正社員としての転職・就職を目指している人は、登録型の人材派遣を選択肢に入れていないかもしれません。
正社員として働きたいのか、希望する仕事に就きたいのかの優先順位で、選択も違ってくるでしょう。
希望する仕事で正社員としての転職が実現できない場合でも、人材派遣をキャリアに組み合わせることで、結果的に希望の仕事で正社員になれる可能性を高めることができる場合があります。
派遣社員として働くメリット・デメリットを踏まえて、20代のキャリアで活かす方法をご紹介します。
派遣社員の働き方
派遣社員とは、どのような働き方のことをいうのでしょうか?契約社員との違いは?
派遣社員は、勤務先の企業との雇用関係がありません。契約社員やアルバイトは勤務先に直接雇用されていますが、派遣社員は派遣会社に雇用され、派遣会社から勤務する企業に派遣されます。
労働者派遣制度
労働者派遣制度は、派遣労働者(派遣社員)と派遣労働者と雇用関係のある派遣元(派遣会社)と派遣労働者を受け入れ、指揮命令をする派遣先(勤務先企業)の三者間で契約を交わし、派遣社員は契約した期間、派遣先で就業します。
派遣労働者
派遣社員として働くには、まず派遣会社を選ぶことが必要になります。派遣の仕事には、スペシャリストの派遣から未経験からスタートできるものまで、さまざまな仕事があります。
派遣会社には、得意不得意がありますので、自分に合った派遣会社を選ぶことが大切です。
派遣元
派遣会社は労働者派遣事業の許可を取得していなければなりません。紹介予定派遣を行うには、労働者派遣事業と有料職業紹介事業の許可が必要になります。
派遣会社は派遣社員と雇用関係をもち、労働条件や社会保険・労働保険などの責任を負います。
派遣先
派遣先は、派遣されてくる派遣労働者を性別や年齢によって差別することが原則として禁止されています。また、選別する行為も禁じられています。
勤務先の企業と派遣社員は指揮命令関係となりますが、雇用関係はありませんので、契約や業務内容に関しての相談などは派遣会社を通して行うことになります。
派遣社員として働くメリット
目的達成の準備期間になる
希望する職種や目指す資格がある人、働きたい業界がある人、勉強したい人など明確な目的のある人にとって、派遣社員という働き方は目的を達成するための準備期間としてメリットになります。
派遣社員として働く期間のメリット
- 時間を確保できる
- 収入が確保できる
- 派遣先の就業経験ができる
- 人脈が築ける
キャリアを積むことができる
希望する業種・職種に正社員として転職するには、実務経験の少なさがネックになるということが少なくありません。派遣先を自分の進みたい方向に合わせて選び、まずは仕事をして、実績を積むことがメリットになります。
派遣社員がメリットになる働き方
- 経歴にブランクがなくなる
- 職歴ができる
- 実務経験が積める
- 未経験領域の実績ができる
スキルアップできる
大企業や中途採用では狭き門などの仕事で、通常ではできない経験を積んだり、たくさんの人との出会いなど豊富なチャンスをスキルアップにつなげることができます。
派遣社員がキャリアに有利なこと
- 大企業での就業経験ができる
- 最新の技術に触れることができる
- 豊富な出会いやチャンスがある
ステップアップにつながる
目的意識を明確にして、派遣期間を過ごすことで、ステップアップにつなげることができます。
派遣社員の成功パターン
- 派遣先で働きぶりを認められ、派遣先や取引先、派遣会社の正社員となる
- スキルを磨き、次の転職で活かす
- 築いた人脈で独立・起業する
派遣社員として働くデメリット
正社員との格差が広がる
目的を達成するために派遣社員として働くのであれば、ずるずると続け、本来の目的を忘れてはいけません。派遣社員として働く期間は3年以内などと目標を決めておきましょう。
20代のキャリアを補完できるメリットはありますが、30代、40代と長くなると、任せられる仕事、責任の範囲、給与の差が正社員と比較してどんどん大きくなっていく可能性があります。
派遣社員を長く続けるデメリット
- 時給が上がらず正社員との年収格差が広がる
- 派遣契約終了後に待機期間ができるなど雇用が不安定になる
- 昇格や昇進、賞与などがなく成長や達成の実感がもてない
派遣会社とのつきあい方
派遣社員として働くなら
派遣社員としての働き方が有意義なものとなるか、不満の多いものになるかはつきあう派遣会社によって全く違ってきます。はじめてであれば、登録する派遣会社選びから派遣会社のコーディネーター、営業マンとの関係性がとても重要です。
派遣先が決まる流れ
- 派遣登録でコーディネーターとの面談を行う
- 営業マンが派遣先企業のリクエストをコーディネーターに伝える
- コーディネーターが登録の派遣スタッフから適任と思われる人に仕事を紹介する
- 派遣スタッフは内容を聞き、仕事を受けるかどうか判断する
- コーディネーターから営業担当が派遣スタッフを引き継ぐ
- 派遣スタッフは派遣会社と雇用契約、派遣先企業は派遣会社と労働者派遣契約を結ぶ
- 派遣スタッフは派遣会社の社員として派遣先企業で就業する
派遣・紹介予定・人材紹介サービス
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まとめ
派遣社員として働くには、派遣会社のコーディネーターや営業マンなどといい関係をもつことが大切です。
大手の派遣会社では登録スタッフが多く、印象に残らなければ仕事が紹介されない可能性もあります。
「登録してそのまま待っていれば仕事の紹介があるはず」と考えるのではなく、「仕事はありませんか?」と自分から聞いてみる積極性もときには必要になります。
正社員としての転職が希望であれば、本登録をただの登録と考えず、面接同様に自分をアピールするつもりで臨むようにしましょう。
積極的な姿勢や前向きな努力が、希望する働き方やキャリアの実現を近づける大事な要素のひとつです。

