土木・マリコンの業界研究


土木業界は社会資本を整備し、経済成長を支える重要な役割を担っています。

公共事業や談合の問題が取り上げられる土木業界ですが、今後も安全・環境・維持管理など大きな役割を期待されています。

土木・マリコンの転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

土木業界の最新動向(2022年)

土木業界

土木業界は都市計画・防災・環境、電力・通信インフラ・上下水道、空港、港湾、高速道路、ダム、河川、橋梁、トンネル、鉄道などインフラ整備の多くを担い、経済成長を支えてきました。

公共工事の減少が震災復興や五輪関連の需要で状況は一変し、大型工事が増えました。

五輪の後も老朽インフラ更新やリニア中央新幹線、再開発など土木需要は続く見込みです。

公共事業の流れ

  1. 基本計画:構想・企画、各種調査
  2. 評価:費用対効果の分析、投資効果の検討
  3. 調査・設計:現況測量、地質調査、実施設計
  4. 用地取得:用地取得交渉、補償調査
  5. 積算:予定価格、入札金額の決定
  6. 工事施工・供用・保守管理:契約、施工管理、竣工検査、供用開始

ゼネコン

ゼネコン(総合建設会社)が手掛ける工事は土木、建築に大別されます。

日本の建設大手5社は「スーパーゼネコン」と呼ばれます。

首都圏を中心に高層ビル新築やインフラ改修需要が拡大していますが、建設技術者の不足が課題になっています。

建設会社・ゼネコンの業界研究
建設業界は人手不足や生産性向上が課題となっています。建設会社の転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

海洋土木

建設会社のなかで、海洋土木工事を中心に行う会社のことをマリコン(マリンコンストラクター)といいます。

海洋土木には、港湾施設の建設、護岸・海底工事、浚渫・埋立、橋梁の建設、海上空港、海底トンネルの建設などがあります。

五洋建設

マリコン首位。

海外事業にも力を入れています。

  • 従業員数:3,565人
  • 平均年齢:42歳

東亜建設工業

マリコン大手。

東南アジアに積極展開しています。

  • 従業員数:1,810人
  • 平均年齢:46歳

東洋建設

マリコン大手。

東南アジアに強みがあります。

  • 従業員数:1,658人
  • 平均年齢:43歳

若築建設

マリコン中堅。

陸上土木も展開しています。

  • 従業員数:816人
  • 平均年齢:45歳

道路舗装

道路事業は10~20年後の交通量を予測し、それに見合った道路網の計画から始まります。

道路舗装にはアスファルト舗装とコンクリート舗装がありますが、現在は95%以上がアスファルト舗装です。

NIPPO

道路舗装の最大手。

ENEOSホールディングスの傘下です。

  • 従業員数:2,062人

前田道路

道路舗装大手。

前田建設系です。

  • 従業員数:2,480人
  • 平均年齢:41歳

日本道路

道路舗装大手。

清水建設系です。

  • 従業員数:1,262人
  • 平均年齢:43歳

鉄道工事

日本の新幹線開業を契機に鉄道輸送の効率の良さが世界でも評価されています。

鉄建

JR東日本が筆頭株主。

鉄道周辺の土木建築、道路に強みがあります。

  • 従業員数:1,983人
  • 平均年齢:41歳

東鉄工業

JR東日本グループ。

鉄道関連のメンテナンス工事に強みがあります。

  • 従業員数:1,866人
  • 平均年齢:41歳

基礎工事

建造物の基礎をつくるための工事です。

特殊土木

  • ライト工業:基礎・地盤改良など特殊土木専業
  • 日特建設:ダムの基礎工事に実績
  • 不動テトラ:地盤改良に強み

土木業界の売上高ランキング

建設業

順位企業名売上高(百万円)
1鹿島建設1,907,176
2大林組1,766,893
3大成建設1,480,141
4清水建設1,456,473
5竹中工務店971,069
6長谷工コーポレーション809,438
7前田建設工業678,059
8戸田建設507,134
9五洋建設471,058
10熊谷組450,232
11三井住友建設421,619
12フジタ379,240
13安藤・間352,000
14西松建設336,241
15高松コンストラクショングループ283,080
16日鉄テックスエンジ282,473
17鴻池組259,214
18東急建設231,483
19奥村組220,712
20東亜建設工業189,712

土木工事業

順位企業名売上高(百万円)
1NIPPO445,720
2前田道路234,612
3日本道路157,796
4鹿島道路126,283
5大成ロテック123,420
6ピーエス三菱117,219
7東亜道路工業111,801
8ライト工業108,209
9大林道路100,059
10竹中土木95,021
11世紀東急工業90,025
12不動テトラ72,308
13日特建設67,955
14オリエンタル白石62,925
15ガイアート57,084
16ショーボンド建設48,488
17佐藤渡辺39,918
18山﨑建設34,767
19三井住建道路33,796
20福田道路30,422

(帝国データバンク『業界動向2022-Ⅰ』より)

土木業界の採用市場

土木業界の技術者

公共工事を発注者から直接請け負おうとする建設業者は「経営事項審査」を必ず受けなければなりません。

「経営事項審査」では技術力として、有資格者数が評価されます。

建設業者は受注に有利な資格取得を社員に奨励しています。

土木施工管理技士

土木工事において主任技術者、監理技術者として設計や施工計画などを作成して、工程管理や安全管理など現場を監督します。

建築施工管理技士

建築工事において主任技術者、監理技術者として施工計画などを作成して、工程管理や品質管理、安全管理など現場を指導監督します。

建設機械施工技士

各種建設機械を用いた施工において、運転・施工の業務、指導・監督的業務を行います。

技術士

科学技術に関する高い専門的応用能力を必要とする業務を行います。

建設、上下水道、衛生工学、機械、農業、化学、生物、経営などの部門があります。

建設業界の資格取得

建設技術者には、多くの国家資格と民間資格があります。

建設会社は社員の資格取得を奨励しています。

技術講座専門のJTEXでは技能・技術系を中心に専門通信講座を受講できます。

建築・土木業界で有利なおすすめ資格
建設・土木業界は売り手市場で特に技術者の求人は高い水準を維持しています。建設・土木系資格者の求人ニーズは非常に高く、転職・就職で有利になります。
施工管理・建設技術者に有利なおすすめ資格
建設業界では人材不足が課題で特に技術者の求人は高い水準を維持しています。資格を取得することは希望の転職やキャリアアップにつながりやすい状況といえます。

土木業界の求人・転職

土木業界では、人手不足の深刻化から生産性向上の取り組みや長時間労働の是正が始まっています。

業界全体として人材不足感は非常に高く、土木技術者の求人ニーズは引き続き高い水準です。

建設業の給与

区分20~24歳25~29歳44.8歳(平均)
所定内労働時間173時間171時間172時間
残業19時間20時間13時間
月収255,300円296,800円363,500円
年間賞与等462,900円845,400円1,041,100円
年収3,526,500円4,407,000円5,403,100円

(厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」より)

20代の転職活動

転職エージェントの転職支援サービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアコンサルタントの転職サポートを無料で受けることができます。

非公開・独自案件の求人紹介だけでなく、専任のキャリアコンサルタントによる企業ごとの書類作成や面接対策などのサポートで、選考通過率のアップが期待できます。

キャリアごとの転職支援

まとめ

人手不足が深刻化するなか、人材の確保や定着が課題になっています。

業界では週休2日制を導入する動きが広がるなど、働きやすい職場環境や待遇改善に取り組み、イメージアップを推進しています。

転職・就職に役立つ業界天気図一覧(2022年)
採用市場と密接に関わる企業の業績。業界の動向は転職活動を進めるうえで、重要な情報のひとつです。2022年度の主要業界天気図を一覧にしました。

 

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