販売やサービスの接客スタッフ、店長などに転職する場合、志望動機はどのような内容がよいのでしょう。
履歴書を書いていて、志望動機で悩む人も多いのではないでしょうか。
志望動機は転職理由(退職理由)の裏返しです。
職種や業界、企業を研究したうえで、自分のやりたい接客が応募企業だからこそできると伝えられれば、説得力のある志望動機になります。
接客業の志望動機について、作り方と例文をご紹介します。
接客業の志望動機(経験者・未経験者)
接客業の志望動機のネタ探し
志望動機を作るには、まず応募企業のどこに魅力を感じたり、注目したのかを書き出します。
その業界や商品・サービスの興味、前職との関連性、その企業の経営理念や事業戦略、業界内でのポジション、その職種への関心やこれまでの経験から活かせることなど接点を探してみましょう。
どこに魅力を感じるか?
- その業界について
- その企業について
- その職種・業務について
なぜそう思うのか?
- 業界・商品の知識から
- 企業の方向性や特徴から
- 前職との関連性や顧客の視点から
やりたいこと・貢献できることは?
- 応募企業で役立つ経験・スキル・資格
- 入社後にやってみたい仕事や目標、キャリアプラン
- 短期間で即戦力として活躍できる経験・スキル など
裏付けとなる強みは?
- 活用できるこれまでの経験
- 業界の基礎知識や商品・サービスの知識
- 適性を示すこれまでの経験 など
接客業の志望動機のポイント
接客業の志望動機は、それぞれの職種で重視される能力があるということを伝えることがポイントです。
販売・接客能力
業界・企業研究をしたうえで、自分の経験やスキル・知識がその企業でどのように貢献できるのかを結びつけて考えます。
未経験者は、アルバイトも含めて、販売・接客経験があれば記載して、お客様に褒められたことなどを盛り込みましょう。
異職種で経験した売上を伸ばすための努力や原価管理などは店舗でも活用できます。
資格を活かせる業種であれば、取得に向けて勉強中であることもアピールできます。
ホスピタリティ
ホスピタリティの実践を具体的なエピソードで伝えることがアピールになります。
販売実績だけでなく、ホスピタリティや接客能力の高さが売り上げにつながったという裏付けになります。
転職理由
志望動機は転職理由の裏返しです。
前職の批判やマイナスな表現は避けましょう。
経験者であれば、応募企業の商品の魅力やなりたい自分が実現できる具体的な理由を示します。
未経験者であれば接客業のどんな部分に魅力を感じて、キャリアチェンジをしたいのかを伝えます。
「前職では実現が難しいことに、これまでの経験を活かしてチャレンジして、貢献できる」という流れで、前向きな理由で志望動機と一貫性を持たせます。
接客業の志望動機の書き方
志望動機の書き方は自分の状況や適性に合った内容を選んで、熱意が伝わるように工夫します。
中途採用で重視されるのは、できる仕事や貢献できることですが、未経験からの応募や経験が少ない場合には、勉強中の資格やスキルをアピールすることも有効です。
- できる仕事・やりたい仕事
- 達成目標・貢献
- 業界・職種の理解
- きっかけ・接点
- キャリアプラン
- 同業他社との比較
前職では実現できない仕事を伝える
転職は前職では実現できない目標のためであることを伝えます。
特に同じ業界や職種への転職は取扱商品や対象顧客、守備範囲などの違いに焦点を当てて説明します。
その企業だからこそ働きたいということを伝える
同業他社の求人もあるなかで、なぜその企業のその仕事に応募したのかを具体的に示します。
転職理由と整合性を持たせて、一貫性のある内容にすることで、説得力がアップします。
どのように貢献できるかを伝える
自分がどのように貢献できるかを具体的に書きます。
未経験者の場合には、活かせる適性やスキルを示して意欲をアピールします。
将来の目標などを通して、勤続意思を表すことも大切です。
接客業の志望動機の例文
接客業では、経験によって志望動機としてアピールできる内容が違います。
自分の経験を活かして貢献できることを伝えましょう。
異業種の接客業の場合
違う業界から同じ職種を希望する場合、活かせる前職の経験や接客スタイル、扱う商品・サービスの基礎知識やスキルアップを伝えます。
「前職では20代をターゲットとしたレディスファッションの販売を担当していました。
販売の経験を積むなかで、女性に長く寄り添う接客がしたいと考えるようになりました。
貴社の30代、40代以降の女性の美を支えるブランドコンセプトに共感し、ぜひ入社したいと考え、応募することを決意しました。
化粧品業界は未経験ですが、販売員として重ねたスキルやメイクアップスクールで学んだ経験を活かして、短期間で戦力となり、お客様の悩みに寄り添った接客で貢献したいと考えています。」
同業界・同職種の接客業の場合
同じ業界の同じ職種を希望する場合、前職の活かせる経験と応募企業でこそ実現できる目標を伝えます。
「前職では外食チェーンの副店長として勤務してきました。
店舗の運営に携わり、従業員が力を発揮できる環境があってこそ、お客様にもより良いサービスが提供できるということを学びました。
今後は店長として、店舗を任されることに責任を持ち、サービスの向上や人材育成を通して、売上に貢献する店舗作りに挑戦し続けたいと思っています。」
同業種・異職種の接客業の場合
同じ業界から違う職種を希望する場合、前職の経験からなぜチャレンジしようと思ったのか、理由と意欲を伝えます。
「前職では、営業事務として営業をサポートしてきました。
繁忙期には店舗で販売応援をすることもあり、お客様と身近に接する販売職にやりがいを感じるようになりました。
貴社は業界内でも、顧客層に合わせた斬新な店舗を展開し、チャレンジと進化を続けていることに魅力を感じています。
前職の営業サポートの経験を活かし、今後は販売職として売上アップに貢献したいと思っています。」
接客未経験者の場合
異業種・異職種からの転職の場合、前職での経験が販売・接客の仕事にどのように活かせるか、また未経験をカバーする自己啓発などを伝えます。
「前職では、総務職として購買や契約を担当してきました。
購入する側として経験したことを、販売職として活かしていきたいと考え、カラーコーディネーターの資格を取得しました。
今後は前職の総務業務で培ってきたコスト管理能力を発揮し、売上アップに貢献する販売スタッフを目指したいと思っています。」
※履歴書などの書類では「貴社」、面接などの口語は「御社」と使い分けます。
志望動機と自己PR
志望動機は自己PRの内容と一貫性をもたせることが大切です。
自己PRは「仕事をするうえでの信条や強みとなる経験、スキル、成果」などであり、志望動機は「その仕事を選んだ理由、その仕事で実現したいこと」になります。
自己PRとつながりのある志望動機を作成することができれば、応募する仕事で貢献できるという説得力が増します。
接客業の自己PR
接客業の自己PRでは、接客業として働くことの信条や経験、スキル・商品知識、適性などがアピール材料となります。
接客業の書類作成サポート
接客業の転職活動
作成した応募書類に自信が持てなかったり、応募する前に添削してもらいたい、という人も多いのではないでしょうか。
エージェントサービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアアドバイザーのサポートを受けることができます。
サービスのメリット
- キャリアの可能性を広げるカウンセリング
- 自分だけでは見つけられない求人紹介
- 書類作成や面接対策のアドバイス など
まとめ
採用担当はなぜ転職するのかを気にしています。
転職理由とつながる志望動機で、応募企業や商品、サービスの魅力とともに、なりたい自分が実現できるという一貫性ある内容を伝えることが大切です。




【参考】
・厚生労働省ウェブサイト
・ハローワークインターネットサービス