環境ビジネスの転職業界研究


日本では経済・産業の基盤となるエネルギーについて原子力発電を進めてきました。2011年の福島第一原発事故により状況は一変し、再生可能エネルギーの開発が後押しされるようになっています。

環境ビジネスの転職・就職で押さえておきたい基礎知識、業界の動向、関連企業をご紹介します。

環境ビジネスの最新動向(2019年)

環境問題と技術

環境問題に対応する技術開発や商品開発は、地球規模で活用が広がる可能性があります。国内では原発問題が発生して以降、省エネルギー技術の分野が飛躍的に拡大しています。省エネルギーと同時に新エネルギーとして再生可能エネルギー産業が発展しています。

再生可能エネルギー技術

  • 太陽光発電
  • 地熱発電
  • 風力発電
  • バイオマス発電

太陽光発電

太陽光発電はシリコン半導体に光が当たると電気が起こる現象を利用して、太陽の光を直接電気に変換する技術です。太陽光は発電コストが高く、出力不安定性などを克服する技術革新が期待されています。

太陽光発電はメガソーラーから家庭用ソーラーパネルまで再生可能エネルギーの顔となっています。売電価格の低下で、太陽光パネルの国内出荷量は減少傾向が続いています。国内メーカーは省エネ住宅の普及で住宅用を強化しています。

世界出荷量

  1. ジンコソーラー(中)
  2. トリナ・ソーラー(中)
  3. JAソーラー(中)
  4. カナディアン・ソーラー(カナダ)
  5. ハンファQセルズ(韓)
  6. GCL SI(中)
  7. ロンジ(中)
  8. Risenエナジー(中)
  9. ファーストソーラー(米)
  10. サンテックパワー(中)

シャープ

OEM調達が大半を占めています。

  • 従業員数:47,171人
  • 平均年齢:45歳

京セラ

国内大手。

  • 従業員数:75,940人
  • 平均年齢:42歳

パナソニック

住宅用に力を入れています。

  • 従業員数:274,143人
  • 平均年齢:46歳

三菱電機

電力変換装置とのセット販売を行っています。

  • 従業員数:142,340人
  • 平均年齢:40歳

地熱発電

地熱発電は地熱貯留層から地上に熱水や蒸気を取り出し、タービンを回すという発電方法です。政府は助成金制度で開発を後押ししています。

日本の地熱資源量は世界3位ですが、発電に利用されているのはその2%に過ぎません。2030年には発電設備容量を3倍に拡大するという目標が掲げられ、開発の加速が期待されています。

出光興産

大分で初の発電所を稼働しました。

  • 従業員数:8,965人
  • 平均年齢:42歳

九州電力

地熱発電事業最大手。開発でも開発を行っています。

  • 従業員数:20,968人
  • 平均年齢:42歳

Jパワー

秋田県で大規模開発を進めています。

  • 従業員数:7,204人
  • 平均年齢:41歳

オリックス

海外地熱発電大手に出資。国内の開発も進めています。

  • 従業員数:31,890人
  • 平均年齢:42歳

東北電力

国内地熱発電大手。

  • 従業員数:25,058人
  • 平均年齢:43歳

日本重化学工業

岩手県で発電所を建設しています。

  • 従業員数:938人

風力発電

風力発電は風のエネルギ―で発電機を回し、電気を作ります。再生可能エネルギーのなかでも比較的発電コストが低く、夜間でも発電できるなどのメリットがあります。

世界的に拡大が続き、風力発電システムの市場は中国がけん引しています。今後は洋上風力発電が国内でも本格化するかに注目が集まっています。

風力発電機メーカー

  1. ヴェスタス(デンマーク)
  2. シーメンスガメサ・リニューアブルエナジー(独・スペイン)
  3. コールドウインド(中)
  4. ゼネラル・エレクトリック(米)
  5. エネルコン(独)
  6. エンビジョン(中)
  7. ノルデックス(独)
  8. ミンヤン(中)
  9. ユナイテッドパワー(中)

国内発電事業者

  • ユーラスエナジーホールディングス
  • Jパワー
  • エコ・パワー
  • クリーンエナジーファクトリー

関連部材

  • 東レ
  • NTN
  • 日本精工
  • ナブテスコ
  • 住友重機械工業

バイオ燃料

トウモロコシなど生物由来のエネルギー源として利用可能なバイオマス(生物資源)からエタノールやディーゼル燃料を製造します。バイオマスは成長過程で大気から二酸化炭素を吸収するので、燃やしても大気中の二酸化炭素濃度に影響を与えない(カーボンニュートラル)とみなされます。

日本では原料となる穀物の生産が少なく、生産コストや原料の安定供給が課題です。バイオマスの燃料源として食品廃棄物、農作物非食用部、林地残材などが注目されています。

藻類

  • ユーグレナ
  • IHI
  • デンソー
  • Jパワー
  • 神鋼環境ソリューション

稲わら

  • 川崎重工業
  • 大成建設

  • JXホールディングス
  • 王子ホールディングス

原子力発電設備

原子力発電プラントは沸騰水型炉(BWR)と加圧水型炉(PWR)に分かれます。国内は再稼働や福島の廃炉が中心です。

日本では新設が凍結し、世界でも新設計画はペースダウン。それでも新興国を中心にメーカーの受注競争が繰り広げられています。

メーカー

  • 日立製作所:米GEと原子力事業を実質的に統合
  • 三菱重工業:中型炉で仏アレバと協力
  • 東芝:ウエスチングハウス関連債権を売却

スマートグリッド

スマートグリッドはITを利用して電力需要を調整し、電力の利用を効率化する仕組みです。風力や太陽光発電などの再生可能エネルギーを円滑に活用することに役立ちます。

スマートグリッド市場は世界規模で拡大が見込まれます。IT企業の存在感が急速に高まり、異業種連携が国境を越えて進んでいます。

発電・配電

  • 日立製作所
  • 三菱重工業
  • 三菱電機
  • 東芝
  • 明電舎
  • 富士電機

情報通信

  • IBM
  • 日本ユニシス
  • NTT
  • 富士通
  • NEC

スマートハウス

建築物についてグリーン化の重要性が高まり、エネルギー消費抑制型の住宅市場が拡大しています。スマートハウスとは、「スマート」にIT、節電、断熱、快適、健康などの概念が含まれています。

スマートハウスは関連するサービスと合わせて、市場拡大が見込まれています。電力消費状況をパソコンやスマホで表示したり、省エネ制御するHEMSにも注目が集まっています。

住宅メーカー

  • 積水ハウス
  • 旭化成ホームズ
  • 積水化学工業
  • 大和ハウス工業
  • ミサワホーム
  • 住友林業
  • 三井ホーム
  • パナソニックホームズ(旧パナホーム)
  • トヨタホーム

エコカー

世界的な環境規制の強化で市場拡大は確実です。EV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド自動車)は世界中で注目されています。

クリーンな自動車の実現に向けて、動力源の電動化が急速に進んでいます。自動車メーカーごとに開発方針は異なり、世界中で開発競争が激化しています。

次世代自動車

  • 天然ガス自動車
  • クリーンディーゼル乗用車
  • バイオ燃料対応車
  • ハイブリット車(HV)
  • プラグイン・ハイブリット車(PHV)
  • 電気自動車(EV)
  • 燃料電池自動車(FCV)
  • 水素自動車

まとめ

環境ビジネスにおいては、環境保全につながる事業を進める企業が増加しています。規模は大きくなくてもユニークな企業の活躍も目立っています。環境ビジネスは特定の領域だけでなく、あらゆる事業や組織で取り組む必要がある時代になっているといえます。

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