キーワード解説
第二新卒
第二新卒とは、新卒として入社してから3年程度までに離職した求職者のことを意味しています。
一般的に、社会人経験が3年以下、25歳以下の正社員経験者で転職を希望している人を指して使われています。
「第二新卒」に対して、学校を卒業してから正社員として社会人経験や実務経験がない求職者は「既卒」と呼ばれています。
契約社員や派遣社員の経験は、多くの場合、社会人経験に含まれます。
経験が第二新卒扱いになるか既卒扱いになるかは、募集内容や求人企業によって、ケースバイケースといえます。
第二新卒は職務経験が短いので、経験者採用（キャリア採用・中途採用）としては、厳しいところがありますが、基本的なビジネススキルは身についているので、企業にとっては、ある程度の即戦力として期待されています。
また、第二新卒は社会人としての経験やビジネスマナーが身についていること、前の企業の文化に染まっていないので、自社で育成しやすいことがメリットであると考えられています。
第二新卒側にとっては、一般的な経験者採用ほどの職務経験や実績を問われずにポテンシャルに期待して採用してもらえるというメリットがあります。
新卒社員の入社3年以内の離職率は3割を超えており、第二新卒の転職は増加しています。
求人企業も第二新卒の採用に積極的で、ひとつの大きな市場となっています。
経験者採用に限定せず、社会人採用として求人募集を行う企業が増えています。
採用方法の多様化
これまでの採用方法は、新卒の学生を一括採用する定期採用や、欠員などの補充を行う中途採用が一般的でしたが、年間を通じて、人材を募集・採用する通年採用を実施する企業が増えています。
通年採用方式
通年採用方式では、年間を通じて募集・採用を行うので、今までは採用が難しかった第二新卒や既卒、海外大学生や留学生など多様な人材を採用することができるようになります。
通年採用を実施する企業のなかには、新卒や既卒、第二新卒など職歴の有無に関係なく、30歳未満までを新卒枠として採用する企業もあります。
通年採用が一般化すると、学校を卒業してすぐに就職するだけでなく、多様な経験をした人材を採用することが可能になり、新しい価値観や考え方が生まれるなどの効果が期待されています。
新卒一括採用の見直し
企業の経営環境や就業意識の変化から、採用方法にも変化が見られるようになっています。
4月に入社する新卒の定期採用が中心であった大企業においても、経団連が企業の活動時期を定めていた「採用選考に関する指針」を策定しない方針を示すなど、採用方法を見直す動きが進んでいます。
ユースエール認定制度
ユースエール認定制度では若者の採用・育成に積極的で雇用管理の状況などが優良な中小企業を厚生労働大臣が認定しています。
厚生労働省が運営する「若者雇用促進総合サイト」で、認定企業の情報を閲覧できます。
わかものハローワーク
わかものハローワークは、就業経験の少ない人が正社員として就職するための活動を支援する専門型ハローワークです。
おおむね35歳未満の正社員就職を目指す人を対象として、ニーズに合ったきめ細かなサービスを提供しています。
- 全国各地の求人情報を検索できる
- 仕事探しの相談ができる
- 担当者制の個別支援を受けられる
- 各種セミナー・グループワークに参加できる
- 就職後もフォローを受けられる
ジョブカフェ
ジョブカフェは若者がそれぞれのニーズに応じた支援を受けるために必要な相談などをワンストップで受けられる都道府県が運営する施設です。
施設ごとにサービスの内容は異なりますが、主に就職セミナーや職場体験、カウンセリング、職業相談などのサービスを受けることができます。
ハローワークを併設し、職業相談を行っている施設もあります。
【参考】
・厚生労働省ウェブサイト
・ハローワークインターネットサービス
・一般社団法人日本経済団体連合会
