転職活動でまず悩むといえば、志望動機をどのように伝えたらよいかということではないでしょうか。職務経歴や実績が少ない第二新卒・20代の採用選考では、志望動機が重要なチェック項目のひとつになります。
第二新卒・20代の志望動機について、作り方と例文をご紹介します。
第二新卒・20代の志望動機
第二新卒・20代の志望動機では、
「なぜその仕事を選び、応募するのか」
「何ができるのか、したいのか」
ということについて、自分の言葉で伝え、その裏付けとなる適性や強みを自己PRとしてアピールするのが基本です。
志望動機のネタ探し
志望動機を作るには、まず応募企業のどこに魅力を感じたり、注目したのかを書き出します。
その業界で取り扱う製品やサービスなどの商品への興味や前職との関連性、その企業の経営理念や社風、その職種への関心や前職の経験から活かせることなど接点を探してみましょう。
どこに魅力を感じるか?
- その業界について
- その企業について
- その職種・業務について
なぜそう思うのか?
- 業界・商品の知識から
- 企業の方向性や特徴から
- 前職との関連性や顧客の視点から
やりたいこと・貢献できることは?
- 応募企業で役立つ経験・スキル・資格
- 入社後にやってみたい仕事や目標、キャリアプラン
- 短期間で即戦力として活躍できる経験・スキル
裏付けとなる強みは?
- 活用できる前職の経験
- 業界の基礎知識や商品知識
- 適性を示すこれまでの経験
志望動機を書くポイント
志望動機は退職理由の裏返しです。
これまでの仕事では得られなかったもの、転職を考えるきっかけとなった問題や不満を整理して、前向きな目的や目標に転換しておくことが大切です。
上司や職場への不満
上司に不満があっても、そのまま志望動機にするのはNGです。前の職場ではできなかったことを転職して実現したいと前向きに表現しましょう。
仕事の不満
仕事に対する不満をそのまま理由にするのもNGです。前の仕事で得られなかったやりがいや達成感を得られる仕事を目指していることを伝えましょう。
会社の不満
会社への不満は業界や規模によって、一般的な特徴であれば、マイナスになることはないでしょう。それでも、不満だけを理由にするのではなく、積極的な理由を入れましょう。
志望動機の書き方
志望動機の書き方は自分の状況や適性に合った内容を選んで熱意が伝わるように工夫します。社会人採用で重視されるのは、「何ができるのか」「どう貢献できるのか」です。
未経験からの応募や経験が少ない場合には、勉強中の業界資格やスキルをアピールすることも有効です。
- できる仕事・やりたい仕事
- 達成目標・貢献
- 業界・職種の理解
- きっかけ・接点
- キャリアプラン
- 同業他社との比較
前職では実現できない仕事を伝える
転職は前職では実現できない目標のためであることを伝えます。特に同職種への転職は取扱商品や対象顧客、守備範囲など前職との違いに焦点を当てて説明します。
その会社だからこそ入社したいことを伝える
同業他社の求人もあるなかで、なぜその会社のその仕事に応募したのかを具体的に示します。退職理由と整合性を持たせて、一貫性のある理由にすることで、説得力がアップします。
どのように貢献できるかを伝える
自分がどのように貢献できるかを具体的に書きます。未経験者の場合には、活かせる適性やスキルを示して意欲をアピールします。将来の目標などを通して、勤続意思を表すことも大切です。
志望動機の例文
第二新卒・20代の志望動機は、経験の有無によって伝える内容が変わってきます。
経験者の場合
経験者の場合には、前職を批判することはせず、転職しなければ実現できないことを伝えます。
「前職では個人大口資産家を対象に営業を担当してきました。
やりがいはありましたが、すでに出来上がった枠組みのなかでの仕事という、もの足りなさも感じていました。
私はオンライントレードをリードする貴社で、新規顧客を獲得するという新たな挑戦をして、貢献したいと思い、応募を決めました。」
未経験の場合
未経験の場合には、新たな仕事に興味を持つようになったきっかけと活かせるこれまでの経験やスキルアップの内容を具体的に伝えます。
「前職では営業事務として営業のサポートをしてきました。
繁忙期には店舗で応援をすることがあり、短期間ではありますが、お客様と身近に接することで販売職の魅力を感じました。
私と同世代を顧客層とする貴社の製品に、販売職として貢献できると感じています。
営業事務として培った経験を活かし、短期間で戦力になれるよう頑張ります。」
※履歴書などの書類では「貴社」、面接などの口語は「御社」と使い分けます。
志望動機と自己PRの書き分け
履歴書には志望動機、職務経歴書には自己PRを記載する場合が多いですが、転職サイトでは両方の欄が設けられていることもあります。志望動機は自己PRと一貫性を持たせることが大切です。
自己PRとつながりのある志望動機を作成することができれば、応募する仕事で貢献できるという説得力が増します。
必要に応じて、志望動機と自己PRを書き分けて、アピールしましょう。
志望動機
- なぜその仕事を選ぶのか
- なぜその企業に応募するのか
- 応募企業で何がしたいのか
- 入社して何ができるのか
自己PR
- 応募企業に役立つ経験やスキル
- 応募企業に貢献できる自分の適性や強み
まとめ
志望動機に使い古された抽象的なフレーズは使わないようにしましょう。採用担当は多くの応募書類に目を通しますので、個性のないそっくりな表現は見慣れています。
自分なりのネタを見つけて、マニュアル言葉や決まり文句とは異なるアレンジをすることで、自分らしいアピールができます。
【参考】
・厚生労働省ウェブサイト
・ハローワークインターネットサービス