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公務員(地方上級・地方中級・地方初級)の試験内容

地方公務員の採用は、それぞれの自治体で試験を実施しています。

地方公務員試験のうち、都道府県・政令指定都市・特別区で実施されるものは、「地方上級」(大学卒業程度)、「地方中級」(短大卒業程度)、「地方初級」(高校卒業程度)に区分されています。

政令都市を除く市役所の採用試験は、実施も内容もさまざまです。

地方公務員試験(都道府県・政令指定都市・特別区)

地方上級試験

都道府県・政令指定都市・特別区で実施される地方公務員試験のうち、大学卒業程度の試験を地方上級試験と呼んでいます。

同程度であっても、自治体によっては呼称が異なります。

受験資格

  • 年齢:おおむね22歳~29歳程度(自治体や試験区分により異なる)
  • 学歴:大卒レベルの試験という意味であり、受験者の学歴は制限されていないところが多い

試験区分

  • 事務系:一般行政、一般事務、学校事務、警察事務など
  • 技術系:土木、建築、電気、機械、化学、農業、林業、畜産、水産など
  • 専門系:獣医師、保健師、福祉、心理など

試験日

  • 第一次試験:例年6月の第4日曜日
  • 第二次試験:7月上旬~8月下旬

※北海道、東京都、大阪府、特別区、大阪市などは、5月に第一次試験が実施されています。

試験内容

  1. 教養試験
  2. 専門試験
  3. 論文・作文試験
  4. 適性検査
  5. 面接試験(個別面接・集団面接・集団討論)

全国型

多くの自治体が採用している出題タイプで、地方上級試験のベースとなっています。

教養試験は、試験時間120~150分、出題数50問(全問解答)で、専門試験は、試験時間120分、出題数40問(全問解答)が基本となっています。

経営学が出題されるのが、特徴です。

関東型

関東甲信越と東海地方の一部の自治体が採用している出題タイプです。

教養試験は、試験時間120~150分、出題数50問中40問(選択解答)で、専門試験は、試験時間120分、出題数50問中40問(選択解答)です。

経済学の出題数が多いのが、特徴です。

中部・北陸型

中部・北陸地方の自治体で多く採用されている出題タイプです。

教養試験は、試験時間150分、出題数50問(全問解答)で、専門試験は、試験時間150分、出題数50問中40問(選択解答)です。

経営学の出題がないのが、特徴です。

法律・経済専門型

専門試験で、試験区分や選択分野に「法律」「経済」がある出題タイプです。

試験時間120分、出題数40問です。

京都府、広島県、広島市、名古屋市などで採用されています。

独自型

各自治体が独自に問題を作成して実施するタイプです。

出題構成や内容が独自のものとなっています。

東京都、特別区、大阪府、大阪市、北海道、札幌市などで実施されています。

問い合わせ

各地方自治体の人事委員会

地方上級教養試験の過去問題集

地方上級専門試験の過去問題集

地方中級試験

都道府県・政令指定都市・特別区で実施される地方公務員試験のうち、短大卒業程度の試験を地方中級試験と呼んでいます。

自治体によっては呼称が異なります。

地方中級試験では、事務系区分や技術系区分のほか、資格・免許職が募集されることも多くあります。

受験資格

  • 年齢:おおむね20歳~24歳程度
  • 学歴:制限されされていないところが多い

※資格・免許職はそれぞれの資格取得(見込)者

試験日

すべての自治体で毎年実施されるわけではなく、試験の有無には変更があります。

試験日程は、地方初級試験と同日に実施するところが多いようです。

  • 地方上級と同一日:6月
  • 地方初級と同一日:9月
  • その他

試験内容

  1. 教養試験
  2. 専門試験
  3. 論文・作文試験
  4. 適性検査
  5. 面接試験(個別面接・集団面接・集団討論)

問い合わせ

各地方自治体の人事委員会

地方初級試験

都道府県・政令指定都市・特別区で実施される地方公務員試験のうち、高校卒業程度の試験を地方初級試験と呼んでいます。

自治体によっては呼称が異なります。

地方初級試験では、主に事務系区分と技術系区分が募集されます。

受験資格

  • 年齢:おおむね18歳~22歳程度
  • 学歴:大学(短大)卒業または卒業見込者を除いているところもある

試験日

  • 第一次試験:例年9月
  • 第二次試験:10月

試験内容

  1. 教養試験
  2. 専門試験(技術系区分)
  3. 作文試験
  4. 適性試験
  5. 面接試験(個別面接)

問い合わせ

各地方自治体の人事委員会

地方初級教養試験の過去問題集

警察官試験

警察官の採用試験は、男性と女性、大学卒業程度と高校卒業程度の区分ごとに実施されます。

受験資格

  • 年齢:おおむね35歳未満
  • 学歴:大学卒業程度の試験では「大学卒業または卒業見込者」に限られているところが多い

試験日(警視庁)

  • 男性Ⅰ類(大学卒業程度)
    ・第1次試験:4月、9月、翌年1月
    ・第2次試験:5~6月、10月、翌年1月
  • 男性Ⅲ類(高校卒業程度)
    ・第1次試験:9月、翌年1月
    ・第2次試験:10月、翌年1月
  • 女性Ⅰ類(大学卒業程度)
    ・第1次試験:4月、9月、翌年1月
    ・第2次試験:6月、10月、翌年1月
  • 女性Ⅲ類(高校卒業程度)
    ・第1次試験:9月、翌年1月
    ・第2次試験:10月、翌年1月

試験内容

【第1次試験】
警察官として必要な一般教養および政治、社会、法律、経済等の知識について、試験の種別に応じた試験が行われます。

  1. 教養試験
  2. 論文・作文試験
  3. 資格経歴等の評定
  4. 1次身体検査(身長測定、体重測定)
  5. 1次適性検査(マークシート方式)

【第2次試験】

  1. 面接試験
  2. 2次身体検査(職務執行上、支障のある疾患の有無等)
  3. 2次適性検査(記述式等)
  4. 体力検査

問い合わせ

全国都道府県警察ごとの採用係

大卒警察官教養試験の過去問題集

高卒警察官教養試験の過去問題集

公務員試験の受験対策

公務員試験に合格するためには、独学や通信・通学講座で勉強する方法があります。

自分の状況やかけられる時間、費用などに合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。

勉強を進める過程で、使い分けたり、組み合わせたりするのもよいでしょう。

独学

公務員のテキストや問題集はたくさんありますので、独学でも合格を目指すことができます。

自分のペースで経済的に勉強できますが、わからないところは基本的に自分で解決しなくてはなりません。

通信講座

通信講座では、公務員試験に対応したカリキュラムで効率的に勉強することができます。

独学では難しい最新情報の入手や質問回答・相談もできます。

通学スクール

直接講師の授業を受けられるのが、通学スクールの魅力です。

ただし、時間や場所の制約があり、費用は少し高めになります。

公務員試験の対策・通信講座

リンクアカデミー大栄の公務員受験対策講座では、公務員試験合格をトータルでバックアップ。1次試験から2次試験までをサポートする戦略的な試験対策指導に力を入れています。
資格の大原大原の公務員講座では、多彩な各種講義・コースが用意されていて、筆記試験対策・面接試験対策・個別指導を受けることができます。
LEC東京リーガルマインドLECの公務員試験講座は、あらゆる試験のカリキュラム・テキスト・面接対策に対応。全国21校に担任を配置、きめ細かいサポートを行っています。
伊藤塾法律資格・公務員試験のスクール【伊藤塾】では、幅広い併願対策に対応したカリキュラムで、複数の試験を視野に入れての対策が可能です。

まとめ

地方公務員は、地域に密着した仕事ができ、安定性が魅力です。

20代であればチャンスも多く、地方公務員試験についての情報をもっておくことは、キャリアの可能性を広げることにつながります。

社会人になってから地方公務員になるには
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地方公務員・社会人採用の「職務基礎力試験(BEST)」
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【参考】
・総務省「地方公務員制度等」
・地方自治体の採用情報ページ
・警察庁「都道府県警察官採用案内」