土木会社・マリコンの業界研究


土木業界は社会資本を整備し、経済成長を支える重要な役割を担っています。公共事業や談合の問題が取り上げられる土木業界ですが、今後も安全・環境・維持管理など大きな役割を期待されています。

土木業界の転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

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土木業界の最新動向(2019年)

土木業界

都市計画・防災・環境、電力・通信インフラ・上下水道、空港、港湾、高速道路、ダム、河川、橋梁、トンネル、鉄道などインフラ整備の多くを担い、経済成長を支えてきました。

公共工事の減少が震災復興や五輪関連の需要で状況は一変し、大型工事が増えました。五輪の後も老朽インフラ更新やリニア中央新幹線、再開発など土木需要は続く見込みです。

公共事業の流れ

  1. 基本計画:構想・企画、各種調査
  2. 評価:費用対効果の分析、投資効果の検討
  3. 調査・設計:現況測量、地質調査、実施設計
  4. 用地取得:用地取得交渉、補償調査
  5. 積算:予定価格、入札金額の決定
  6. 工事施工・供用・保守管理:契約、施工管理、竣工検査、供用開始

スーパーゼネコン

ゼネコン(総合建設会社)が手掛ける工事は土木、建築に大別されます。日本の建設大手5社は「スーパーゼネコン」と呼ばれます。

首都圏を中心に高層ビル新築やインフラ改修需要が拡大していますが、建設技術者の不足が課題になっています。

大林組

東京スカイツリーを建設。不動産開発にも力を入れています。

  • 従業員数:14,739人
  • 平均年齢:43歳

鹿島

ダムやトンネルなど土木に強み。不動産開発やM&Aも積極的に進めています。

  • 従業員数:18,297人
  • 平均年齢:44歳

大成建設

大型土木から戸建て住宅まで幅広く手掛けています。

  • 従業員数:14,433人
  • 平均年齢:43歳

清水建設

民間建築が主力。環境エネルギー関連にも力を入れています。

  • 従業員数:16,184人
  • 平均年齢:43歳

竹中工務店

あべのハルカスを設計・施工。建築専門で土木は子会社が担当しています。

  • 従業員数:13,042人

準大手・中堅ゼネコン

ゼネコンには、建設工事に関する総合的な技術力を持ち、現場をマネジメントして、工事を完成させる役割があります。

安藤ハザマ

土木の名門ハザマと民間建築が主力の安藤建設が合併。

  • 従業員数:3,966人
  • 平均年齢:46歳

前田建設工業

土木主体から民間建築、環境エネルギー関連にシフトしています。

  • 従業員数:4,224人
  • 平均年齢:43歳

三井住友建設

橋梁建設などに強みがあります。

  • 従業員数:4,560人
  • 平均年齢:46歳

熊谷組

トンネルなど大型土木に強みがあります。

  • 従業員数:4,032人
  • 平均年齢:45歳

西松建設

ダムやトンネルなど土木で多くの実績があります。

  • 従業員数:2,920人
  • 平均年齢:44歳

大豊建設

特殊工法によるトンネル工事に強みがあります。

  • 従業員数:1,639人
  • 平均年齢:45歳

飛鳥建設

大型土木に多数の実績があります。

  • 従業員数:1,213人
  • 平均年齢:46歳

海洋土木

海洋土木には、港湾施設の建設、護岸・海底工事、浚渫・埋立、橋梁の建設、海上空港、海底トンネルの建設などがあります。海洋土木の工事を行う会社をマリコン(マリンコンストラクター)といいます。

五洋建設

マリコン首位。海外事業にも力を入れています。

  • 従業員数:3,319人
  • 平均年齢:43歳

東亜建設工業

マリコン大手。東南アジアに積極展開しています。

東洋建設

マリコン大手。東南アジアに強みがあります。

  • 従業員数:1,564人
  • 平均年齢:44歳

若築建設

マリコン中堅。陸上土木へ展開しています。

  • 従業員数:739人
  • 平均年齢:45歳

道路工事

道路事業は10~20年後の交通量を予測し、それに見合った道路網の計画から始まります。道路舗装にはアスファルト舗装とコンクリート舗装がありますが、現在は95%以上がアスファルト舗装です。

道路会社

  • NIPPO:道路舗装最大手
  • 前田道路:道路舗装大手
  • 日本道路:道路舗装大手

鉄道工事

日本の新幹線開業を契機に鉄道輸送の効率の良さが世界でも評価されています。

鉄道系

  • 鉄建建設:駅舎・トンネルなど鉄道周辺の土木建築の実績多数
  • 東鉄工業:鉄道関連のメンテナンス工事に強み

基礎工事

建造物の基礎をつくるための工事です。

特殊土木

  • ライト工業:基礎・地盤改良など特殊土木専業
  • 日特建設:ダムの基礎工事に実績

土木業界の売上高ランキング

建設業

順位企業名売上高(百万円)
1大林組1,900,655
2鹿島建設1,830,625
3大成建設1,585,497
4清水建設1,519,435
5竹中工務店1,006,571
6長谷工コーポレーション813,276
7五洋建設526,902
8前田建設工業467,724
9フジタ430,639
10戸田建設429,026
11三井住友建設417,310
12安藤・間377,020
13熊谷組374,019
14東急建設320,711
15日鉄住金テックスエンジ305,714
16西松建設284,412
17奥村組223,927
18鴻池組221,793
19東洋建設172,635
20鉄建建設168,551

土木工事業

順位企業名売上高(百万円)
1NIPPO404,153
2前田道路234,369
3日本道路140,690
4鹿島道路125,861
5ピーエス三菱114,841
6大林道路111,639
7大成ロテック105,382
8ライト工業100,125
9東亜道路工業98,218
10竹中土木86,188
11世紀東急工業81,659
12日特建設62,943
13不動テトラ62,805
14ガイアート48,291
15オリエンタル白石44,616
16ショーボンド建設38,907
17佐藤渡辺38,546
18みらい建設工業34,751
19三菱住建道路33,983
20山﨑建設32,402

(帝国データバンク『業界動向2019-Ⅰ』より)

土木業界の採用市場

土木業界の求人・転職

土木業界では、人手不足の深刻化から生産性向上の取り組みや長時間労働の是正が始まっています。業界全体として人材不足感は非常に高く、土木技術者の求人ニーズは引き続き高い水準です。

建設業の給与

区分20~24歳25~29歳44.3歳(平均)
所定内労働時間170時間168時間169時間
残業19時間24時間14時間
月収255,700円301,500円366,200円
年間賞与等438,500円835,200円1,070,600円
年収3,506,900円4,453,200円5,465,000円

(厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」より)

土木業界の技術者

公共工事を発注者から直接請け負おうとする建設業者は「経営事項審査」を必ず受けなければなりません。「経営事項審査」では技術力として、有資格者数が評価されます。建設業者は受注に有利な資格取得を社員に奨励しています。

技術士

科学技術に関する高い専門的応用能力を必要とする業務を行います。建設、上下水道、衛生工学、機械、農業、化学、生物、経営などの部門があります。

土木施工管理技士

土木工事において主任技術者、監理技術者として設計や施工計画などを作成し、工程管理や安全管理など現場を監督します。

測量士、測量士補

基本測量、公共測量に従事するために必要な資格です。

建設機械施工技士

各種建設機械を用いた施工において、運転・施工の業務、指導・監督的業務を行います。

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建築・土木業界で有利なおすすめ資格
建設・土木業界は売り手市場が続いています。特に技術者の求人は高い水準を維持しています。建設・土木系資格者の求人ニーズは非常に高く、転職・就職で有利になります。
現場監理・建設技術者に有利なおすすめ資格
建設業界は売り手市場で、特に技術者の求人は高い水準を維持しています。資格を取得することは希望の転職やキャリアアップにつながりやすい状況といえます。

まとめ

人手不足が深刻化するなか、人材の確保や定着が課題になっています。業界では週休2日制を導入する動きが広がるなど、働きやすい職場環境や待遇改善に取り組み、イメージアップを推進しています。

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