音楽ビジネスの業界研究


日本の音楽市場はアメリカに次ぎ、世界で2番手です。

すべてのものがインターネットにつながるIoT時代は日本の音楽業界にも変化を起こしています。

新しい時代を迎える音楽ビジネスの転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

音楽業界の最新動向(2022年)

音楽業界

世界の音楽市場は、アメリカ、日本、ドイツ、イギリス、フランスの5ヵ国で全市場の7割以上を占めています。

CD販売の減少で市場環境は厳しいものの一定の水準をキープしています。

米国市場は音楽配信、ストリーミングへ移行しましたが、日本でもサブスクリプション(定額課金)型のストリーミング配信が伸びています。

好調だったライブ市場は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止が相次ぎ、縮小しましたが、感染対策や人数制限を実施して、緩やかに回復しています。

一方、オンラインライブ配信は増加し、新たな市場の拡大が期待されます。

音楽ビジネスの市場

  • ライブ市場
  • 原盤ビジネス市場
  • 音楽ソフト市場
  • 音楽配信市場

レコード会社

日本のレコード会社はソニー・ミュージックエンタテインメント、エイベックス、ユニバーサルミュージックの3社で市場の4割を占めています。

ソニー・ミュージックエンタテインメント

ソニーグループの音楽系持ち株会社です。

アーティストやタレント、クリエイターなどの発掘と育成、海外事業、デジタルコンテンツ事業、エキシビジョン事業など総合エンタテインメントカンパニーとして多角的にビジネスを展開しています。

  • 音楽配信:レーベルゲート(子会社)

エイベックス

ダンスミュージックの流れを取り入れた、ライブを中心とするエンタテインメントとして急成長しました。

ライブ、動画、アニメなど成長市場の領域に注力しています。

  • 従業員数:1,549人
  • 平均年齢:41歳

ユニバーサルミュージック

世界最大の音楽企業、ユニバーサルミュージックグループの日本法人です。

2013年にEMIミュージック・ジャパンを吸収合併しました。

  • 従業員数:約550人

国内レコード会社

  • ポニーキャニオン
  • キングレコード
  • バップ
  • ビクターエンタテインメント
  • 日本コロムビア

音楽配信

情報のデジタル化が進み、音楽業界は大きな転機を迎えています。

CDなどの音楽ソフトの生産金額はピーク時から半減する一方、定額制配信サービスが急成長しました。

USEN-NEXT HOLDINGS

動画配信のU-NEXTと統合。

  • 従業員数:4,845人
  • 平均年齢:38歳

国内音楽配信サービス

  • LINE MUSIC
  • AWA
  • レコチョク

音楽ソフト小売り

音楽ソフトの小売業は苦戦が続いています。

今後は多角化経営を図る動きが広がるとみられます。

カルチュア・コンビニエンス・クラブ

「TSUTAYA」を運営。

専門小売り

  • タワーレコード
  • ローソンエンタテイメント(HMV)
  • ワンダーコーポレーション(新星堂)

音楽著作権

音楽業界は著作権を管理する「著作権ビジネス」を確立しました。

目に見えない音楽作品というソフトに対して、利益を生み出す仕組みです。

JASRACに対抗する著作権管理団体NexToneが発足し、動向が注目されます。

音楽業界の著作権

  1. 著作権:作詞・作曲
  2. アーティストの著作隣接権:実演家(ボーカル・演奏)
  3. 著作隣接権:原盤の複製、二次利用

音楽著作権管理業者

著作権管理事業は「著作権管理事業法」により規定されています。

JASRACは作詞家、作曲家、音楽出版者などの権利者から著作権を預かり、利用者から使用料を徴収して分配する著作権管理を行っています。

音楽業界の売上高ランキング

音楽ソフト製造

順位企業名売上高(百万円)
1ソニー・ミュージックエンタテインメント439,569
2エイベックス81,527
3ユニバーサルミュージック65,000
4ポニーキャニオン31,006
5キングレコード15,942
6バップ13,373
7JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント13,330
8日本コロムビア11,611
9テレビ朝日ミュージック6,391
10シンコーミュージックエンタテイメント2,300

音楽ソフト小売

順位企業名売上高(百万円)
1カルチュア・コンビニエンス・クラブ298,259
2ローソンエンタテインメント44,671
3タワーレコード44,045
4ワンダーコーポレーション42,000
5ディスクユニオン11,153
6十字屋4,430
7イケヤ1,597
8ミヤコ1,000
参考ティーアンドティー(20/3)7,839

(帝国データバンク『業界動向2022-Ⅰ』より)

音楽業界の採用市場

音楽業界の求人・転職

音楽業界には特有の職種が多くあります。

表に出る求人は多くないので、転職エージェントなどの転職支援サービスを上手に活用することをおすすめします。

音楽制作

  • アレンジャー
  • サウンドクリエイター
  • 音楽クリエイター
  • 音楽プロデューサー
  • ミキサー
  • 作詞家・作曲家など

制作会社

演奏・イベント

  • アーティスト
  • プロモーター

映像・音声・文字情報制作業の給与

区分20~24歳25~29歳42.5歳(平均)
所定労働時間165時間170時間165時間
残業8時間7時間7時間
月収254,200円292,500円433,000円
年間賞与等325,000円785,000円1,160,600円
年収3,375,400円4,295,000円6,356,600円

(厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」より)

キャリアごとの転職支援

転職・就職のためのスキルアップ

デジタル化・ネットワーク化が進むなか、音楽業界では著作権の重要性が高まっています。

著作権についての知識は、音楽業界で大きなアピールポイントになります。

音楽著作権管理者

音楽著作権管理者養成講座は、音楽ビジネスの基礎知識からネットワーク、著作権について総合的に学ぶ日本音楽出版社協会が実施する講座です。

ビジネス著作権検定

ビジネス著作権検定は、ビジネスシーンで必要とされる著作権の知識と理解から応用力まで測定する試験です。

音楽・映像等のコンテンツ制作部門のほか、出版社等の著作物の制作部門や営業関係など、幅広い職種で力を発揮することができます。

まとめ

音楽業界の転職・就職は音楽が好きなことはもちろん、制作会社などに入るためには一般教養や知識も必要となります。

自分が好きな分野の仕事だけができるわけではなく、厳しいこともありますが、それでも好きな仕事をしたい人が目指したい業界といえるでしょう。

転職・就職に役立つ業界天気図一覧(2022年)
採用市場と密接に関わる企業の業績。業界の動向は転職活動を進めるうえで、重要な情報のひとつです。2022年度の主要業界天気図を一覧にしました。

 

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