

中国、北米の住宅建設やインフラ投資が好調に推移していますが、原料価格の上昇や貿易摩擦などが懸念材料です。

コマツ

米国キャタピラー社に次ぐ世界2位の建設機械メーカー。アジア地域ではトップシェアです。

  • 従業員数:61,908人
  • 平均年齢:40歳
  • 平均年収:760万円

日立建機

国内2位の建設機械メーカー。油圧ショベルを中心に事業を展開しています。

  • 従業員数:24,591人
  • 平均年齢:39歳
  • 平均年収:729万円

クボタ

トラクタなどの農業機械で国内トップ。小型建設機械や機械用エンジンにも強みがあります。

  • 従業員数:40,202人
  • 平均年齢:41歳
  • 平均年収:793万円

工作機械

自動車や航空機、各種製品の金属部品を加工する工作機械。代表的な工作機械にはマシニングセンタ(MC)や数値制御(NC)旋盤などがあり、製造業の基礎を支えています。

2018年の受注額は、過去最高を更新しましたが、米中貿易摩擦の影響で失速が懸念されます。

DMG森精機

業界首位。世界最大級の工作機械メーカーグループです。NC旋盤やMCを主力としています。

  • 従業員数:13,042人
  • 平均年齢:41歳
  • 平均年収:805万円

オークマ

NC旋盤やMCを中心に国内3強の一角を占めています。独自の技術力に定評があり、自動車や航空機関連に強みを発揮しています。

  • 従業員数:3,594人
  • 平均年齢:38歳
  • 平均年収:706万円

ヤマザキマザック

非上場企業ですが、業界大手の工作機械メーカーです。いち早く海外展開を開始し、売上の80%以上は海外向けです。

  • 従業員数:8,429人

ジェイテクト

ベアリング大手。自動車部品、軸受け、工作機械が主力です。

  • 従業員数:49,693人
  • 平均年齢:39歳
  • 平均年収:701万円

ファナック

工作機械用NC装置で世界シェアトップ。自動車向けの多関節ロボットにも強みがあります。積極的な世界展開で競争力を高めています。

  • 従業員数:7,866人
  • 平均年齢:41歳
  • 平均年収:1,364万円

牧野フライス製作所

航空機部品向けなど精度が要求されるMCに強みがあります。放電加工機も手掛けています。

  • 従業員数:4,805人
  • 平均年齢:39歳
  • 平均年収:690万円

アマダホールディングス

金属加工機械大手。板金機械で国内シェア7割を占める最大手です。

  • 従業員数:9,256人
  • 平均年齢:44歳

アイダエンジニアリング

板金・プレス機械大手。国内外の自動車向けに強みがあります。

  • 従業員数:2,202人
  • 平均年齢:39歳

東芝機械

東芝系メーカー。大型工作機と射出成型機に強みがあります。

  • 従業員数:3,346人
  • 平均年齢:43歳

NC旋盤が主力

  • シチズンマシナリー
  • スター精機
  • ツガミ

産業用ロボット

産業用ロボットは製造現場のものづくりで自動化や効率化を実現するために開発されてきました。自動車溶接などによく使われる多関節ロボットと電子部品をプリント基板に載せる電子部品実装機に分けられます。

世界的に好調が続き、人件費高騰、人手不足の対策として導入が進んでいます。米中貿易摩擦は懸念されますが、中長期的な成長が続くと見られています。

安川電機

多関節ロボットは累計台数で世界首位。医療分野の開拓にも取り組んでいます。

  • 従業員数:13,139人
  • 平均年齢:42歳
  • 平均年収:861万円

不二越

事業の柱をロボットに転換。

  • 従業員数:7,484人
  • 平均年齢:39歳
  • 平均年収:663万円

総合重機

総合重機の主要6社は、造船から出発し、事業を多角化してきました。造船で培った技術をもとに発電設備、航空エンジンなどを展開しています。

三菱重工業

総合重機トップ。航空・宇宙分野に力を入れています。

  • 従業員数:80,744人
  • 平均年齢:40歳
  • 平均年収:848万円

川崎重工業

総合重機大手。鉄道車両や大型二輪などに強みがあります。医療用ロボットの本格的な開発を進めています。

  • 従業員数:35,691人
  • 平均年齢:39歳
  • 平均年収:707万円

IHI

総合重機大手。航空エンジン、火力発電用ボイラー、LNGタンクなどに強みがあります。

  • 従業員数:29,286人
  • 平均年齢:40歳
  • 平均年収:763万円

住友重機械工業

住友系総合重機大手。変減速機は世界トップクラスです。

  • 従業員数:22,543人
  • 平均年齢:43歳
  • 平均年収:785万円

三井E&Sホールディングス

旧三井造船。造船以外の機械やプラントを強化しています。

  • 従業員数:13,525人
  • 平均年齢:47歳

日立造船

造船は分離。ごみ焼却発電プラントなど環境設備に強みがあります。

  • 従業員数:10,685人
  • 平均年齢:41歳

精密機械

デジタルカメラはスマートフォンのカメラ機能の向上などにより市場は縮小傾向ですが、メーカー各社は高級機種に注力し、差別化を進めています。

デジカメ世界シェア

  1. キヤノン
  2. ニコン
  3. ソニー
  4. 富士フイルム
  5. オリンパス

機械業界の売上高ランキング

建設機械

順位企業名売上高(百万円)
1小松製作所2,725,243
2クボタ1,850,316
3日立建機1,033,703
4キャタピラージャパン300,000
5コベルコ建機222,490
6タダノ188,451
7古河機械金属174,116
8住友建機137,512
9竹内製作所110,175
10日立建機ティエア88,315
11加藤製作所85,409
12アイチコーポレーション61,838
13北越工業41,022
14住友重機械建機クレーン37,236
15日工31,780
16ラサ工業30,999
17古河ロックドリル24,875
18酒井重工業24,775
19長津工業21,000
20光洋機械産業16,128

工作機械

順位企業名売上高(百万円)
1ジェイテクト1,520,893
2ファナック635,568
3DMG森精機501,248
4アマダホールディングス338,175
5オークマ211,732
6牧野フライス製作所204,709
7東芝機械117,405
8アイダエンジニアリング84,082
9ソディック82,716
10スター精密65,939
11ツガミ68,486
12コマツNTC60,870
13シチズンマシナリー54,436
14光洋機械工業43,391
15岡本工作機械製作所36,067
16滝澤鉄工所30,988
17エンシュウ30,747
18スギノマシン29,858
19ホーコス27,958
20トーヨーエイテック27,703

産業機械

順位企業名売上高(百万円)
1日立製作所9,480,619
2日本製鉄6,177,947
3三菱電機4,519,921
4三菱重工業4,078,344
5東芝3,693,539
6小松製作所2,725,243
7ダイキン工業2,481,109
8豊田自動織機2,214,946
9神戸製鋼所1,971,869
10クボタ1,850,316
11川崎重工業1,594,743
12IHI1,483,442
13日立金属1,023,421
14住友重機械工業903,051
15三菱日立パワーシステムズ841,646
16オムロン732,581
17NOK669,482
18三井E&Sホールディングス656,504
19ファナック635,568
20荏原製作所509,175

(帝国データバンク『業界動向2020-Ⅰ』より)

機械業界の採用市場

機械業界の求人・転職

機械業界では人材の確保と育成が課題になっています。産業用機械・精密機械などの領域で求人数が増加。

製品開発、品質管理・保証、生産技術など技術系を中心に、海外営業など事務系求人も出ています。特にニーズの高い技術系は転職のチャンスが広がっています。

企業間の事業譲渡や提携の動きが増え、変化に柔軟に対応できることも重要になっています。

生産機械製造業の給与

区分20~24歳25~29歳42.6歳(平均)
所定内労働時間168時間168時間168時間
残業24時間27時間21時間
月収242,100円282,800円347,000円
年間賞与等511,200円735,900円1,069,600円
年収3,416,400円4,129,500円5,233,600円

(厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」より)

機械業界の転職活動

転職エージェントの転職支援サービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアコンサルタントが転職をサポートしてくれます。

  • 非公開・好条件の求人紹介
  • 専任のキャリアコンサルタント
  • 企業ごとの書類作成・面接対策など
技術系に強い転職エージェントおすすめランキング
技術系の求人は非公開案件が多く転職エージェントの利用が欠かせません。機械系・電気系・制御組込系・ソフト系・化学系などメーカー技術職・エンジニアにおすすめの転職エージェントをランキングでご紹介します。
営業職に強い転職エージェントおすすめランキング
営業職の転職では、幅広い業種やさまざまな営業スタイルの求人を保有する転職エージェントの利用が有利です。営業職の求人に強い転職エージェントをランキングでご紹介します。
工場求人・転職サイトおすすめを厳選
工場の求人には将来的に役立つ技術を身につけたい人や新天地で働いてみたい人にチャンスが多くあります。工場専門の求人・転職サイトを厳選してご紹介します。

まとめ

景気変動による設備投資の動向に影響を受けやすい機械業界。最近の機械業界はIoTAI(人工知能)への対応が課題になっています。ものづくりを主導する機械業界では、技術を磨き、新たなビジネスへの期待を高めています。

工場・製造現場で有利なおすすめ資格
工場・製造現場では、技術と経験の積み重ねが重視されます。経験の浅い20代・第二新卒や未経験者であれば、資格を取得することでキャリアアップや収入アップの可能性が広がります。
機械メーカーの業績ランキング(2019年)
機械業界は、景気の影響を受けやすく、景気の先行指標として受注動向に注目が集まります。機械メーカーの売上高・純利益・営業利益率(決算期19/3)ランキング上位20社をご紹介します。
転職・就職に役立つ業界天気図一覧(2021年)
採用市場と密接に関わる企業の業績。業界の動向は転職活動を進めるうえで、重要な情報のひとつです。2021年度の主要業界天気図を一覧にしました。

 

業界研究・業界地図
タイトルとURLをコピーしました