応募書類や面接で自己PRする場合、第二新卒・20代の採用選考においては、意欲ややる気系のアピールだけでは評価されません。
できるだけ応募する仕事に関連した内容にすることで新卒との違いをアピールすることができます。
第二新卒・20代の自己PRの書き方についてご紹介します。
自己PRと強み
第二新卒・20代の若手にとって、応募職種や業界に合致する適性や強みをアピールすることはもちろんですが、共通して企業がほしがる人物像を理解して、自分にもある強みをアピールすることが有効です。
第二新卒・20代に企業が求める力
第二新卒・20代など若手の転職で、共通して企業がほしがる力があります。自分にも当てはまると思える強みを積極的にアピールしましょう。
専門性・プロフェッショナル
社会人としての自覚や責任感、仕事に必要となる基礎的な力が求められます。知識や技術だけでなく、深い洞察力や思考力、感性、コミュニケーション力も重視されます。
- 専門知識・革新技術の習得
- 業務の安定性・事務処理能力
- 業務改善・質の向上
やりぬく力・タフネス
成長するためには、任された仕事を高いレベルで遂行する意欲とやり抜く力が大切です。目標に向かってまい進する強い力と粘り強さが求められます。
- ストレス耐性
- 徹底性
- 目標達成への執着
変化対応力・変革意欲
グローバル化が進むなか、企業では新たなチャレンジで競争力を強化することが必要となっています。
そのためには社員の一人ひとりの対応力や自ら開発・改善していく力が求められています。営業・販売・技術職などで重視される傾向があります。
- 柔軟志向
- 自己革新
- チャレンジ性
リーダーシップ・チーム力
組織では目標や成果に向かって、人をうまく巻き込んで、ひとつの方向に進める力が必要です。
困難から逃げずに向き合う姿勢、志の高さ、決断力、思いやりなどが求められます。
- チームワーク精神の発揮
- 上司・先輩・後輩との関係
- マンパワーの結集
志・ビジョン
ビジョンを持って、成し遂げようとする強い想いが志です。そこに生まれる情熱や意欲が求められます。
志があることで、日々の仕事に流されるのではなく、一歩一歩の成長につながると考えられています。
- 視点の広さと深さ
- コンセプトの設定
- 思考持久力
未経験業界・職種に応募する場合の自己PR
未経験ではあっても応募企業で活かせる社会人経験や実務経験と関連させて、新卒との違いをアピールします。
業界や業務の理解度
応募企業の業界や仕事内容、サービス、商品などを理解していることは、未経験でも戦力になれる人材だというアピールになります。
未経験者の採用には慎重になる傾向がありますので、営業経験や取引先、アルバイトなど自らの経験から接点を具体的に示すことが大切です。
関連する学歴やスキル
応募する業務に関連する学歴や専攻、留学経験などもアピール材料になります。
またコミュニケーション力や調整力、交渉力などのヒューマンスキル、クレーム対応や後輩の指導など応用範囲の広いスキルはどんな業界・職種でも評価されます。
自己啓発・ビジョン
経験をカバーするために意欲や熱意を伝えることは大切ですが、気持ちを伝えるだけでは評価されません。
資格取得や勉強中のスキルなど、目標に向けて実際に行動していることを示すことが必要です。
同じ業界・職種に応募する場合の自己PR
同じ業界や職種への転職では、なぜ転職する必要があるのか、転職しなければ実現できないことを伝えることが大切です。
目標・ビジョン
キャリアアップのためなどあいまいな内容では、なぜ転職する必要があるのかが疑われます。
前職にはない応募企業の商品やサービス、対象顧客、業界内のポジション、経営方針などに触れ、自分の経験を活かして、貢献できることを明確に伝えます。
柔軟性
同じ職種でも業界や企業の規模が違えば、仕事の進め方は大きく異なることがあります。第二新卒・20代は自社で育成できることもメリットだと考えられています。
経験者であっても職場に馴染めなければ力を発揮することができませんので、柔軟性を示すこともアピールになります。
成長度
第二新卒・20代に期待されるのは社会人経験と将来性です。
ビジネスマナーなどの基礎力が身についていること、吸収力があり成長できることを示して、将来性がありそうだという印象を与えることが大切です。
自己PRの書き方
業界や職種、経験など応募企業に合わせて、自己PRを作成します。
自己PRを書くときのポイント
社会人経験が短い第二新卒では、成果についてはアピールできるものが少ないですが、仕事に対する信条やその裏付けとなる行動については、アピールしやすいといえます。
- できるだけ社会人経験の事例を入れる
- 仕事における信条・心掛けていること・自分の強みを入れる
- 裏付けとなる具体的な行動を示す
- 結果として出た成果を示す
自己PRの例①第二新卒
「約2年の社会人経験から仕事の厳しさと何事も前向きにとらえ、行動することの大切さを身につけることができました。(信条)
接客・販売職もやりがいのある仕事ですが、新規開拓を積極的に行い、売上に貢献できる営業職に魅力を感じ、業界の資格取得に向けて勉強をしています。(行動)
販売職で身につけた積極性と行動力を活かして、営業職として短期間で戦力となれるよう頑張りたいと思います。」
自己PRの例②営業職
「3年間の営業職で行動力と対人折衝力を培うことができました。(強み)
前職では常にお客様の要望を的確に理解して、期待以上のサービスを心掛けてきました。(信条)
お客様からのクレームに迅速に対応することで、新たなお客様を紹介されたこともありました。(行動・成果)
今後もお客様に信頼される営業職として成長できるよう頑張りたいと考えています。」
自己PRと志望動機
自己PRは志望動機の内容と一貫性をもたせることが大切です。
自己PRは「仕事をするうえでの信条や強みとなる経験、スキル、成果」などであり、志望動機は「その仕事を選んだ理由、その仕事で実現したいこと」になります。
志望動機とつながりのある自己PRを作成することができれば、応募企業で貢献できるという説得力が増します。
まとめ
企業の第二新卒・20代の採用意欲は高いものがあります。
職歴が短くても、新卒とは違い、ビジネスマナーが身についていること、基本的な仕事の進め方を理解していること、前職のやり方に凝り固まっていないので、自社の方法で育成できることが企業にとってはメリットなのです。
求人企業では入社後に活躍できる、将来、成長した姿がイメージできる人を採用したいと考えています。
短期間で戦力になれる応用力、入社後の成長意欲を積極的にアピールしましょう。
【参考】
・厚生労働省ウェブサイト
・ハローワークインターネットサービス