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ペットビジネスの業界研究【概要・動向】

犬や猫などのペットは人の社会生活に深く関わる存在です。

ペットの飼育数は減少傾向ですが、ペットを対象としたサービスは多様化し、ケア用品やペット保険、動物医療など健康関連分野をはじめとして増加しています。

転職・就職で押さえておきたいペット業界の概要と動向(2025年)についてご紹介します。

ペットビジネス

ペットを対象とするペット市場には、生体販売、ペットフードやペット用品、その他ペット関連ビジネスとして医療や保険、美容室などのサービスがあります。

ペットの飼育はコロナ禍でブームとなりましたが、ブームは落ち着き、飼育数は減少しています。各社はケア用品や海外市場の拡大を図っています。

ペットとは

ペットとは愛玩動物のことで、楽しみやかわいがるために飼育されている動物のことです。

犬や猫など哺乳類が代表的ですが、鳥類、魚類、爬虫類なども幅広くペットになっています。

ペットの寿命が延びることで、ペット保険や医療サービスが高度化しています。

2017年には猫が犬の飼育数をはじめて上回り、室内飼いを支える商品開発が進むことも予測されています。

2022年6月から犬と猫の販売時にマイクロチップの装着と登録が義務化されました。

ペット業界の企業

  • ペットフード(国内系)
    ユニ・チャーム、いなばペットフード、日清ペットフード、日本ペットフード、ペットライン、アイシア
  • ペットフード(外資系)
    マースジャパン、日本ヒルズ・コルゲート、ネスレピュリナペットケア
  • ペットフード卸
    ジャペル、エコートレーディング、ラブリー・ペット商事
  • ペット用品
    アイリスオーヤマ、ライオン商事、ドギーマンハヤシ、イオンペット
  • ペット保険
    アニコムホールディングス、アイペット損害保険

ペットフード

ペットフードではキャットフードの伸びが目立っています。

ドッグフードは大型犬の減少により大容量タイプの需要が減少する一方で、高価格帯のプレミアム商品の販売が順調であることから、金額ベースでは微増となっています。

ユニ・チャーム

紙おむつ・生理用品のトップメーカーですが、ペットフード・ケア用品も首位クラスです。

犬用ドライフード、猫用ドライフード、ペットシートを発売しています。

  • 設立:1961年2月10日
  • 本店:愛媛県
  • 本社:東京都
  • 売上高:1,394億円
  • 従業員数:16,223人
  • 平均年齢:42歳

ペットライン

国内初のドライタイプのキャットフードを発売。

商品シリーズの進化と充実を進めています。

  • 設立:1967年7月19日
  • 本店:岐阜県
  • 本社:神奈川県
  • 従業員数:187人

ペットフード卸

ペットフードや関連用品の卸・輸出入を行っています。商品やサービスを拡充して、好調に推移しています。

エコートレーディング

ペットフード・ペット用品の卸大手です。ペットビジネスの専門学校も運営しています。

売上高の7割以上をペットフードが占めています。

  • 設立:1971年6月3日
  • 本社:兵庫県
  • 売上高:1,074億円
  • 従業員数:323人
  • 平均年齢:43歳

ジャペル

ペットフード・ペット用品の総合卸。

  • 設立:1970年
  • 本社:愛知県
  • 従業員数:884人

ペット用品

ペット用品はデンタルケア用品が伸びています。ペット用おむつも市場を拡大しています。

ペットの長寿化にともない、ペットの健康維持・管理を目的とした商品・サービスがより充実していくと見られています。

アイリスオーヤマ

生活用品の製造・販売を行い、ペット用品も幅広く扱っています。

犬用ではシーツ、紙おむつ、犬用トイレ、フード、キャリー、ベッドなど、猫用では猫砂、猫用トイレ、フード、室内ケージ、爪とぎなど商品ラインナップも充実しています。

  • 設立:1971年4月
  • 本社:宮城県
  • 売上高:7,540億円
  • 従業員数:6,290人

ライオンペット(旧ライオン商事)

ライオンの子会社。ペット用品、ペットフードなどのペット事業を手掛けています。

オーラルケア関連やトイレ砂、トイレシーツ、シャンプー、消臭剤など幅広くペット用品を揃えています。

  • 設立:1941年2月27日
  • 本社:東京都
  • 従業員数:83人

ペット販売

ペットの販売ルートはペットショップやブリーダーがほとんどですが、ホームセンターや総合ペット専門店など多様化も進んでいます。

ペットショップ

  • イオンペット:ペットショップ運営の最大手
  • コジマ:生体販売から病院、トリミングなど

ペット関連サービス

ペットの飼育数は減少傾向ですが、動物病院は増加傾向です。ペット保険市場の拡大など関連ビジネスの広がりが見られます。

アニコムホールディングス

ペット保険の草分けで業界最大手。

アニコム損害保険を中心に動物病院の支援事業も行っています。

  • 設立:2000年7月5日
  • 本社:東京都
  • 売上高:604億円
  • 従業員数:933人
  • 平均年齢:42歳

ペット業界の資格

ペット業界や関連するビジネス・サービスにはさまざまな仕事や資格があります。

資格がなくてもできる仕事は多くありますが、ペットに対する意識の変化から専門性の高い人材が求められるようになっています。

ペット業界には特有のさまざまな資格があり、資格者のニーズは、年々、高まっています。

獣医師

獣医師は犬や猫などの小動物、牛や馬などの産業動物の診療やさまざまな分野で研究、教育などの活動をしています。

獣医師として働くには、国家資格である獣医師免許の取得が必要です。

動物看護師

獣医師をサポートするのが動物看護師です。

動物看護師の国家資格「愛玩動物看護師」ができました。

動物看護師が職種として確立されたことになります。

これから動物看護師になる人は、愛玩動物看護師の資格取得を目指すことをおすすめします。

トリマー

トリマーは犬の美容師です。

トリマーとして働くには専門的な技術や知識を身につけて、資格を取得するのが一般的です。

愛玩動物飼養管理士

愛玩動物飼養管理士は日本愛玩動物協会が認定している民間資格です。

ペットの習性や正しい飼い方、動物関係法令、動物愛護の精神などを広めるスペシャリストです。

\未経験からプロに/
たのまな

まとめ

ペットビジネスには上場企業から中小企業、小規模企業まで多くの企業が関わっています。ペット専業や事業の一つなど形態もさまざまです。

少子高齢化が進み、ペットは人にとってかけがえのない家族として存在意義を高めています。

ペット業界のサービスは、今後ますます多様化、高度化が進んでいくと考えられます。

社会人になってから愛玩動物看護師になるには
動物看護師の国家資格として「愛玩動物看護師」ができました。飼い主がペットに求める医療の内容は高度化し、動物看護師の資質の向上や業務の適正が進められています。
ペット関係で有利なおすすめ資格
ペットも家族の一員として長生きする時代。さまざまな専門家が必要とされるようになっています。
業界天気図一覧(2025年)
採用市場と密接に関わる企業の業績。業界の動向は転職・就職活動を進めるうえで、重要な情報のひとつです。2025年度の主要業界天気予想を一覧にしました。

 

【参考】
・経済産業省
・一般社団法人ペットフード協会
・各企業ウェブサイト
・日本経済新聞出版『日経業界地図2025年版』
・東洋経済新報社『四季報業界地図2025年版』