転職・就職に役立つ住宅(戸建て)業界研究


住宅は不動産、建設、住宅設備、リフォームなど多くの産業と関わり、大きな経済規模の業界です。

住宅は社会的な資産であり、環境にも影響を与えるものです。

住宅業界は時代とともに変化する住宅ニーズに対応していくことが常に求められます。

住宅・ハウスメーカーの転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

住宅業界の最新動向(2023年)

住宅業界

住宅業界とは、戸建てやマンションなどの住居を建てる事業を行う業界のことです。

戸建ての住宅業界は、大手ハウスメーカーから中小住宅会社、工務店、ビルダー、大工、専門工事業者などで構成されています。

ハウスメーカーは大手10社でもシェアは3割程度で、工務店や中小住宅会社の活躍が目立ちます。

住宅を建てるのは、ハウスメーカーや工務店ですが、住宅設備メーカーリフォーム会社も住宅業界と密接な関係があります。

住宅の構造

  • 木造:軸組、パネル、2×4
  • 鉄骨:軸組、ユニット
  • 鉄筋コンクリート

ハウスメーカー

戸建て住宅には注文住宅と分譲住宅があります。

在宅勤務、テレワークなど働き方が多様化したことで、広い戸建て住宅の人気が高まっています。

今後も住宅需要は堅調に推移する見通しですが、資材価格の上昇が懸念されています。

また人口減少による国内の市場縮小を見据え、ハウスメーカーは非住宅分野や海外事業の強化、ゼネコンとの提携を進めています。

大和ハウス工業

戸建てからマンション、賃貸、商業・物流施設などを総合的に展開。

事業の多角化で売り上げを伸ばしています。

  • 従業員数:48,831人
  • 平均年齢:40歳

積水ハウス

注文住宅の最大手。

大規模都市開発や海外事業にも力を入れています。

  • 従業員数:28,821人
  • 平均年齢:43歳

住友林業

木造在来住宅の最大手。

海外事業で先行し、住宅販売戸数は国内を海外が上回っています。

  • 従業員数:21,254人
  • 平均年齢:43歳

旭化成ホームズ

「へーベルハウス」ブランド。

都市部の3階建てに強みがあります。

  • 従業員数:7,472人

積水化学工業

「セキスイハイム」ブランド。

スマートハウスを積極展開しています。

  • 従業員数:26,419人
  • 平均年齢:44歳

一条工務店

独立系の木造注文住宅大手。

  • 従業員数:約6,200人

三井ホーム

戸建てツーバイフォー工法の最大手。

三井不動産の完全子会社になりました。

プライムライフテクノロジーズ(PLT)

パナソニック、トヨタ自動車が住宅事業を統合。

  • トヨタホーム
  • パナソニックホームズ
  • ミサワホーム

分譲住宅

パワービルダーは、建売住宅を低価格で建設、販売します。

広い土地を一気に購入して、分譲することで低価格を実現しています。

「建売住宅」「土地のみ」「建築条件付き」の販売があります。

飯田グループホールディングス

分譲最大手(パワービルダー)。

戸建てからマンション分譲、注文住宅まで幅広く展開しています。

  • 従業員数:10,275人
  • 平均年齢:42歳

一建設、アーネストワン、飯田産業、東栄住宅、タクトホーム、アイディホーム他

オープンハウスグループ

首都圏中心部の分譲。

都市部の狭小3階建て戸建て住宅で成長しました。

  • 従業員数:4,080人
  • 平均年齢:29歳

分譲主体

  • ケイアイスター不動産
  • 三栄建築設計
  • ポラスグループ
  • アイダ設計

中堅メーカー

戸建て住宅のシェアは大手メーカー10社でも3割程度で、多くの住宅会社や工務店が活躍しています。

タマホーム

低価格の注文住宅を全国展開。

  • 従業員数:3,371人
  • 平均年齢:41歳

ヒノキヤグループ

桧家住宅。空調システム「Z空調」など。

ヤマダホールディングスの傘下となりました。

フジ住宅

関西圏を中心に分譲や注文住宅、マンションを展開。

  • 従業員数:818人
  • 平均年齢:41歳

日本ハウスホールディングス

注文住宅を全国展開。

  • 従業員数:1,184人
  • 平均年齢:36歳

住宅FC・VC

住宅FC(フランチャイズ)では本部と販売会社に役割を分担して住宅事業を行っています。

VC(ボランタリーチェーン)はFCよりも独立性を維持して参加できるネットワークです。

LIXIL住宅研究所

LIXILグループ。

アイフルホームなどをFCで全国展開しています。

アキュラホーム

全国工務店ネットワークを主宰。

  • 従業員数:1,415人

住宅業界の売上高ランキング

住宅(戸建て)業

順位企業名売上高
(百万円)
1大和ハウス工業4,439,536
2積水ハウス2,589,579
3住友林業1,385,930
4積水化学工業1,157,945
5一条工務店442,866
6オープンハウス・ディベロップメント427,648
7旭化成ホームズ403,525
8ミサワホーム398,165
9一建設329,569
10アーネストワン316,627
11パナソニックホームズ246,775
12タマホーム218,092
13ケイアイスター不動産184,388
14飯田産業181,455
15東栄住宅168,237
16三井ホーム157,232
17タクトホーム151,456
18三栄建築設計134,036
19ヒノキヤグループ122,503
20フジ住宅118,698

(帝国データバンク『業界動向2023-Ⅰ』より)

住宅業界の採用市場

住宅業界の資格

住宅業界には、建築・デザイン、管理、不動産売買、住宅ローンなどに関わるさまざまな資格があります。

資格を取得していることで住宅業界で必要とされる知識や技能を証明することができます。

建築士

建物の設計を行う建築士は、もっともメジャーな資格です。

建築士の資格には一級、二級、木造の種類があります。

一般的な住宅はどの区分であっても設計することができます。

社会人が建築士の資格を取るには【転職・キャリアアップ】
建築士の資格は一級、二級、木造に分かれていて、建物の規模や用途、構造に応じて、取り扱える業務範囲が定められています。建築士の資格取得についてご紹介します。

建築施工管理技士

建築施工管理技士は、鉄筋工事や大工工事、内装仕上げ工事など建築工事の施工計画を作成し、現場での工程管理や品質管理、安全管理などを指導監督するための資格です。

建築施工管理技士・施工管理技士補の資格を取るには
建築施工管理技術検定の第一次検定に合格すると建築施工管理技士補、第二次検定に合格すると建築施工管理技士の国家資格を取得することができます。

宅地建物取引士

宅地建物取引士は、不動産取引を行うために必要な国家資格です。

不動産業界だけでなく関連する業界での評価も高い資格です。

宅地建物取引士(宅建士)の資格を取るには【転職・就職】
宅地建物取引士(宅建士)はビジネスパーソンの定番資格として高い人気があります。幅広い業界・職種で活かせる宅地建物取引士の資格についてご紹介します。

インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターは、住空間をトータルコーディネートする資格です。

資格を取得することで業務の幅を広げることができます。

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賃貸不動産経営管理士

賃貸不動産経営管理士は、賃貸住宅の管理に関する国家資格です。

賃貸不動産経営管理士の資格取得と勉強法
賃貸不動産経営管理士は賃貸マンションやアパートなど賃貸住宅の管理に関する専門家の資格です。賃貸不動産経営管理士の資格の取り方と勉強法についてご紹介します。

ファイナンシャルプランナー

フィナンシャルプランナーは、営業職での取得が増えている資格です。

金融商品、保険・年金、ローン、不動産、税金などの知識を業務に活用できます。

社会人がファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取るには
ファイナンシャルプランナーには複数の資格(FP技能士・AFP・CFP)があります。それぞれの資格の難易度を理解して取得していけばキャリアアップに役立ちます。

住宅業界の求人・転職

住宅・ハウスメーカーは営業部門と工事部門が主力となっています。

もっとも多いのは、営業職です。

営業系の求人は未経験・第二新卒の採用に積極的な企業が増えています。

新築だけでなく、リノベーション物件の人気が高まり、住宅内装・リフォーム・インテリアなどの技術者も求められています。

総合工事業の給与

区分20~24歳25~29歳45.7歳(平均)
所定内労働時間174時間172時間172時間
残業16時間19時間11時間
月収254,300円305,400円369,400円
年間賞与等459,200円957,700円1,034,600円
年収3,510,800円4,622,500円5,467,400円

(厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より)

20代の転職活動

転職エージェントの転職支援サービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアアドバイザーが転職サポートしてくれます。

非公開・独自案件の求人紹介だけでなく、企業ごとの書類作成や面接対策などのサポートで、選考通過率のアップが期待できます。

キャリアごとの転職支援

まとめ

国内の住宅市場は縮小していくと見られていますが、海外での住宅需要は好調です。

また住宅寿命が長くなり、リフォーム需要は拡大していくと考えられています。

各社は海外事業や中古ビジネスにも力を入れています。

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【参考】
・一般社団法人住宅生産団体連合会WEBサイト
・日本経済新聞出版『日経業界地図2023年版』
・東洋経済新報社『四季報業界地図2023年版』