エンジニアが転職するときは、どのような志望動機がよいのでしょうか。
中途採用を行う求人企業では、求める技術が明確ですので、スキルがマッチすれば、できるだけ採用したいと考えています。
それだけに的外れな志望動機は避けなければなりません。
例えば、ロボット事業から撤退している企業に対して、「学生時代からの夢であるロボット作りに携わりたい」という志望動機では、高いスキルがあったとしても、採用を躊躇する企業は多いでしょう。
第二新卒・20代のエンジニアの志望動機は、入社してから活躍する姿がイメージできることが大切です。
エンジニアの志望動機について、作り方と例文をご紹介します。
エンジニアの転職志望動機(経験者・未経験者)
エンジニアの志望動機のネタ探し
志望動機を作るには、まず応募企業のどこに魅力を感じたり、注目したのかを書き出します。
製品やサービスの興味、前職との関連性、その企業の事業方針や社風、その職種への関心やこれまでの経験から活かせることなど接点を探してみましょう。
どこに魅力を感じるか?
- その業界について
- その企業について
- その職種・業務について
なぜそう思うのか?
- 業界・製品の知識から
- 企業の方向性や特徴から
- 前職との関連性や利用者の視点から
やりたいこと・貢献できることは?
- 応募企業で役立つ経験・スキル・資格
- 入社後にやってみたい仕事や実現したいビジョン、キャリアプラン
- 短期間で即戦力として活躍できる経験・スキル など
裏付けとなる強みは?
- 活用できるこれまでの経験
- 持っている技術力・スキル・語学力
- マネジメント力やコミュニケーション力を証明するエピソード など
エンジニアの志望動機のポイント
エンジニアの志望動機では、応募企業が求めている経験やスキルを理解して、自分が貢献できることを伝えることが大切です。
活かせる技術力・スキル
前職での経験が応募企業でも活かせることを伝えます。
企業が求めているスキルをどれだけ持っているかがアピールポイントになります。
どのような技術をどのレベルで持っているのか、その技術を使ってどのような仕事をしてきたかを、応募企業ではどう役立てられるかに関連付けて伝えるとよいでしょう。
技術領域が違うような場合には、応募企業が求めるスキルを理解していることを示したうえで、短期間で戦力となれることをアピールします。
応募企業だからこそ実現できること
応募企業で開発する製品や事業の方向性などに合致したビジョンを示します。
転職理由
転職理由は志望動機の裏返しです。
現在の業務に対する不満からの転職であっても、批判やマイナスな表現は避けましょう。
「前職では実現が難しいことに、これまでの経験を活かしてチャレンジして、貢献できる」という前向きな流れで、志望動機と一貫性を持たせます。
エンジニアの志望動機の書き方
志望動機の書き方は自分の状況や適性に合った内容を選んで、熱意が伝わるように工夫します。
中途採用で重視されるのは、できる仕事や貢献できることですが、未経験の分野であれば、勉強中の資格やスキルをアピールすることも有効です。
- できる仕事・やりたい仕事
- ビジョン・貢献できること
- 業界・職種の理解
- きっかけ・接点
- キャリアプラン
- 同業他社との比較
前職では実現できないビジョンを伝える
転職は前職では実現できない目標のためであることを伝えます。
特に同じ業界や職種への転職は事業の方向性や開発・設計環境、守備範囲などの違いに焦点を当てて説明します。
その会社だからこそ入社したいことを伝える
同業他社の求人もあるなかで、なぜその会社のその仕事に応募したのかを具体的に示します。
転職理由と整合性を持たせて、一貫性のある内容にすることで、説得力がアップします。
どのように貢献できるかを伝える
自分がどのように貢献できるかを具体的に書きます。
技術領域が違う場合には、活かせる知識やスキルを示して戦力になれることをアピールします。
エンジニアの志望動機の例文
技術系の職種では、それぞれキャリアや専門性により志望動機としてアピールできる内容は異なります。
同じ業界のエンジニアの場合
同じ業界から同じ職種を希望する場合、業界や企業の動向を踏まえて、興味を持った理由や前職の活かせる経験を伝えます。
「現在のシステム開発は立ち上げを経験し、運用・保守を担当するようになりました。
貴社は公共機関などシステム製品を積極的に開発されているので、これまで身につけてきたJavaに関する知識とスキルを最大限に活かせると思い、応募を決意しました。」
異業種のエンジニアの場合
異業種の同じ職種を希望する場合、前職の活かせる経験と応募企業でこそ実現できる目標を伝えます。
「部品の開発も大変やりがいはありますが、より身近なコンシューマー製品に携わりたいと強く思うようになりました。
貴社ではこれまでの開発経験とスキルを活かして、家電の開発に挑戦して、幅広い人へ製品を届けるお役に立ちたいと考えています。」
未経験のエンジニアの場合
異業種・異職種からの転職の場合、前職での経験がエンジニアの仕事にどのように活かせるか、また未経験をカバーする自己啓発などを伝えます。
「新卒では営業職に就きましたが、大学で学んだ設計経験を活かしたいという思いが強くなりました。
貴社ではシステムエンジニアとして、大学時代の知識と営業で培ったコミュニケーション力を活かして、貢献したいと思います。
少しでも早く戦力となれるように、大学でもJavaについては学びましたが、独学でも勉強を続けています。」
※履歴書などの書類では「貴社」、面接などの口語は「御社」と使い分けます。
志望動機と自己PR
志望動機は自己PRの内容と一貫性をもたせることが大切です。
自己PRは「仕事をするうえでの信条や強みとなる経験、スキル、成果」などであり、志望動機は「その仕事を選んだ理由、その仕事で実現したいこと」になります。
自己PRとつながりのある志望動機を作成することができれば、応募する仕事で貢献できるという説得力が増します。
エンジニアの自己PR
エンジニアの自己PRでは、エンジニアとしての信条や経験、技術力・スキル、実績などがアピール材料となります。
エンジニアの書類作成サポート
エンジニアの転職活動
作成した応募書類に自信が持てなかったり、応募する前に添削してもらいたい、という人も多いのではないでしょうか。
エージェントサービスを利用すると、業界や職種に精通したコンサルタントのサポートを受けることができます。
サービスのメリット
- キャリアの可能性を広げるコンサルティング
- 非公開・独自案件の求人紹介
- 書類作成や面接対策のアドバイス など
まとめ
エンジニアなど技術職の志望動機では、自分の思いが先行してしまう人も多いのですが、採用選考で重視されるのは、応募企業にどう貢献できるかです。
業界や応募企業について研究したうえで、自分の強みがどのように発揮できるのかを伝えることがポイント。
そうすることで、応募企業で採用後に活躍できることをイメージしやすくなり、採用したいと感じてもらえるようになります。
【参考】
・厚生労働省ウェブサイト
・ハローワークインターネットサービス