派遣社員

キーワード解説

派遣社員とは

派遣社員とは、労働者派遣契約に基づいて、派遣元(人材派遣会社)から派遣先(派遣を依頼した企業)へ派遣される派遣労働者のことです。

派遣社員は、派遣元との間に雇用関係があり、派遣元が原則として事業主としての責任を負います。

派遣先とは指揮命令関係にあります。

労働者派遣には主に有期雇用派遣、無期雇用派遣、紹介予定派遣があります。

業務区分ごとの派遣期間制度は廃止され、業務内容は問わない新たな派遣期間の制限が設けられました。

有期雇用型

一般的に労働者派遣というと有期雇用型を指していることが多いといえます。

派遣会社に登録して、派遣先企業の依頼に応じて一定期間、派遣されるスタイルです。

派遣会社との雇用関係は派遣期間のみとなり、派遣契約が終了すると、派遣会社と派遣社員の雇用契約も終了します。

無期雇用型

派遣会社の(無期雇用されている)社員が、派遣先企業に派遣されるスタイルです。

派遣期間が終了しても、派遣会社と派遣社員との雇用契約は継続します。

紹介予定派遣

紹介予定派遣は、派遣先企業に直接雇用されることを前提とした労働者派遣です。

6ヵ月を限度とした派遣期間が終了するときに、派遣先企業と派遣社員の双方が同意すれば直接雇用となります。

実質的には試用期間として労働者派遣を利用しているものといえます。

派遣できない業務

業務内容から労働者派遣になじまないとされる業務は、適用除外となっています。

派遣できる業務の範囲は拡大されています。

  1. 船員
  2. 港湾運送業務
  3. 建設業務
  4. 警備業務
  5. 医療関連業務(紹介予定派遣は可能)
  6. 弁護士、司法書士、税理士などの士業
  7. 使用者側で団体交渉や労使協議を担当する業務

派遣できる期間

派遣先企業が派遣社員を受け入れられる期間には制限が設けられています。

  1. 個人単位の期間制限
    同一組織における同一派遣社員の受入れ期間の限度は3年
  2. 事業所単位の期間制限
    同一事業所における派遣社員の受入れ期間の限度は3年
  3. 期間制限の対象外
    ・無期雇用派遣労働者
    ・60歳以上の派遣労働者
    ・産前産後休業、育児休業介護休業の代替要因
    ・有期プロジェクトなど

派遣の決定

派遣会社は派遣先企業から派遣社員の選択を任されています。

派遣先企業は指名や事前面接をして派遣社員を特定することはできません。

ただし、派遣先企業での業務打ち合わせや顔合わせなどはできるとされています。

直接雇用を前提とした紹介予定派遣には事前面接も認められています。

派遣元と派遣先の契約

派遣が決定すると、派遣会社は派遣先企業と労働者派遣契約を締結します。

派遣契約では派遣社員が従事する業務内容や派遣先の所在地、指揮命令者、派遣期間などに関して明確にする必要があります。

一方、派遣契約自体は派遣社員を特定していないので、派遣会社は必要な情報のみを派遣先企業へ通知します。

派遣社員と派遣元の契約

派遣社員は派遣会社と雇用契約を締結します。

賃金割増賃金年次有給休暇、産前産後休暇、災害補償、健康管理などは派遣会社が責任を負います。

派遣社員と派遣先の関係

派遣社員と派遣先企業には雇用関係はなく、指揮命令関係にあります。

派遣先企業は実際の就業先として、労働時間、休憩、休日、深夜業、安全管理などの責任を負います。

二重派遣の禁止

派遣社員を受け入れた派遣先企業が、その派遣社員を別の事業主に派遣することは二重派遣として、禁止されています。

請負との違い

請負(業務委託)と労働者派遣の区別はあいまいになりやすいですが、契約の形式ではなく、労働者の就労状況によって、判断されます。

請負は、発注先企業から事業や業務を受託するサービスです。

業務の遂行方法は請負業者に委ねられていて、発注先企業は請負業者と請負契約を結びます。

労働者は請負業者と雇用契約を結びます。

労働者派遣と異なり、労働者に対する指揮命令権は請負業者にあり、発注先企業にはありません。

偽装請負

形式的には請負契約としながら、実態としては労働者派遣になっている「偽装請負」は違法です。

発注先企業が労働者を指揮命令し、管理監督して、業務を遂行しているような場合は、偽装請負に該当します。

偽装請負は、事業主としての責任や義務を逃れるために行われているものとして、取り締まりの対象となっています。

派遣契約の期間満了

派遣契約の期間が満了するときに、契約期間を更新しなければ、期間の満了と同時に契約終了となります。

雇用安定措置

派遣社員の契約終了後の雇用を継続させるために、派遣会社には雇用安定措置が義務づけられています。

  1. 現在の派遣先企業に直接雇用を依頼する
  2. 新たな派遣先を紹介する
  3. 派遣会社が派遣社員を自社で無期雇用する
  4. その他

労働契約申込みみなし制度

派遣先企業が違法と知りながら派遣社員を受け入れている場合、違法派遣をした時点から労働契約が発生したものとして、派遣先は派遣社員に直接雇用の申込みをしたとみなされます。

  • 期間制限に違反した場合
  • 偽装請負の場合
  • 労働者派遣の禁止業務に従事させた場合
  • 労働者派遣事業の許可を取っていない派遣会社から受け入れた場合

派遣社員の労働条件

働き方改革の一環として、派遣先企業が待遇に関する情報を派遣会社に提供しなければならないということが義務づけられました。

派遣社員の待遇を改善し、同一労働同一賃金の方向性を進めるためには、派遣先企業で雇用されている従業員がどのような待遇を受けているかについて、情報提供がなければ雇用関係のない派遣会社では対応できないからです。

参考:厚生労働省「労働者派遣事業・職業紹介事業等」

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派遣社員と派遣先企業は指揮命令関係にあり、雇用関係はない