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ドラッグストアの業界研究【概要・動向】-転職・就職に

ドラッグストアは市場の拡大を続けています。

売上高では百貨店を上回り、小売業界での勝ち組といわれています。

転職・就職で押さえておきたいドラッグストア業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

ドラッグストア業界の最新動向(2023年)

ドラッグストアとは

ドラッグストアは、医薬品や化粧品、健康食品など健康や美容に関する商品を中心として、家庭用品、加工食品などをセルフサービスで提供する小売りの業態です。

かつては調剤を行わないドラッグストアが多かったのですが、調剤を併設するドラッグストアが増え、調剤強化型と食品強化型の2極化が進んでいます。

コロナ禍においても積極的な新規出店や調剤事業の拡充で、ドラッグストア市場は好調を維持してきました。

M&Aを含めた規模拡大が続き、業界再編も見込まれます。

薬局・ドラッグストアの区分

業態調剤医薬品資格者
薬局すべての医薬品
(調剤薬、一般用医薬品)
薬剤師
店舗販売業不可一般用医薬品
(薬剤師がいない場合は第1類医薬品以外)
薬剤師または
登録販売者

※店舗販売業:薬局以外の医薬品小売

ドラッグストア大手

ドラッグストア業界は、積極的な店舗数拡大で業績はおおむね好調です。

市場競争が激化するなか、異業種との差別化に力を入れています。

ウエルシアホールディングス

イオンのドラッグストア連合。

ドラッグストアではじめて売上高1兆円を達成しました。

約8割が調剤薬局併設店です。

  • 従業員数:11,708人
  • 平均年齢:58歳
  • 店舗数:2,457店
  • 子会社:ウエルシア薬局、清水薬品

ツルハホールディングス

北海道で圧倒的なシェア。

M&Aなどで北海道以外にも勢力を拡大しています。

  • 従業員数:10,810人
  • 平均年齢:45歳
  • 店舗数:2,522店
  • 子会社:ツルハ、くすりの福太郎

コスモス薬品

九州を中心に食品主体のドラッグストアを展開。

関西にも積極的に出店し、勢力を東に拡大しています。

  • 従業員数:4,693人
  • 平均年齢:31歳
  • 店舗数:1,244店

マツキヨココカラ&カンパニー

マツモトキヨシホールディングスとココカラファインが経営統合。

都市型店を中心として、全国に店舗があります。

  • 従業員数:13,321人
  • 平均年齢:48歳
  • 店舗数:3,325店
  • 子会社:マツモトキヨシ、ココカラファイン、ぱぱす

サンドラッグ

首都圏中心に九州などへも拡大。

業界随一の低コストを実現しています。

FC展開にも定評があります。

  • 従業員数:6,015人
  • 平均年齢:34歳
  • 店舗数:1,251店

スギホールディングス

愛知地盤として関西・関東に展開。

中核の「スギ薬局」では全店舗で調剤を行うなど、調剤併設型に強みがあります。

  • 従業員数:7,308人
  • 平均年齢:47歳
  • 店舗数:1,483店

富士薬品グループ

置き薬・配置薬事業で成長。

「セイムス」などを展開しています。

  • 従業員数:19,733人
  • 店舗数:1,372店

クリエイトSDホールディングス

神奈川地盤。

食品に強みがあります。

  • 従業員数:4,204人
  • 平均年齢:52歳
  • 店舗数:723店

クスリのアオキホールディングス

北陸地盤。

食品スーパーを買収し、生鮮も拡大しています。

  • 従業員数:3,713人
  • 平均年齢:33歳
  • 店舗数:826店

カワチ薬品

北関東地盤。

大型郊外店を中心に展開しています。

  • 従業員数:2,765人
  • 平均年齢:35歳
  • 店舗数:355店

ナチュラルホールディングス

九州地盤。

「ドラッグストアモリ」などを展開しています。

  • 従業員数:11,334人
  • 店舗数:521店

その他のドラッグストア

  • 中部薬品
  • Genky DrugStores
  • 薬王堂ホールディングス
  • セキ薬品
  • サツドラホールディングス
  • トモズ
  • ダイコク など

ドラッグストア業界の売上高ランキング

ドラッグストア

順位企業名売上高
(百万円)
1ウエルシアホールディングス1,025,947
2ツルハホールディングス919,303
3マツキヨココカラ&カンパニー729,969
4コスモス薬品726,424
5サンドラッグ648,734
6スギホールディングス625,477
7クリエイトSDホールディングス338,476
8クスリのアオキホールディングス305,880
9カワチ薬品279,462
10富士薬品183,755
11ドラッグストアモリ166,200
12中部薬品149,500
13Genky Drugstores142,376
14薬王堂ホールディングス120,310
15セキ薬品85,038
16トモズ84,990
17ザグザグ83,621
18サツドラホールディングス83,240
19エバグリーン廣甚75,000
20千葉薬品54,200

(帝国データバンク『業界動向2023-Ⅰ』より)

ドラッグストア業界の採用市場

ドラッグストアの組織

チェーンドラッグストアの組織は本部と店舗に分かれています。

本部では仕入れや販売計画、管理業務など行い、店舗では販売業務を行います。

本部

  • 営業部門
    ・店舗開発
    ・店舗管理
    ・商品開発
    ・物流
  • 管理部門
    ・システム管理
    ・人事総務
    ・経理財務
    ・法務

店舗

  • 店長
    ストアマネジャー
  • マネジャー
    営業と業務管理の責任者
  • スペシャリスト
    ・薬剤師
    ・登録販売者
    ・管理栄養士
    ・ビューティアドバイザー
  • スタッフ
    ・一般社員
    ・パートタイマー

登録販売者

登録販売者は、かぜ薬などの一般用医薬品を販売するための専門資格です。

薬剤師が不在でも市販薬を販売することができます。

登録販売者は、医薬品の専門家として、ドラッグストアや24時間営業を取り入れる薬局、またコンビニエンスストアでの一般用医薬品販売において欠かせない存在になっています。

まだ資格保有者が少ないことから、キャリアアップにも有利です。

登録販売者になるには(資格と試験)-転職・就職・職種研究に
登録販売者は医薬品販売の専門資格です。薬を販売するさまざまな小売業界でニーズが高まる登録販売者についてご紹介します。
登録販売者のおすすめ通信講座・eラーニング-試験対策・短期合格に
登録販売者は一般用医薬品の販売ができる専門資格です。薬を販売するさまざまな小売業界でニーズが高い登録販売者の試験対策におすすめの通信講座をご紹介します。

ドラッグストアの求人・転職

ドラッグストアの調剤事業が急拡大し、薬剤師の獲得競争が激化しています。

よりよい条件を求めて転職市場は非常に活発です。

ドラッグストア・薬剤師の転職市場は活発ですので、転職活動では業界の動向に精通したサービスを上手に活用することをおすすめします。

ドラッグストア(その他の小売業)の給与

区分20~24歳25~29歳42.2歳
(平均)
所定内労働時間166時間164時間165時間
残業7時間9時間7時間
月収217,100円262,200円289,700円
年間賞与等244,600円484,200円542,200円
年収2,849,800円3,630,600円4,018,600円

(厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より)

ドラッグストアの転職活動

エージェントサービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアアドバイザーのサポートを受けることができます。

非公開・好条件の求人紹介だけでなく、書類作成や面接対策のアドバイスなどで選考通過率のアップが期待できます。

薬剤師専門のおすすめ転職エージェント【20代・第二新卒】
薬剤師の転職では専門エージェントの利用が一般的になっています。はじめての転職や第二新卒薬剤師も利用しやすい転職エージェントをご紹介します。

キャリアごとの転職・就職サポート情報はこちら

まとめ

ドラッグストアはシェア拡大のために、出店スピードを上げています。

求人も多く、20代にも昇進のチャンスがあります。

就職人気は、年々、高まってきています。

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【参考】
・一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会
・日本経済新聞出版『日経業界地図2023年版』
・東洋経済新報社『四季報業界地図2023年版』

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