スポーツへの関心や健康志向の意識が高まり、スポーツ業界は成長を続けています。
人々のスポーツに対する価値観は多様化し、新しい時代のスポーツ指導者が必要とされるようになっています。
スポーツ業界への転職・就職に役立つスポーツ指導者の資格をご紹介します。
スポーツ指導者の資格
スポーツ指導者
日本スポーツ協会や加盟団体などで、スポーツや健康・体力づくりについて、正しい知識や実践方法を推進する指導者を養成しています。
社会やスポーツ業界の変化、価値観の多様化などに対応して、時代にふさわしいスポーツ指導者が強く求められるようになっています。
キャリアでの活かし方
- フィットネスクラブ・スポーツクラブ
- 病院・診療所
- フリーで活動
- 保健所等
- 介護老人保健・福祉施設等
コーチングアシスタント
コーチングアシスタントは、地域におけるスポーツグループやサークルなどにおいて上位資格者の補佐として、基礎的なスポーツ指導や運営にあたるための資格です。
これからスポーツ指導を学ぼうとする人や基礎的なスポーツ指導・運営をする人に役立ちます。
受講資格
満18歳以上
取得方法
NHK学園の通信講座を受講して、課題を期限内に提出して、60%以上の正答で合格となり、資格を取得することができます。
- 年4回の開講
- 受講期間:4ヵ月
- 受講料:35,000円
受講内容
- コーチングの理解
・コーチに求められる役割
・暴力、ハラスメントの根絶
・スポーツ事故におけるスポーツ指導者の法的責任 など - グッドコーチに求められる医・科学的知識
・スポーツトレーニングの基本的な考え方と理論体系
・スポーツと栄養
・スポーツに関する医学的知識
・アンチ・ドーピング など - 現場・環境に応じたコーチング
・コーチング環境の特徴
・スポーツ組織のマネジメント
・障害とスポーツ など
問い合わせ
学校法人 NHK学園
スポーツプログラマー
地域のスポーツクラブなどで、フィットネスの維持や向上のための指導・アドバイスを行うための資格です。
受講資格
満20歳以上
取得方法
共通科目(事前学習、集合講習、事後学習)と専門科目(集合講習)を修了し、検定試験に合格することで資格を取得することができます。
- 共通科目:135時間
- 専門科目:44時間(講義と実技)
- 受講料:62,900円(共通科目:17,600円、専門科目:42,000円)
受講内容
- 共通科目
・コーチング哲学とプレイヤーズセンタード
・4つのアプローチ
・コーチングの倫理
・対他者の知識
・人とのつながりと対人関係の問題解決法
・コーチングセッションの運営力
・客観的根拠に基づくコーチング
・効果的な計画、トレーニングづくり
・コーチの成長計画 - 専門科目
・運動と健康
・フィットネスプログラムの実際
・フィットネスと健康管理
・体力測定と評価
・スポーツ相談の実際
問い合わせ
公益財団法人 日本スポーツ協会スポーツ指導者養成部
アスレティックトレーナー
スポーツドクターやコーチと連携して、スポーツをする人の安全と安心を確保したうえで、パフォーマンスの回復や向上を支援するための資格です。
受講資格
満20歳以上で、日本スポーツ協会加盟団体等からの推薦があること
取得方法
共通科目(講習会、自宅学習)と専門科目(講習会、自宅学習)を修了し、検定試験(理論試験・面談)に合格することで資格を取得することができます。
- 共通科目:150時間
- 専門科目:600時間
- 受講料:88,000円(共通科目:22,000円、専門科目:66,000円)
受講内容
- グッドコーチに求められる人間力
- グッドコーチに求められる医・科学的知識
- 現場・環境に応じたコーチング
問い合わせ
公益財団法人 日本スポーツ協会スポーツ指導者養成部
スタートコーチ
地域スポーツクラブ・スポーツ少年団・学校運動部活動などにおいて、コーチングスタッフとして、必要最低限の知識・技能に基づき、上位資格者と協力して安全で効果的な活動を提供するための資格です。
競技別に認定されます。
受講資格
満18歳以上
取得方法
スタートコーチ養成講習会を受講して、所定の手続きを行うことで資格の認定となります。
- 共通科目:15時間
- 専門科目:4時間以上
- 受講料:実施団体が定める
受講内容
- 共通科目:各団体が養成する全てのスタートコーチ養成において学ぶ科目
- 専門科目:実施団体による
問い合わせ
都道府県スポーツ少年団、中央競技団体
アシスタントマネジャー
総合型地域スポーツクラブなどで、クラブ会員が充実したクラブライフを送ることができるよう、クラブ運営をサポートするための資格です。
受講資格
満18歳以上
取得方法
講習会を受講後、検定試験に合格することで資格を取得することができます。
- 共通科目:35時間
NHK学園の通信講座もしくは都道府県体育協会、広域スポーツセンター、地方自治体が開催する集合講習会 - 専門科目:35時間
集合講習会14時間+自宅学習21時間 - 検定試験:満点の6割以上で合格
①共通科目:通信講座は課題提出、集合講習は筆記試験
②専門科目:筆記試験
受講内容
- 共通科目
・文化としてのスポーツ
・指導者の役割
・トレーニング論
・スポーツ指導者に必要な医学的知識
・スポーツと栄養
・指導計画と安全管理
・ジュニア期のスポーツ
・地域におけるスポーツ振興 - 専門科目
・地域スポーツクラブとは
・地域スポーツクラブの現状
・クラブマネジャーの役割
・クラブのつくり方
・クラブの運営
受講料
実施団体により異なる
問い合わせ
公益財団法人 日本スポーツ協会スポーツ指導者養成部
健康運動指導士
健康運動指導士は、個々人の心身に応じた安全で効果的な運動を実施するためのプログラム作成および指導を行うための資格です。
二次予防も含めた健康づくりのための運動を指導する専門家として期待が高まっています。
受講資格
- 保健医療系の国家資格保有者で、大学の卒業者
- 医師、保健師、管理栄養士の資格保有者
- 4年制体育系大学の卒業者
- 健康運動実践指導者
- (日本スポーツ協会公認資格)スポーツプログラマー、アスレチックトレーナー、フィットネストレーナーのいずれかの資格保有者 など
取得方法
健康運動指導士養成講習会を受講するか、健康運動指導士養成校の養成講座を修了して、健康運動指導士認定試験に合格・登録することで資格を取得することができます。
- 前期、後期に開講
- 受講期間や受講料は受験資格の受講コースによって異なる
受講内容
- 健康管理概論
- 健康づくり施策概論
- 生活習慣病
- 運動生理学
- 機能解剖とバイオメカニクス
- 健康づくり運動の理論
- 運動傷害と予防
- 体力測定と評価
- 健康づくり運動の実際
- 救急処置
- 運動プログラムの実際
- 運動負荷試験
- 運動行動変容の理論と実際
- 運動とこころの健康増進
- 栄養摂取と運動
問い合わせ
公益財団法人 健康・体力づくり事業財団
健康運動実践指導者
健康運動実践指導者は、健康づくりのための運動を安全かつ効果的に実践指導できる能力があると認められた指導者の資格です。
自ら見本を示せる実技能力と運動指導技術にすぐれていることが求められます。
受講資格
- 体育系短期大学、体育専修学校(2年制)もしくはこれと同等以上の学校の卒業者
- 3年以上運動指導に従事した経験のある人
- 運動指導に関連する資格保有者
- 保健医療に関連する資格保有者
- 学校教育に関連する資格保有者
取得方法
健康運動実践指導者養成講習会を受講するか、健康運動実践指導者養成校の養成講座を修了して、健康運動実践指導者認定試験に合格・登録することで資格を取得することができます。
- 受講期間:9日間(33単位)
- 受講料:137,238円
- 受験料:13,619円
受講内容
- 健康づくり施策概論
- 運動生理学
- 機能解剖とバイオメカニクス
- 栄養摂取と運動
- 体力の測定と評価
- 健康づくりと運動プログラム
- 運動指導の心理学的基礎
- 健康づくり運動の実際
- 運動傷害と予防・救急処置
問い合わせ
公益財団法人 健康・体力づくり事業財団
まとめ
スポーツ業界では、スポーツ指導者のあり方が社会問題化するなど、新しい時代にふさわしい指導者が求められるようになっています。
これからスポーツ指導者を目指す人や既にスポーツ業界に携わっている人にとっても、資格を取得することは、新しい時代に対応したスポーツ指導者として活躍するために役立つでしょう。

