製品や機械などの生産工程には、検査の仕事があります。
扱う製品や機械の種類、検査のフェーズによって、求められるスキルや専門性は変わってきます。
製品・機械検査の仕事について種類と分類をご紹介します。
製品・機械検査とは
製品検査とは、各種製品の生産活動における中間製品および最終製品の検査のことです。
機械検査とは、各種機械の生産活動における中間生産物および最終生産物の検査のことです。
製品検査の分類
- 金属材料検査
- 金属加工・溶接・溶断検査
- 化学製品検査
- 窯業・土石製品検査
- 食料品検査
- 飲料・たばこ検査
- 紡織・衣服・繊維製品検査
- 木・紙製品検査
- 印刷・製本検査
- ゴム・プラスチック製品検査
- その他
機械検査の分類
- はん用・生産用・業務用機械器具検査
- 電気機械器具検査
- 自動車検査
- 輸送機械検査
- 計量計測機器・光学機械器具検査
参考:「日本標準職業分類」
金属材料の検査
金属材料検査には、金属材料を製造・処理してできた製品の検査に関する仕事が分類されます。
分類される仕事例
- 圧延検査
- 鋳物検査
- 金属製錬検査
- 金属熱処理検査
- 原材料試験検査
- 中間製品検査 など
金属加工・溶接・溶断の検査
金属加工・溶接・溶断検査には、機械または手道具を使って、金属材料を加工、もしくは電気、ガスなどにより金属を溶接・溶断により製造された製品の検査の仕事が分類されます。
分類される仕事例
- 金属加工検査
・金属研磨検査
・金属製品検査
・金属プレス検査 - 金属溶接検査
- 非破壊検査
化学製品の検査
化学製品検査には、化学薬品・化学繊維・油脂・医薬品などの化学製品の検査の仕事が分類されます。
分類される仕事例
- 化学製品検査
- 化学薬品検査
- 加工油脂製品検査
- 医薬品検査
- 化粧品検査
- 洗剤検査
窯業・土石製品の検査
窯業・土石製品検査には、ガラス製品・れんが・かわら・陶磁器・セメント・石製品の検査の仕事が分類されます。
分類される仕事例
- ガラス製品検査
- コンクリート製品検査
- セメント検査
- 陶磁器検査
食料品の検査
食料品検査には、調味食品、保存食品、水産加工食品などの検査の仕事が分類されます。
分類される仕事例
- 調味食品検査
- 食肉加工品検査
- 水産物加工品検査
- パン検査
- 菓子検査
飲料・たばこの検査
飲料・たばこ検査には、製造された清涼飲料・し好飲料・たばこの検査の仕事が分類されます。
分類される仕事例
- 清涼飲料検査
- 酒類検査
- 茶検査
- 検瓶
- たばこ検
紡織・衣服・繊維製品の検査
紡織・衣服・繊維製品検査には、糸や織布・編物・レース・フェルトなどの製品、漂白・染色された製品、布地を裁断・加工・縫製などして製造された衣服・帽子・その他の製品を検査する仕事が分類されます。
分類される仕事例
- 糸検査
- 織布検査
- 繊維製品検査
木・紙製品の検査
木・紙製品検査には、板・角材などの製材、木材チップ・合板、木・竹・草・つるなどを材料として加工した各種製品、パルプ・その他の繊維から製造した紙・紙加工製品を検査する仕事が分類されます。
分類される仕事例
- 木製製品検査
- パルプ・紙・紙製品検査
- 木型検査
- 仕上検査
印刷・製本の検査
印刷・製本検査には、製版・印刷、鋳造した活字および製本の検査の仕事が分類されます。
分類される仕事例
- 印刷検査
- 製本検査
ゴム・プラスチック製品
ゴム・プラスチック製品検査には、ゴム原料の処理・ゴム製品の成形・ゴムの加硫などゴム製品の製造、プラスチック製品の成形・加工などの検査の仕事が分類されます。
分類される仕事例
- ゴム製品検査
- タイヤ検査
- プラスチック製品検査
はん用・生産用・業務用機械器具の検査
はん用・生産用・業務用機械器具検査には、原動機・工作機械・農業用機械・建設用機械・紡績機械・織物機械・印刷機械・事務用機械器具などの各種機械器具の検査の仕事が分類されます。
分類される仕事例
- 機械検査
- 工作機械検査
- 建設機械検査
- 農業用機械検査
- 機械部品検査 など
電気機械器具の検査
電気機械器具検査には、電気機械器具の試験・検査の仕事が分類されます。
分類される仕事例
- 電気製品検査
- 電気部品検査
- 電気機械検査
- 電子機器部品検査
- 半導体製品検査 など
自動車の検査
自動車検査には、自動車の検査の仕事が分類されます。
分類される仕事例
- 自動車検査
- 自動車部分品検査
- トランスミッション検査
輸送機械の検査
輸送機械検査には、自動車を除く輸送機械の検査の仕事が分類されます。
分類される仕事例
- 航空機検査
- 鉄道車両検査
- 輸送機械検査
- 船舶検査 など
計量計測機器・光学機械器具の検査
計量計測機器・光学機械器具検査には、計量計測機器・光学機械器具の検査の仕事が分類されます。
分類される仕事例
- 計量計測機器検査
- 時計検査
- カメラ検査
- レンズ検査
生産現場の工程
製品・機械検査は、製品・機械を生産する工程のひとつです。
生産活動の最終工程が検査だといえますが、検査にいたるまでにさまざまな工程があります。
生産現場では、扱う製品・機械、生産活動の工程によって、さまざまなスキルが必要とされます。
生産設備制御・監視
生産設備制御・監視の仕事は、材料を直接処理するのではなく、装置・プラント、産業用ロボットなど自動化された生産設備の稼働状況のモニタリング、運転状況の調整を行うなど生産設備の制御・監視を行います。
製造・加工
製造・加工の仕事は、道具や機械器具を使って、素材の提供、素材の形成、変形、切削、研磨などの製品製造・加工処理を行います。
機械組立
機械組立の仕事は、道具や機械器具などを使った手作業により、個々の部品を結合し、調整して、電気機械器具や輸送機械などの各種機械を完成させます。
機械整備・修理
機械整備・修理の仕事は、機械の整備や修理を行います。
工場などの生産現場における生産設備の整備も含まれます。
検査
検査の仕事は、製品や機械の生産活動における中間生産物および最終生産物の検査を行います。
製品・機械検査従事者の平均給与
区分 | 月収 | 年間賞与等 |
製品検査(金属製品) | 292,300円 | 770,300円 |
製品検査(金属製品除く) | 281,100円 | 701,500円 |
機械検査 | 335,600円 | 1,024,000円 |
(厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」より)
まとめ
製品・機械検査は、正確性や責任感が求められる仕事です。
経験を積み、専門性を深めていくことでスペシャリストを目指すことができます。
【参考】
・「日本標準産業分類」「日本標準職業分類」
・ハローワークインターネットサービス