中食・デリバリーの業界研究


デパ地下やスーパーなどの総菜(惣菜)や持ち帰り弁当などの中食は、単身世帯や共働き世帯の増加を背景として日常の食生活に定着しました。

新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛で、デリバリーやテイクアウトが増え、中食需要は今後も続くと見られています。

中食・デリバリーの転職・就職で押さえておきたい業界の動向、売上高ランキング、採用市場をご紹介します。

中食・デリバリー業界の最新動向(2022年)

中食とは

中食は、自宅で調理して食事をする「内食」と飲食店などで食事をする「外食」の中間に位置し、惣菜や持ち帰り弁当、宅配食など調理した食品を販売しています。

単身世帯や共稼ぎ世帯の増加により需要が増えました。

また高齢者世帯の増加によって介護食など事業給食の需要も増えています。

中食の例

  • デパ地下・駅ナカの惣菜売り場
  • 総合スーパー・食料品スーパーの惣菜売り場
  • コンビニの惣菜売り場
  • 惣菜の専門店
  • 持ち帰り寿司店
  • 持ち帰り弁当店
  • 宅配ピザ(統計上は外食に含まれることが多い)

総菜(惣菜)チェーン

惣菜の需要は増加していますが、コンビニや外食業界など、中食需要を強化する異業種との競争も激化しています。

ロック・フィールド

惣菜チェーン。中食を代表する企業です。

「RF1」「神戸コロッケ」などを展開しています。

  • 従業員数:1,593人
  • 平均年齢:37歳

柿安本店

「柿安ダイニング」など。

洋風惣菜から弁当、和菓子まで幅広く展開しています。

  • 従業員数:996人
  • 平均年齢:42歳

持ち帰り弁当

路面店中心の持ち帰り弁当チェーンはオフィス街に多くの店舗を展開しています。

専門店では駅ナカや空港への出店も増えています。

プレナス

「ほっともっと」「やよい軒」を展開しています。

ほっかほっか亭のFCから離脱。

  • 従業員数:1,656人
  • 平均年齢:41歳

ハークレイ

「ほっかほっか亭」などを展開しています。

  • 従業員数:427人
  • 平均年齢:41歳

オリジン東秀

イオンの子会社。

「オリジン弁当」などを展開しています。

  • 従業員数:569人

持ち帰り寿司

持ち帰り寿司は中食の定番商品です。

持ち帰り寿司チェーンでは宅配やテイクアウト需要の取り込みを狙っています。

京樽

「京樽」「三崎港」などを展開しています。

  • 従業員数:526人

小僧寿し

持ち帰り寿司大手。

テイクアウト需要を追い風に黒字化を達成しました。

  • 従業員数:107人

宅配ピザ

宅配ピザは中食と外食の線引きが難しく、あいまいなゾーンに位置しているといえます。

宅配ピザチェーン

  • ドミノ・ピザ・ジャパン:「ドミノ・ピザ」
  • フォーシーズ:「ピザーラ」
  • 日本ピザハット:「ピザハット」

宅配代行

宅配代行プラットフォームは、新型コロナの巣ごもり需要で急成長しました。

宅配代行プラットフォーム

  • Uber Japan:「Uber Eats」
  • 出前館:「出前館」

事業給食

医療・介護施設やスポーツ施設、社員食堂などの料理提供、受託事業を行っています。

在宅勤務や外出自粛の影響で社食やサービスエリアでの販売が減少しています。

フードサービス

  • 日清医療食品
  • エームサービス
  • コンパスグループジャパン
  • グリーンハウス
  • LEOC
  • 富士産業

中食・デイバリー業界の売上高ランキング

中食・デリバリー

順位企業名売上高(百万円)
1プレナス140,509
2タイヘイ56,555
3ロック・フィールド47,667
4ドミノ・ピザジャパン46,062
5フォーシーズ45,551
6オリジン東秀43,462
7柿安本店37,289
8ハークスレイ35,126
9ホットランド28,732
10ライドオンエクスプレスホールディングス25,384

事業給食

順位企業名売上高(百万円)
1日清医療食品257,002
2エームサービス104,557
3LEOC90,520
4富士産業82,398
5グリーンハウス66,018
6コンパスグループ・ジャパン60,764
7魚国総本社60,354
8メフォス56,693
9日本ゼネラルフード36,759
10一冨士フードサービス35,586

(帝国データバンク『業界動向2022-Ⅰ』より)

中食・デリバリー業界の採用市場

中食業界の職種・資格

中食業界では、商品の開発から店頭に並ぶまで多くの人が関わっています。

企画とメニュー開発はアウトソーシングも行われています。

本社・本部

本社・本部では自社の戦略を考え、ビジネスプランを検討・立案します。

マーケッター

マーケッターは企画段階で市場調査や生活者調査を行い、新しいコンセプトを考えることが仕事です。

フードコーディネーター

フードコーディネーターはメニュー開発や販促提案を行います。

マーケッターと重なる部分もあります。

管理栄養士・栄養士

管理栄養士・栄養士はメニューや商品開発に携わります。

バイヤーが栄養士の資格を持つことも多くなっています。

バイヤー

デパ地下のバイヤーはテナントを探し出し、出店交渉から開店につなげたり、各テナントの管理を行います。

スーパーのバイヤーは売り場の責任者として、スーパーの社員が配属されます。

スーパーバイザー

チェーン店のスーパーバイザーは本部と店舗のパイプ役です。

複数の店舗を担当して、本部の戦略や方針を実現させます。

店長

それぞれのテナントには店舗をマネジメントする店長が置かれます。

惣菜メーカーであれば一般的に本部採用の社員が配属されます。

飲食・食品業界で有利なおすすめ資格
飲食・食品関連の資格はたくさんありますが、転職・就職に必須の資格があるわけではありません。スキルアップをアピールできる飲食・食品業界の資格をご紹介します。

中食業界の求人・転職

中食は今後も成長が期待される業界です。

企画からメニュー開発、製造、物流、販売とさまざまな領域で専門家が求められています。

必ずしも資格や免許が必要なわけではありませんが、食や栄養、調理に関する知識はどの職種でも必要とされるでしょう。

持ち帰り・配達飲食サービス業の給与

区分20~24歳25~29歳44.8歳(平均)
所定内労働時間169時間169時間169時間
残業12時間14時間10時間
月収215,000円234,000円249,900円
年間賞与等196,100円383,000円364,500円
年収2,776,100円3,191,000円3,363,300円

(厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」より)

20代の転職活動

転職エージェントの転職支援サービスを利用すると、業界や職種に精通したキャリアアドバイザーが転職をサポートしてくれます。

非公開・好条件の求人紹介だけでなく、専任のキャリアアドバイザーによる企業ごとの書類作成面接対策などのサポートで、選考通過率のアップが期待できます。

キャリアごとの転職支援

まとめ

中食市場は今後も拡大が続くと見込まれますが、競争が激化するコンビニや外食業界との差別化が課題となります。

特徴ある商品やデリバリーサービスの拡充、運営の効率化などの取り組みが求められます。

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